さくら。さくら。舞い上がって。想いを吸って、空へと放って。かぜよ。かぜよ。吹きぬけて。凝る想いを散らすよに。[びょう、と足元から風が吹き上がる。竜巻までは至らぬけれど限局された小嵐の様相]花散舞。[はなちるまい。その言と共に嵐は一方向へと向かう。集中している青年に向けて。突風となった流れの内には無数の桜の花弁が混じる]