>>1733>>1734 ノーラ じゃあ、ありがとう、かな…――[薄く眸を開ければ、瞬いた星は見えなくなる。かわりに、視界に映るのは、愛しい人の顔。謝らないでといったその人に、向ける言葉は『ありがとう』。そこには唯、身体を繋げた痛みに対するものだけ以上の想いをこめて。少し視線を下へ、向ける。生命を示すような色――紅が白を染めていた。此処は幻夢の世界。彼女が現に戻った時、その意味がどういうものになるかは、しれない。ただ、云えるのは――…]