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……。
[同胞の言葉を聴く。
たとえ。
その台詞に心動かされたとしたって。
起こったことは、したことは、変わらない]
失ったものは、かえらない。
……人狼狩り……って。
[なんでいきなり、と。
問い返す余裕は、なかった。
飛んだ何かと、それを阻もうとする動きへの困惑と。
何より、下から聞こえた、甲高い鸚鵡の鳴き声]
……ロートス、どしたっ!
[慌てたような声を上げ、駆け出す]
[当の鸚鵡は、カルメンの様子にわたわたとしつつ。
その側に付き添うように、飛んでゆく]
うん。
皆、生きてて欲しい人がいるんだから。
生きててって、思うのは当然の権利だよね。
…生きたいって足掻くのも。
生きてりゃ当然の権利だから。
…たとえみんなが許さなくても。
あたしは、あんたを罪だと思わない。
[その場に居る者ではなく、視線の先に向けて呟く。届くことはないのは、わかっていても。]
…生きて。
…っ、
[後ろから追いかけてくる気配。
小さく悲鳴を上げて、それでも走った。
けれどロミルダの足が、ただでさえ男で大人のハインリヒに敵うはずはない]
……やっ、
[振り返ったときには、すでに手の届く距離までに迫っていて。
ぎゅっと目を瞑る]
[取り落としかけた赤子を、慌てて抱きとめる。
自身の手に、何も当たる感触は無かった。
それならば狙い通りいったのだろうと、眼の前の男の笑みからも確信し、軽い舌打ちを]
つか、知り合いが殺されそうになってたら、庇うだろ!?
…って、おい、それはこの子が危な――…っ
[両手塞がりでは応戦も出来ず、身を捩り不自然な姿勢でかわすのみ。
けれど、それがフェイクだと気付いたとして、追うには、踏鞴を踏んだ分、遅れが生じる]
[確かに痛みは走ったけれど、
それは身体の中心からは外れていた]
…っ、ふぇ…?
[痛みをこらえながら、ロミルダは目を開いた。
爪が掠めた左腕から血が流れ、ぽたりと床に落ちていた]
ユーラ、ローミュ、が、ハーリ、に…!
ハーリ、じんろー、なの!
[ロートスの甲高い鳴き声にかけて来たユリアンへと簡潔に言葉を紡ぐ。
ユリアンがその言葉を信じるかは分からない、けれどロミルダに危険が迫っているのも事実]
― 一階―
っと、カーラ。あんま無茶すんなっ
ちゃぁんと人狼は狩りとるしな。
[ダーヴィッドのことは後で、今はとどめを。と
フェイクによってダーヴィッドに止められるでもなく、一階へ上手く降りた朱蒼の疵もなく。特殊な力もなく。それに踊らされるだけのただ人という配役でありながら、躊躇なく行動をとろうと、カーラに一言いって、返事も聞かずに台所へ向かう]
あいっつ、どんだけ、場馴れしてんだ…!?
[予想外と言える程度には、滑らかな動き。
けれど、こちらにも、追わないという選択肢は無かった]
――…、
[後ろに聞こえるユリアンの声。
けれど、意識に留めるのみで、眼差しはハインリヒへと向かう]
……ハインさん、が?
[カルメンの簡潔な言葉に、ひとつ、瞬く。
それは、考えたくなかった可能性の一つ。
感情は否定に振れ。
『護り手』としての意識は、肯定に振れる]
なんか、よく、わかんねぇ、けどっ……。
[諸々、ごたごたした感情を、その一言でひっくるめて]
とにかく、ロミっ子があぶねぇんだなっ!
[それだけ言って、駆けた。
鸚鵡は、カルメンの側に留めたままで]
ゼーリュ!
ローミュ、たすけて…!
[無茶するな、と声をかけて直ぐに側を駆けて行くゼルギウス。
その背中に懇願するような声を投げた]
[視界が霞む]
[周りのざわめきは聞こえるけれど、誰が何を言っているのかは解らない]
[半ば獣のそれと化した腕に感じた感触]
[外した、と気付いて]
…この…っ…
[走ったことと、無理な獣化が毒の侵蝕を早めたか、間合いがつかめぬまま]
[腕を][振り上げて]
[だけど、その動きはどこか鈍い]
[離れ行く二つの足音]
…やっぱり、カーラ、なにも、できない…。
[やらなければいけないことを自分の手で為せない。
悔しさが込み上げる]
ローテュ…カーラ、どうすれば、いい、のかな。
[近くで羽ばたくロートスにぽつりと言葉を向けた。
星の細工を両手で握り、胸の辺りへと置く。
足はその場に止まったまま]
ただじゃ死なねーとか言われると…
ゼルが道連れにされてもおかしくない気が…!(汗
ゼル死んじゃったら泣くぞーーー!!!
[駆けた先、見えたもの。
獣と化した、ハインリヒの腕。
それが、狙うもの]
……やめっ……。
[無意識、身体がそちらへ動く。
二人の間に飛び込もうとするように。
動かしたのは、自分の意思か、それとも。
いずれにしろ、右手はポーチの中に潜ませていたものを、掴んで]
[流れ落ちる血を見て、ロミルダの目にじわりと涙が滲む。
足の力が抜けて、へたりと座り込んで]
ぅ、…っく、
[右手で腕を押さえながら、それでも再び上がる獣の腕を避けようと、それ以上に緩慢な動きで後退る]
[カーラの「助けて」という言葉には返事をしなかったのは、意識的にできなかったからで。同じように台所へと目指す男二人とともに歩んでるつもりはないが、ただ台所へ駆け込んで]
― 台所 ―
[傷つき、血を流すロミルダの姿と、ふらふらながらも半ば獣化した腕のハインリヒが目に入り]
ロミちゃん。逃げろ!!
[ハインリヒの腕が振りあがる。それは距離以前に、殺すことはできても、護ることに長けてない...はただ声を発し、短刀を逆手に持つ…その横をかけ、二人の間に割り込もうとする人影がいた。]
浴場管理人の娘 ロミが「時間を進める」を選択しました。
[赤子を抱えたままでは、当然走る速度とて遅れる。
それでも投げ捨ても、降ろしもせずに、カルメンの横を抜け、台所へ。
途中、ユリアンにも抜かされて。
ハインリヒとロミの対峙を見るのは、その背中越し]
――…おいっ、ユーリっ!?
[その間に割り込もうとするヒトの名を叫んだ]
浴場管理人の娘 ロミが「時間を進める」を取り消しました。
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とりあえず探り探りだった気がしたが、吹き矢してえがったのかな?…と
そしてここは当然ユリアンの見せ場と任せるとな
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