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[生のままでからだに流し込んだ酒は胃の腑で熱い火を点すよう。]
……効きますね、これは。
[呟いて、じんわりと頭の芯に拡がる平衡感覚の狂いを味わう。]
ナットであったけれど、
貴方はそうではない。
[噛み含めるように己の中で言葉にする]
では。
僕が話している貴方は、
皆と話している貴方は?
ナットは、もう、居ない?
終焉ねえ…どんな与太話だよ。
ああ、いやいやなんでもねえ。いい酒だって言ったのさ。
[番人から酒瓶を庇い、動き出したニーナへ逸らした目線を向ける。眉を寄せられるのも慣れた風に無視するが、ここに来る前もそうであったかは記憶にはない。手を貸すことも問うこともせず青い髪の二人のやり取りを眺めた]
そうですね。
私は此処に居るけれど、ある意味ではもう居ない……
[疑問をぶつけてくる若い同族に淡々と述べる。]
私は自分という存在を消してしまいたかった。
私が存在したという痕跡さえ残さずに。
[女と別れたのは、何時の事だったか。
城に戻れど部屋には入らず、
ブランケットを羽織った侭、
廊下で足を止め窓の外の景色を眺める。
硝子に似た瞳は見るものを映す。
それが自身というフィルタに既に歪められているとは知らぬ侭]
だから彼?俺?……とにかく今の私を知った時とても嬉しかった。
だって、人狼に食べられてしまえば、私は消えてしまうでしょう?
[ほんのりと微笑。]
違うか
[一つ目の扉は違った]
[男は息を吐いて、次を探す]
[結論としてキッチンは見つかった]
[扉を開けたまま、中に入る]
ええ。くらくらしますよ……
[体内にともった火を持て余すように、先程までは蒼白だった顔色を仄かに朱に染めて、熱い息を吐いた。]
病み上がりにはすこしきついですね……
人狼に食べられたら、居なくなってしまう。
それは、確か。
動かなくて、あたたかくなくなってしまう。
[羽織ったブランケットを掻き寄せる]
[色を失った指先は寒さ故か]
消えてしまえて、終わることが出来て――嬉しい?
――結果的にはそうはならなかったのですが。
でも思っていたのとは違いますけれど、今の状態にはとても満足していますよ。
今の私は、何故私があれ程死にたかったのかも、もう憶えてはいないのですから。
[幸せそうな微笑い聲が聴こえてきた。]
くらくらするのがいいんじゃねえか。
それにさっきよりゃ色男になってんぜ。
ああ、きついってんならほどほどにしとけ。吐いたら勿体ねえ。
[ナサニエルの顔色を揶揄し、心配するのは青年でなく酒の方]
ま、病人ってんなら先になんか食ってからかねえ。
空きっ腹にゃ回るからな。
ブランデーの肴にゃクッキーは向かねえが、茶に垂らせばいけるんじゃね?
そうですね。何か腹に入れないといけませんね。
[少し残ったクッキーを見て、]
とりあえずこれを食べて、落ち着いたら食料を探してみますよ。
[ソファから身を乗り出し、長い指でひとつ摘んだ。]
ふぅん。
[理解は染み渡っていない]
[曖昧な相槌を返す]
ナットがそうしたかった理由は僕には分からない。
ナットにも分からない事だから。
それでも、満足であると謂うなら、好かった。
貴方が、居てくれることも。
僕には、きっと、幸いであるから。
[しかし、その幸福感はすぐに霧散し、]
俺は『呪われた人狼』だから。
死んでも――滅びることがない。
古い身体が死んだら、新しい身体に記憶が移る。
今度得たあたらしい身体が、今のこの「ナサニエル」と言っていた自分だ。
[最初に話し掛けて来た時の冷笑的な聲に変わった。]
――まあ詰まらん話だ。
忘れてくれ。
[些かうんざりしたように付け加え]
[ふと気が向いたように]
お前は。
俺が一緒に居るのは幸い、か。
[指先が羽織ったブランケットを掻き寄せる]
冷えたかな。
[呟いて、視線を引き剥がし歩みだした。
程無く、部屋から漏れる灯りを見出す。
其処がキッチンであるとは、知っている。
あたたかなものを求め、覗き込んだ]
おお、食え食え。
落っこちんなよー。
[ソファーから身を乗り出す姿に呑気な声を発し火かき棒で暖炉を弄る。火花が散り赤い炎が背を伸ばす]
…ハムかチーズが見つかりゃ炙って食えるな。
探しに行くんなら俺も行くぜ。また行き倒れたくねえだろ。
[酒壜を脇に置き、冷め切った茶の入ったティーカップを大儀そうに取り上げる。
それにクッキーを浸しながらもそもそと飲み込んだ。]
それにしてもあなたは楽しそうですね。
不安にはなりませんか。
皆訳も分からず此処に居る所為で落ちつかないと言うのに。
[こぽこぽと音を立て、水が入ってゆく]
[男は気配を感じてか、振り向いた]
[現れた緋に、手元が僅かに狂い、水が陶器を伝う]
……ラッセルか
何か食いに来たなら残念だったな。何も作られてないぞ
[すぐに水は、水差しに注がれ始めた]
[移り変わる聲]
[冷たさを孕んだ笑い]
忘れない。
それも、貴方の事だから。
[波に翻弄されかけながらも、
かれが恐れを抱くことは無い。
唯静かに、受け容れた]
そう、――幸い。
そう想ってしまっては、いけない?
クー。
[中に入る。
乾いた足から、土の欠片が落ちた]
ううん、食べに来たんじゃないよ。
ただ、少し、冷えたみたいだから。
[落ちゆく透明な液体]
それは、ロッティの淹れていたのとは違うよね。
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