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――集会所2階・個室――
[田舎暮らしの朝は早かった。
小さな村では、自給自足も当たり前だったから、朝からすることはたくさんある。
今では、然程早起きする必要はなくなったけれど、18年間の習慣は簡単には消えない]
……くしっ
[寝間着までは持ってこなかったから、寝るときは大分薄着で。朝は冷える。薄手の毛布を掻き寄せた。
眠りから覚めきらず、暫くうだうだとしてから身支度を始める]
―二階・自室―
[目を覚ます。朝が早いのは仕事柄の習慣のようなもので。
漁に出ることが出来ないのを思い出して、ごろりと体を返した]
いつまでここに居りゃいいんだ?
[考えても仕方がない。
外の空気でも吸えば気が紛れるかもしれない。ここに来てから外には出ていなかったし、それくらいは許してもらえるだろう]
[部屋に用意された水で顔を洗う。髭は相変わらずそのままだが、そこはより丁寧に洗う。一応清潔感には気を使っているらしい]
―自室→広間―
[階段を下りて、広間に近づいて、異変に気付く]
…え?
[漁師として、魚を捌き慣れた自分にはよく知った、だけど、この場では明らかに異質な「臭い」と人の気配]
誰かいる…っ!
[絶句する。
目に飛び込んだのは黒ずんだ赤。
その中に倒れた自衛団長とエーリッヒ、そしてその傍らで座り込むカルメンの姿]
何が…
[訊かなくても自衛団長の姿を見れば一目瞭然だが、それでも言葉は零れた。
そこにいたのが、見えぬ目を持つカルメンだった事に感謝したほどに]
カルメン、お前…
[カルメンを問いただそうとしたが、彼女からは多くは得られない気がして止める。
彼女は何も見ていないのはわかっている。そして彼女にこんな事が出来る筈がないと思ったから]
[エーリッヒに触れながら誰かと問いかける様子に、それがエーリッヒであることを教える。自分の事は声で判るだろうか]
まさか、二人とも、じゃねぇよな…
[伏せているエーリッヒからは外傷の様子は伺えない。
手首に触れ、体温と脈を確認する。それがとりあえず正常であると判れば、怪我の有無を確認するためにその体を自衛団長のそれから離して床に寝かせる。
力を無くした男性はかなり重い筈なのだが、動作からはそう見えない]
[エーリッヒのシャツは血で汚れてはいたが破損はなく、見てわかる傷もない。
それでも服の上からでは判らぬ怪我もあると、悪いと思いつつシャツの前を開け]
…え?
[目に入ったのは肩に咲く薄紅の華]
[慌ててシャツを閉じる。何故そうするのか自分でも解らなかったが。
見てはいけないものを見た気がして]
人を呼んでくる。
[そう言い残して広間を出る。
呼ぶのは、ゼルギウスかダーヴィッドか、それとも*自衛団か*]
―二階・個室―
[眠りの終わりは、唐突で]
……い゛つ゛っ!
[今までの軽い痛みとは異なる、激痛。
思わず、声が上がった]
「ユーリィ!?」
[突然の事に驚いたのか、鸚鵡がらしからぬ慌てた声を上げて羽ばたく]
っつ……ああ。
だい、じょうぶ、だ。
も、何なんだよ……。
[掠れた声で呟いて。
ふる、と軽く首を振る]
[躊躇っていると、急いた様子で出てくるハインリヒ]
あの……
何か、あったんですか?
[恐る恐ると、事情を問う。
中に入るなとは止められたろうけれど、勝ってしまったのは好奇心]
い……やぁああぁぁっ!
[長くはない。
けれど。
押し殺そうとして、出来なかった悲鳴が響いた。
無意識に両手で頭を抱えるようにしてその場に座り込む]
……あー……。
とりあえず、水、飲んでくる、か。
[掠れた呟きの後、緩慢な動きで起き上がり、部屋を出る。
階段を降りた所で感じたのは、異様な気配。
鸚鵡が不安げに、くるる、と鳴いた]
[ハインリヒに簡潔に説明を受ける。
自衛団長の死。
気絶したエーリッヒ。
カルメンが傍にいたこと。
人を呼んでくるという彼を、へたりこんだまま見送った]
……朱い、花
[見た瞬間に感じた激しい渇望]
[その、花が欲しい]
……って、あいつは…ゲルダの……
[何かが、軋む音が、した]
ハーリ?
[かけられる声に反応し、首を巡らす。
視線は相変わらず別の方を見たまま。
触れている者がエーリッヒだと教えられ]
エーヒュ、なの?
じーちゃ、の、そばで、おねむ?
[その様子から状況を理解していないことは知れるか]
あのねぇ、カーラ、じーちゃ、の、おかお、みえたんだよ。
おひげ、もじゃもじゃ、だった。
[顔を見れたことに嬉しそうに言うカルメン。
それはエーリッヒの痣を見て驚いているハインリヒに届いただろうか。
人を呼ぶと言って傍を離れるハインリヒには、良く分かっていない様子ながら、「うん」と言って止めることは無い]
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