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あらぁ。
守ってくれるのなら、その人の役にも立ちたいってものよ。
ねぇ?
[真顔っぽいリディに苦笑しながら、同意を求めるのはベルの方。
頭を掻くのを見ながら手で軽く口元を隠した。
照れてるのを可愛いと思ったのと。
もう一つの視線が捉えている白猫の態度が可笑しくて。
でもあんまり笑ったらリディも困るだろう]
ま、今は出来れば全員怪我なく予選を抜けられるようにしましょ。
あはは、何か欲しくて褒めてるわけじゃないですからー。
[と冗談には楽しそうに返して。
大人の事情については、そうですか、とだけ口にしてそれ以上深くは聞かなかった。]
…ところで先生、ヴィー君何処いったんです?
[いまだふわだまりの中から出てこない竜のことをようやっと思い出すと、探さないとと慌てるが、イレーネ導師は大丈夫と先へ進みだす。]
いいのかなー…。
[まぁ13年来の相棒がいいって言ってるんだからいいのかな?
と納得する事にして歩き出した。
時間をだいぶ使ってしまった事もあるし。]
・・・そういう気遣いが出来るのがいいと思うんだけどね。
[あまり褒めると逆に居心地悪そうに見えたので、小声で呟いた。
カルメンには届いたかなと長い前髪の影で目配せを送る。
あちらからも同意を求める言葉が来ていたから、口角を上げて頷いておいた。
将来がとても楽しみな少年の教育が、誰の賜物かは知らないが。]
[走り出した瞬間、ピノ君がほんの少し跳ねた。
何かを感知したらしいのだが、それが伝わる事は無く。
ぐにゃ、とすぐ前を歩いていた導師の姿が歪んだ。]
あ、あれ……?
[と、次の瞬間]
えー、じゃあ鯨?
『でけぇよ、ここ(最奥の部屋に)入りきるかよ。』
[と冷静に突っ込まれたので、
セイウチでも喚んでみる。
結構楽しそうにやっている**]
[足元には気をつけて進んでいたんです。一応。
ええ。また落とし穴とか嫌ですしね。
ただちっこいまるっこい影が見えて、そちらに気を取られた一瞬でした。それも含めて罠だったら凄く嫌すぎますが]
…アッー!
[見事に3つ目を踏み抜きました。
魔力を感じた次の瞬間にはフワっと浮き上がって]
いや、だから、さぁ。
[カルメンの言い分もわかるだけに無碍に否定する事も出来ず、結果やっぱりちょっと困って頬を掻き。
そも男が口で女に勝てるわけもないのは常の理か。
怪我無く予選通過を、というカルメンの言葉に助け舟をもらえたような気分で頷きかけて。]
─カル姉?
カル姉…っ!!
[ふわり浮かび上がったカルメンに手を伸ばしたものの、届く前に彼女の姿は掻き消え空を掴むのみで。
カルメンに気を取られていたせいでベルの頭上に人影が浮かんだことに気付くのが遅れた。]
[リディの手が届く前にフッとその場から消える。
ベッティと入れ違いになったのは後で茶虎猫から知れるだろうか。
でもそれよりも今は。
大変な場所に出てしまったわけでして]
あらぁぁ。
[今度は狭い空間ではなかったけれど。
落下制御の呪文を使う時間的余裕の方が足りなさそう]
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