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ああもうまったく。つくづく化け物じみてると言うか
じゃあ、避けられないように工夫するだけです!
[そう言うと前ダッシュしながら次弾装填。発射]
[未だ人間以外のものがいるという認識は薄い。
しかしその腕の中でなくしているから、そういうものがいるのだろうとは思っていて。
ただ、それが人の姿をしているかもしれないなど、本当は今まで思っても居なかった。
のだが。
ショウの動きを見ながら、思う。
アズマの力を思い返す。
*何にせよ、弱い自分に出来る事は、情報をあつめて、はかなくするだけだ*]
[舞い散る桜に抗う様にふわり、桜の樹の天辺に立ち、地上の喧騒を眺めながら。]
もしかして……私はもう、何処でもいけるの?
[そうして、樹を蹴り塀の外へと向かう。遠くに街の灯りが見えた。]
やだっていったよ。
[ニコリと微笑む。
どこか無邪気にすら見える笑み]
ここをとおさないのは、ヨウコの、のぞみ。
じゃましないでほしいのは、音色の、のぞみ。
だから、どいてあげない。
[そこで小さく首を傾げて]
ミヅキせんぱいだって、じゃましてほしくないんじゃない?
あんなにしんけんだったんだもの。
人から生まれて、
人に憑くモノ―――
ソレが、“犯人”なんだろ。
なら、今こうしているヤツらの、
誰がそうかなんて、わからない。
[冷静に考えれば、
きっと、彼は違うとわかった。
それに、違うと信じられたはずだった。
少なくとも、…昨日までなら。]
[捕えた矢を、床に捨てた。]
化け物、ねえ。
悲しくなる。
[次弾は、先程よりも身体の近く
顔面の目前で、二本の指に挟まれて止まる。]
寮とはいえ同じ部屋で暮らしたっていうのにね。
[ガラス片は、握り締めると榎本芙由の手に食い込み
血が廊下に滴った。
接近してきた水月海にガラス片の鋭い切っ先を向け、
細い腕が風を切るほどの速度で投擲した。]
殺したのとは違うって、
でも、ソレじゃあ、
誰が、やったんだよ!!
[無茶区茶な問いかけ。
手にしたままだった懐中電灯が落ちて、
大股に歩み寄り、自分よりずっと高い位置にある
後輩の胸倉を掴もうと手を伸ばす。
仔犬が鳴き声をあげた。けれど、ショウには届かない]
真剣……か。
確かにね。
[ふ、と。
掠めるのは、笑み]
自分で決めた事なら……なおの事、俺の手出しは邪魔かもしれない。
[だけど、と。こぼれるのは、小さな呟き]
……護りたいのが、俺の望み、だから。
―寮―
[人の気配の無くなった寮はとても静か。]
いざと言う時に動けない…
そうじゃ、ありませんでしたっけ。
[振り返って手のつけられた様子のない食事を見つめ。ぽつりと呟いた声も妙に大きく聞こえた。]
……ま、いいか。
[目を伏せ。
それからゆるりと、扉に向けて歩みを進めた。]
ヨウスケが「時間を進める」を選択しました
人から生まれて、人に憑くモノ―――『憑魔』。
ソレが、“犯人”ですよ。
…普通、誰が『憑魔』かなんて判らない。
──否定は、しませんけど。
[ショウの言葉に、短く、途切れ途切れに言葉を返す。
何で、どうして。
思いも掛けない相手から、向けられる感情に混乱の色を浮べ]
んなの、知らないッスよ
…俺が来た時にはあの人は倒れてた。
…ッ、俺じゃない! 俺は、殺してない!!
[歩み寄りながら、強く投げられる問いに。
答えを返す言葉も、次第に荒く変わる。
胸倉に伸ばされる腕は、避けずに──避けられずに]
うん、だからここにきたんでしょ。
でもダメ。
[牽制するかのように。
生徒会室から持ち出してきた果物ナイフを取り出して]
ヨウコはここをとおしたくないの。
だからとおしてあげない。
[再びニコリと笑みを浮かべて]
音色がたすけてくれたから。
こんどは音色をたすけたいんだって。
それが、わたしの、のぞみ。
[まだカバーの付いたナイフを握ったまま。
クスクスと笑う]
逢いに、行くよ……。
[呟いた瞬間、阻む壁の存在につき当たり。]
……ちょっと。
死んでもまだここに閉じ込められるの?
[不満げに軽く口を尖らせ。]
よく言う。それを言うあんたは先輩であって先輩じゃないんじゃないの
先輩の口でこれ以上喋r……!
[投擲されたガラス片をなんとか避けようとする。避け切れなかった脇腹に朱が走る。痛みを歯を噛み締めて押さえ込むと]
危ない……なぁ!!
[反撃の一矢]
俺は通りたいから、通してもらわないと困るんだけど?
[クスクスと、幼子のように笑うヨウコとは対照的に。
瞳は静かで、口調は冷静で]
助けてくれたもののために何かしたいんなら、同じなんだけどね……。
[一つ、息を吐く。
制御しなければ、と。
それができなければ、自分の風がどこまで吹き荒れるのか。
正直、それは検討もつかなくて]
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