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[少女に近付いて、同じ目線になって]
…いいえ。大丈夫。
ただ…
少し、寂しいなって思っただけ。
[声は変わらず穏やかに]
[金の細い髪に、手を伸ばす]
ランプ屋 イレーネが「時間を進める」を選択しました。
ま、呑まにゃやってらんねーってのもあるわけっすよ、大人にはねぇ。
[テーブルの上に肘ついてぼんやり。]
なんっつーかまぁ、別に戻んなくてもいいかなーって気にもなってっしさ、うん。
[後… … …もね。
ソレは心の中で呟いて]
…なんでだろうね。
やっぱり…そう言うのが集まっちゃう星の巡り、だったのかしら…
[アーベルの頷きに、少し…考え]
…そういえば、アーベルとも…
あまり、喋ったこと無かったしね…
甘いモノ好き、というのも、初めて知ったけど。
[初めてのことが多かったのかしら?
瞼を閉じて、頬を緩めた]
御互い勝手だった……、ということだな。
[黙ってユーディットの言葉を聞いていたが、疑問の響きに瞳を開く]
「給料と休暇」。
それが、君の望みだっただろうに。
僕はどちらも、君にきちんと与えた覚えは無い。
[それに、と付け加え。
手を伸ばして栗色の髪を結うタイをしゅるり、と解く]
これで給料代わりと思われては、納得がいかない。
奪われた訳だしな。
………確かに、ユリアンともイレーナとも……
それよりも、人とこんなに喋った事自体が久しぶりだな
[”甘いもの好き”の件にはグリューワインを一啜りしつつ]
甘いものは…元気が出るからな。
……ったく。
[笑うアーベルの様子に、まだどこかむっとしつつ]
星のめぐり……か。
[小さく、呟く]
……巡り合わせには……感謝したいところが多い、かも、な。
[その声は、風に消え入りそうで]
[エーリッヒの方をちらと見て。
ぼんやりしているその頭を軽く小突く]
戻って貰わなければ困る。
ああ、そうそう。
ユリアンから伝言を頼まれていたんだった。
『後でいくらでも殴られるから』と、な。
…殴りに行ってやったらどうだ?
そういや、しょっちゅう見かけてるわりに……。
あんまり、喋ったりしなかったもんな、アーベルとは。
[それが、なんか気づけば大立ち回りをするようになっていたりして。
明らかに、どこか、以前とは違って]
……変わった……んだな、やっぱり。
………………
[いると信じてた時は見えなくて]
[いないと思っていたと気ぐらいから現われて]
………………………………………………………………
[勝手に信じて、勝手に裏切られたと思っていた。]
[けど、実際はそうじゃなかった。]
…確かにね…
あたしも、お祭の時は…ランプ売ってたし。
[軽く肩をすくめて見せ…]
…来年も、もう少し…話す機会を作っても良いかもね。
[お店だけじゃなくて。
そう呟くと、ユリアンの言葉には小さく笑って]
…そう、思えたなら…良いんじゃない?
そんな小さな声で言わなくても。
[ダーヴィッドの言葉に、少女はこくこくと頷く]
エーリッヒさんが帰らないと、お祭りがつまらないまま終ってしまいますよ!
[ちなみに団長のことはすっかり忘れていた]
折角会えたんだから……巡りあわせは全て感謝したい…な
[ユリアンとイレ−ナを交互に見つつ小さく呟けば。]
もう少し…あの妖精の騎士とも話してみたかった…かな
[「給料と休暇」と言われれば、さっと頬に朱が走って。]
……ぁ…それはそう…なんですけど…。
でも、代わりのものをいただいたんですから―――
[いいんです、と言いかけて。
しゅるりと解かれたタイに、言葉をなくし―――]
お祭りが終わっても。
皆、元通りにはならないから。
居なくなってしまう子も…いるでしょうから。
[それが誰とは言わない侭]
[ゆっくりと、こえは]
[二人に言われた言葉に、そうだな、と呟いて。
アーベルの漏らした呟きに、ふと、空を見る]
……心配すんな。
もう、ちょっとで。
また、会える。
……話す機会なら、それから、持てるさ。
[静かな言葉には、決意が満ちていたか]
つーかですよ、いい歳した男がですよ。
一番心配して帰りを待ってくれてる人が母親ってー現状は正直どうかと思うんだ、うん…。
[果てしなく遠い目。]
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