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[白いエプロンの下のワンピースは、奇跡の薔薇と同じ色。
月光を受けた蒼を伏せた睫の影で映し、夢見るように呟く]
もしかしたら・・・そう、ね。
まだまだ人の知らぬ不思議があちこちで眠っているのかしら・・・
[こんなに月が銀に光る夜には、不思議も素直に信じられる。
妖精同士が持ち寄る花々の香りに顔を上げ、*目を細めた*]
いやいや、お手間をかけさせてしまって――
[苦笑を受かべ、騎士に助け起こされる。]
……へぇ。
これは凄い。
[顔を上げると、一面の蒼。
光を浴びて、朧に輝いていた。]
うん。
でも月の大きい日は見つかりやすいから…っと。
[優しい声にそのまま答え、途中で慌てて言葉を止めた。
なにせここにはお医者のせんせも、弟だっているのだから]
ま、まーな?
[弟の問いに目をそらす。
危ないからダメだぞと、諌めた場所よりここは奥]
[今は弦を弾くことも無い。
唯々声だけが音を紡ぎ、闇空に流れて消えて往く]
[枯草色の肩から飛び出すは青。
銀の周囲を舞って、主の指先は其れを追って]
[舞に似た動きに、触れた青の花がひとつ花弁を舞い上げる]
[まるで、妖精が飛び立ったかのように]
/*
…場が動かないんで動こうとしたものの、
場を動かすような動きができるスペックではありませんで。
赤組でもないのに輪を作りそうな勢いだしな!
[途中で止まった兄の言葉に、へー、と短く声を上げる。
口元には、にぃ、と笑みが浮かんでいて]
……なぁんで、そこで目ぇ逸らすんだよー?
[こて、と首を傾げつつ、問いかける。
ここを知っている、という時点でこっちも色々言えた義理ではないのだが]
[視線がルイを捉えると、その舞のよな動きを追う。
見惚れるよな、瞳に刻み込むよな。
ピースにせんがためにしばらく瞳はそちらへと向いた]
花……妖精……舞……。
フレアを使って周囲に花と花弁を散らす……ありきたり過ぎるな。
……銀糸、か。
[イメージを纏めようと小さな呟きが零れる]
[皆が花畑で紫がかった青の花を眺めている頃]
せっかく摘んだ花をそのままにしておくのは可哀想。
よろしければ編んでもいいかしら?
[色とりどりの花を組み合わせ、ゆっくりと花冠を作る。
けれど、妖精がくれた首飾りほどの出来栄えにはならない]
久し振りに編みましたが・・・
やはり妖精さんの方がお上手ですわね。
仕立て屋 イゾルデが時計を進めました。
[…騎士のイメージとかけ離れた声と仕草。
おもむろに怪しい態度。
そして、背中から生えた翅]
…
[目を丸くし、驚き。
そして、何も言えなくなる]
か。かわいい、です、ね。
[ようやく出てきた言葉はコレ。
何が、という主語が抜けていた]
[半ば呆然としながら、皆の後に続き。
花畑へと出れば、目を輝かせた]
わぁ…
[胸の前まで手を持ち上げ、月下の華達を見つめる]
[眼前に広がる景色を言葉にする術を知らず
交じり、踊る、銀と蒼に見惚れ、動かない。]
[兄弟のささやかな闘いにも気付かぬまま、医師は立ち尽していた。]
[白いエプロンに包まれた膝に色鮮やかな花冠を置いて一息。
運ばれてきた夜露と花の蜜の飲み物をいただく。
気ままに跳ねたり踊ったりする小さな背には四枚の翅。
銀月の光を受け、きらきらと煌く様は夢幻のように美しい]
・・・・・・きれいですわ・・・・・・
皆様も一緒に見ることが出来たらもっと素敵ですのに・・・
[はぐれた人々を想いつつも、ほぅと感嘆の息を零した]
/*
ごめん、ちと、反応するには…その。
日ぃ、跨ぐから。これ。
さて、妖精の扱いはドウシヨウか。
宴に呼ばれる→「チミ、未だ来なくて良いよ。」
か、
宴に呼ばれる→「ゆっくりしてってね!!」
か。
どっちもなんだかびーみょいーんだ。
流れか。流れなのか。
[書き留める物がない以上、全て記憶に刻むしか無く。
得たイメージを忘れぬよう努力しながら]
もっと素敵な世界って、どこのことだい?
[空色を見返す。
その力が強まるのを、自分の瞳は『視て』いた]
『……仲がいいんだなぁ』
[兄弟のやり取りに、ミステルはこんな事を呟いていたものの。
仲間の周囲に揺らめく力に気づくと、少年の肩の上で居住まいを正す]
『……なるべく、沿わすようにする、ね』
[小さく呟き、力を凝らす。
揺らめく翅から、光の粒子が零れた]
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