九重、利吉さん。[利吉に声をかけられれば向き直って]はじめまして。葛木玲と申します。[ゆるりと頭を下げて挨拶を送った。この人がもう一人の、と内心で思いつつ]そうですか。それでも一緒に考えていただかなければいけませんね。この状況では、道が塞がっていなくとも。