――…エーリッヒは誰も傷つけてない。 けど、私は、団長さんをころしてしまったの。 だから、私、あなたと一緒にはいられない。 同じ場所にはいけないんだよ。[言いながら俯く人狼である女の耳と尾は力なく伏せられる。は、と詰めた息を吐き出して、再び顔を上げた。] ――…だから、ね。 ここで、お別れ。 今まで一緒にいてくれて、ありがとう。 だいじょうぶ、って言ってくれて、 ……こんな私を好きになってくれて、ありがと。