[聡の軽い言葉に隠すことなく表情が歪む]
…やれるものなら、やってる、わよ。
貴方に、私の、気持ちなんて…!
やりたくても、出来ない、私の、気持ちなんて…!
[徐々に泣きそうな表情へと変化していく。聡に向ける視線は嫌悪と、憤りと、妬みが込められている]
絶対に、分から…っ!
げほっ! っは、…、…ごほっ!
[絶叫にも近い声を発しかけて、それは咳き込む声へと変わった。手は口元と胸を押さえ、腕の中に居たコダマが地へと落ちる。綺麗に着地したコダマは、振り返るようにして榛名を見上げた。榛名は苦しげに咳き込みながらその場にしゃがみ込む]