はーなーせーっっ!![同時に振り回されるのは、さきほどのピコハンもどき。布を掴んでいる手をしたたかに打とうと]あぁっ……。[そして全力で後退しようとしながら、哀しげな声を洩らした。レンズの向いた宙の先、ふよふよふよと一枚の黒ずんだ紙が舞っている。手に取れば、白と黒の翼らしい何かが写っていると辛うじて分かるだろうか]やられたぁ。[しくしくしく。足場の雲から涙のような雫が落ちてゆく]