[微笑まれても警戒は解かない。
相手が何か一人納得していたようだけど、良く解らなかった]
……遊ぶ?
揺らせたらって、何を───!?
[問い返しかけて、漂う香りに言葉が止まった]
桜……季節外れの……。
……───テメェ、童子か!!
[香りのお陰でいくつか思い出した。
オレは、童子が齎す異変によって魔に憑かれたと言う事を。
童子によって生を狂わされたと言う事を。
相手が童子と言うのは思い込みだったかもしれないけど、今のオレにはそうとしか思えなかった。
即座に地を蹴ると、右手に空気を圧縮させた爪を作り。
大きく振り被って相手の左肩から袈裟掛けに斬りかかる]