せーの、3,2,1…
[と、言いながらこちらは左手で、オレンジのバレッタに触れる。
向こうの世界から持ってきた、数少ない持ち物のうちの一つを媒体に選んでいた。
バレッタを中心に、魔力が一気に集まりだす。
ピノ君は頭だと一気に膨らむので、慣れた様子で自分から右肩の方へところりら移動していた。
0を告げる代わりに、集めた魔力を放つべく詠唱を開始する。]
波動に揺れる大気、その風持って切り裂け!
[右手でレナーテを差すと、風の刃が[09]ほどレナーテに向かって飛んだ。
同時に近接攻撃は苦手なので、あまり近づかれないよう距離を取れるようその場から離れてより距離を取る。]