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加減間違えたら、拙いのは分かってるからな。
[それは酒のことでなく、使おうとしていた呪術のこと。
けれど苦蓬の性質を考えれば通じるものはあったかもしれない。
睨む視線は相手を読もうと観察する目でもあり。
好い顔というのに内に秘めた怒りを増すように光ったが]
……違う。必要だっただけだ。
[ぐ、と走る痛みを堪えて短く答える。
相手が押さえているのは利き腕だけ。自由な右腕で目の前の首を掴もうとして……]
[空を切る。目測誤ったのは滲む視界のせいか、首筋からの音のせいか。それとも傷を避けて再び動いた指の感触せいか]