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[あのときは浴室にいたから、良くは聞こえなかったのだけど。
緑髪の女性の声を聞き]
それほどにまで…
[彼女は小さく呟く。
何故か、酷く厭な気分になった]
[食事を運ぼうか?との使用人の声に、気が進まぬと断れば、
少しは口にしておきなさいと、やわらかくよく冷えたチョコレートムースにベリーソースを添えて。無碍に断るわけにもいかず、緩慢に口へ運ぶ。
みなさんもいかが?と、使用人はデザートを置いていく。]
[多分、まだ、帰る事はできないけれど。
でも、それでも]
……帰りたい……。
[そう、思った。
恐らくは唯一、自分と同じ力を持つであろう、祖母の所へ。
ここにいて、その力のままに。
視たいと願わぬものを視るのは、辛いから]
ははは、ご冗談を。
目の前にいるじゃないですか。
[と、自分自身を指差す。]
ここに赴任する前からだったのですがね。その仕事を任されたのは。
ま、30年前の事件以降はとりあえず休業中です。
平和ですからね、この村。
[湯船の中で体を伸ばす。]
[近付き、此方を見上げるローズに苦笑して]
誰にも相談できる環境じゃなかったからね、俺の場合は。
旅なんかしてると余計に、ね。
…心配してくれてありがとう。その言葉だけで楽になる気がするよ。
知らなければ逢った事が無いも同然でしょう。
[ 牧師が話す間にもさっさと躰を洗い終えれば、軽く肩を竦めて見せる。平和という言葉には緩やかに首を傾けたが一応頷いて、視線を逸らし絞ったタオルで濡れた躰を拭き取っていく。然し、]
三十年前?
[聞えた単語に思わず問い返して、目を瞬かせた。]
[デザートをおいていく使用人の姿に、軽く頭をさげる。
ナサニエルの言葉は、少し、寂しさを覚えた。それを感じさせないように、微笑みを作る。]
……ん、そう言ってくれるのは、わたしにも嬉しいわ。
旅は、孤独ね。淋しくはない?
[ 当然ながら、獣の力を秘めた彼の耳には届いているのだが。人の姿をしてはいても、夜ともなれば其の感覚は人間よりも数段鋭い。]
“今の所は”、……か。
[ 呟きは声の代わりに聲と成る。]
ええ。30年前です。
もっとも、この話題は村の中でも最大の禁忌ですからね。
『関係者』は口外無用、という事になっているのです。
[先ほど見せた指輪を見せながら。]
これが、その証。
秘密の共有者、『共犯者』たる者の証なのですよ。
これ以上の事は、流石に話せませんね。
[ようやく、体を洗い終わったようだ。]
[目の前に置かれたデザートは甘く。
先ほどの騒ぎに疲れた心身に心地よく沁み込んで。
ローズの微笑みに釣られる様にこちらも笑みを返し]
好きでやってる事だからね…むしろ人との柵を作るよりは気楽で良いって思ってるよ。
…時々人恋しくもなるけどね。
[そういって口に運ぶデザートは口の中で溶けて]
そういえば、いつのまにお戻りで?
[わずかに漏れ聞こえる囁きに返すは微かな笑み。
銀色の匙ですくった黒くやわらかなデザートからは、紅い雫がわずかに滴り…]
あなたもいかがです?なかなかに味わい深い…。
[なにを、とはあえて言わず。]
/中/
あれ?『共犯者』…?C狂なのかな?
そして何気にローズに行ってみる俺。
向こうは仕事柄ってのもあるから、恋愛とは違うと思う…うん、多分。
……考えすぎ、かな。
でも、ばーちゃんの言ってた事がほんとなら。
……ううん。
ばーちゃんは、嘘はつかない。
まして……一族の……力に関することは、絶対に、嘘なんて言わないはず……。
[自分に、巫女の一族の力の事を教えた時の、祖母の真摯な様子を思い返せば、それは確信に近く。
だが、それ故に。
現状への不安は、どうしても消えなくて]
[ふと視線を逸らすと、碧い髪の人がぼんやりと窓の外を眺めているのが見えた。
何となくその様子が気にかかって]
如何か…なされました?
[余計なことかとは思いつつも、そっと声を掛けた]
でも……それなら。
つまり……そういう事、なんだよ……ね?
ボクはまた……視なきゃいけないの?
視たくない……何も……余計な事は、識りたくない……よ。
―広間―
確かに、人との柵を作るよりは、楽かもしれないわね。
[ちらりと、メイと、コーネリアス、そしてネリーを見やる。
彼らは、恐らくわたしのことを知っているのだろう。知ってしまっているのだろう。
自分の仕事を疎ましく感じたこともないけれど。
彼らの柵は、わたしを隔てるだろうことは判った。]
それじゃぁ、しばらく、ゆっくりしていくと良いわ?
そして若し、また旅に出るなら、ふもとの村に戻ってくると良いわ。
皆、優しいから、家族のように歓迎してくれると思う。
……え。
[不意の呼びかけに、はっと我に返る。
数回瞬いてから振り向けば、緑の髪が目に入り。
もう一度、瞬き]
あ……なんでも……なんでも、ないんだ。
ちょっと、考え事……。
早く、雨、止むといいな、って。
[早口に答えつつ。浮かぶのは、どこかぎこちない、作ったような笑み]
……然様で。
そんな貴重な御話、御聞かせ有難う御座いました。
[ 頭を下げて云いはするも、心は余り篭っていなかっただろうか。一足先に風呂を出よう――として、]
……あ゛……、着替え……。
[然う云えば全部びしょ濡れになっていたのだと思い出す。]
[食事が終わるのを見計らったように、いや、恐らく見計らって、使用人の女性がデザートを置いていった。]
私も、それ頂戴。
[言って、自分で大皿からムースを取り分ける。
ほんとうなら使用人にやってもらうべきなのかも知れないが、そういった作法は彼女の身にはついていない。
それを幸いと、皿にたっぷりとムースを載せて、少女は満足げな笑みを浮かべた。]
[ローズの表情がほんの少し曇るのは気付いたけど、聞くことはせずに]
そうだね、折角こんな立派な所に泊まれるんだし、ゆっくりしようと思ってる。
話のネタにもなりそうだ。
[麓の村の事を思い出し、確かに人が良い人たちだったと思い返し]
そうだね、帰るときにでも寄らせてもらおう。
…君はその時は歓迎してくれるかい?
あー……。それはお気の毒に。
でも生憎、私の着替えは渡せないのですよね。
そもそも私の服では大きすぎるでしょうし。
ま、脱衣場を探せば何か見つかるのではないですか?
[一足先に脱衣場へ。]
…ああ。
[ぎこちない笑みには一瞬だけ訝るような色が過ぎるけれど、特に何も言わぬまま。
視線を窓の外に向けて、頷く]
この雨では外に出るのも叶いませんからね…
[濡れ鼠のようになっていた青年、次いで浴室の辺りで擦れ違った牧師の姿を思い出した]
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