[追撃はなく、相手も何やら思案している様子。
それと確かめると、は、と一つ息を吐いて]
……先の術らしきものでこられると、多少厄介ではあるが。
悩んでいては、勝機は得られぬもの。
[低く呟き。柄を握る両腕に力を込める]
ならば……私は、私の成せる全力を持って進むのみ……いざ、参るっ!
[凛、とした宣が大気を振るわせる。
黒衣が翻り、戦乙女が駆けた。
駆けながら、大鎌を振り上げ、そのまま踏み込んで振り下ろす、と見せかけ。
直前で急制動。足を止め、高く翳した鎌から左手を放し、くるり、頭上で回転させた後、持ち手の上下を入れ替える]
……せいやっ!
[掛け声と共に引き下ろされる銀の鎌。狙うのは、男の右肩をその刃にて切り裂く事]