─二階・廊下─
……疲れる、な、やはり。
[休息を交えつつ、ずりずりと。
途中、誰かが見かねて手を出すなら、余程の事がない限り拒む事はせず。
辛うじて、扉の前の空間を確保する]
……彫像類の移動は、室長によくやらされていたが。
やはり、今は、勝手が違うな。
……と、言うか、先に床の滑りを良くすれば良かったんじゃないのか……。
蝋燭くらいなら、あっちにあったろうに……。
[ぶつぶつと呟きながら、額の汗を拭う。
四肢への影響は比較的軽いとは言え、やはり、何事もなかった頃のようには動けない。
それを再度認識しつつ、改めて扉に向き直った]