─ 道具屋 ─
[零れた呟きに返る笑みは、意を同じくする、と見えて。
だから、それ以上言葉を重ねる事はなく。
拗ねた口調の突っ込みに返された言葉に、ひとつ瞬いた]
……出し方、わかんなかったからな。
[感情をどう示せばいいのか上手くつかめなくて、抱え込んでいたのは事実。
ここで言葉交わす空気は居心地よくて、自分でも扱いあぐねているものを示して壊れる事への危惧があったのも、否定はできなかった]
そこら、気にしすぎだった、ってのは、今んなってわかったけど。
[軽く紡いで、肩竦める。
その在り方が周囲に思わせていたものも、刈られた後に気づかされたもののひとつ]