ッ!?
[咆哮>>1292と同時に止められる盾の一撃。
避けられはしても止められるとは思っていなかったため、驚きで隻眼を見開いた。
ギチギチと押し合いの形になる盾と相手の剣。
容易に力も抜けず、近すぎるが故にランスを振ることも叶わない。
押し合いから抜け出すタイミングを計っていたが、それを実行するよりも早く相手の右手が動いた]
──ぐぅ…ッ!!
[攻勢に使った盾の横から、細い刃が身を貫いて行く。
避けると言う行動は頭に浮かべど、直ぐに行動には繋がらない。
攻撃に対しては”受ける””止める””受け流す”と言ったものばかりが身に染み付いてしまっているために。
それが反応の遅れを生み、細剣は足の付け根に近い右の太腿へと突き刺さった。
そこはプロテクターにも覆われていない場所。走る痛みに足から力が抜けそうになるが、ぐっと堪え]
おおおお!!
[声を上げ、盾へと籠める力を更に増やして押し合う剣を僅かでも押し上げようとした。
少しでも浮き上がるようなら直ぐに引き、左足で踏み切って飛び退り、細剣を太腿から抜きながら距離を取る心算だ]