……そりゃ、そうだけどさっ!
俺にとっては、やっぱり音楽が一番大事なのーっ!
[言われる言葉の意味はわかるものの、しかし、そこはどうにも譲れない。
熱意の全ては、最後には音色に帰結するのは持って生まれた気質故に]
て、え……わっ!?
[不意に、視界からずれる姿に戸惑うのと、足に衝撃が伝わるのはどちらが先か]
ちょっ……ごめ、『支え』てっ!
[体勢が崩された、と察した直後、風へと呼びかける。
巡る風が倒れ掛かる背を受け止めると、その支えに手を突くような形で弾みをつけて後方へ向けてくるり、一回転]
そもそも、専門外だっていってんだろっ!
[着地と同時に苛立ちをこめて言い放ちつつ。
お返し、とばかりにスライディングからの足払いを仕掛けに行く]