………。[ぎゅう、と首の後ろを掴む。はっきりと、呼びかけられる声が聞こえた。それが誰だかは、音だけで判断がつかない。ただ女だとわかる声に、眉根が寄った。もう一人の細い声はクロエだと、その声は言っていた。より深く眉が寄る。自分たちだけの声が聞こえるんだと、己を噛んだ奴は、そう、言っていた。だから]………人狼なのか、あんたたち。[絞るように出た声は、表の自分とは違い、滑らかな物だった。]