[電撃とは性質的に本来直進しか出来ぬもの。回避の動きをある程度読んで放つそれは、予想外に外へとずれた。肩口は掠めるかどうかに終わる]チ。[殺到する糸を振り払おうと左手を薙ぐ。けれど強い意志を受けた糸は速度を上げ、殆ど捉えられない。逆に身を捻る間もなく絡み付いてくる]クゥァッ![全身から朱が舞い上がる。血が霧のよに噴き出し流れる。脳まで響くような痛みが集中を乱し無秩序な雷撃を傷の上にも生む。育たなかった身体は耐久的に難が大きい。磁場も消え、糸を振り払うことも出来ずに墜ちてゆく]