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お話――(尻尾を振っている
丁度場所も同じところにおりますし。
時間軸変えて別の場所でももちろん大丈夫ですし。
降りてきたエリりん入れても良いし。
でも、作業があるんだっけ。
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……其処にwktkしている子がいるから、
同じ場所で、にしましょうか。
乱入OKだけれども、気分転換程度にしなさいな?
*/
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取り敢えず、眠気覚ましになるなら何時まででもお付き合い致しませう。本筋は疎かにしないように。
大丈夫だと思うけれど、ね。
では、モニタールームから――でしょうかね。
−地下・モニタールーム−
[画面の一つは、蒼い髪を捉えていた。
翼の少女だけでなく、彼女もまたそれを追ったのは、対峙しているのが紅ゆえか、それとも、他の理由か。]
[蒼が対峙する紅。
彼女にだけは負ける事は堪えられない。
無意識に組んだ両手の中で、銀色が光る]
おばさんなんかに、アーベルは負けない。
負けちゃ駄目、負けちゃ――。
[呟く声、握り潰さないよう軽く開かれた手は
彼らの一挙一動に反応するように緩く開閉を繰り返す]
[緩慢に、振り返る。
座り込んだ少女を見下ろした。]
イレーネ=ライアー。
心配か。
[揺れる髪を撫でつけながら、問う。]
[不意に振り向いた、翠。
声音が違う、纏う色が違う。
あの対峙した時ともまた――]
心配、当然。
あのおばさんは、ユーディットに酷い事をした。
アーベルにだって、きっと――。
[酷い事をするに違いない、と。
再びモニターを振り仰ぎ、応えた。
それも、これも、同じ勝負であり。
両者している事は同じなのだけれど]
/*
…仕舞ったはずの場所に、印鑑が無かった時の。
この気持ちに、何と名付ければ良いのだろう――ー?
…や。まぁ良いんですけどね。100均の印鑑なんで。
ただ今ちょっと要り様なんですよ困った。
[沈黙を保ったまま、その足は真直ぐにモニタールームへと向かう。
其方に居ると判断したのは、遠くから微かに響く音から。
カツリ、と室内へ踏み入れて、モニタへと映る光景に
嗚呼、と短く言葉を零した。]
――…、
…随分と、元気ですね。
[ゆるりと首を傾ぐ。
呆れの混じるそれは、何処か苦笑めいて。]
そうか。
[身体は斜めに少女へと向いて、視線だけで画面を見た。
刃と化した影が襲いかかる。逃れた蒼は、紅に迫る。]
どちらが勝つのやらね。
[声に関心は薄く思えた。]
[近付く存在に気づかぬはずはなく。
されど彼女は画面を見つめたままで、
現れた彼の声に反応を見せなかった。
奥へと向いた側の手が、滑る。]
アーベルが勝つ、の。
負けちゃいけないの。
アーベルは、“皆”に必要とされてる、から。
[遠い過去、迷い込んだ彼らの住処。
あの温かい巣を守る翼なのだから、彼は]
――アーベルの、お友達の人?
[背後に現れた靴音と気配には座ったまま、振り向いて]
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途中から。
イレーネがアーベル、アーベル言い過ぎで。
最初こんなキャラだったかしら、と首を傾げたという。
お兄ちゃんに懐く妹ってでも、こんなのかしらん。
[一度、制服を着た少女の方へと視線を向けて。
しかし何を言うでも無く視線を反らす。]
……顔見知り、ではあるんでしょうけど。
[友達なんですかね。
振り向いた少女には、ゆるりと首を傾いで。
そのままモニタへと再び視線を向けた。]
その『孤狼』は、……嗚呼、アレをお相手中ですか。
[紅の存在を、音でしか聞いた事は無かったけれど。
…直ぐに判ったのは、如何なる理由か]
研究生 エーリッヒは、教師 オトフリート を投票先に選びました。
それは、必要とされていないもの――
「不要品」には、失せろということかな。
[微かに浮かべられる、笑みの形。
感情のいろを有していない、仮初の表情。]
[パチリ。
台詞の直後、
止め具の外れる音。
傷を負った足で地を蹴り、
迫る先は 金。
手にした「それ」を、彼の喉元目掛け突き出す。]
不要、いいえ、あの人は何かを侵す。
不要に害はない、悪意はない。
ただ必要がないなら、わざわざ壊す必要もない。
道端の石も、森の中の草も、水底の小魚も。
私に必要じゃないけど、消す理由も権利もない、わ。
[色のない笑みを見返す少女の眼差しの色は、あくまで真剣で]
[エーリッヒにはこくりと頷くと、またモニターを一瞥する]
[目の前で動いた二者の関係に、ぴくりと羽を振るわせる。
その拍子に、点滴スタンドがからりと動く]
喧嘩、駄目――っ。
[ブリジットの動きはすんでのところで止められたけれど。
はらはらと、立ち上がって]
[――「不要品」だと。その言葉が、重く圧し掛かった。
彼から突き付けられた訳でも無いというのに――
思考を廻らせていた所為か、状況を悟るに一寸遅れた。]
…っ、
[振り翳される其れを避けようと、一歩退けば壁へと突き当たる。
退路を絶たれ、呆気無く喉元へ突きつけられて]
…俺の命で、受けた傷の弁償でもしろと?
[ぽつりと。言葉を零す。
しかし翠には、嘲りも憤りも、嫌悪の色も見えず。]
不要品以下、というわけか。
散々な扱いだ。
[少女に返しながらも、視線は青年へ。
意図的に、ではない。
しかし、腕はそれ以上、動かなかった。
遅れて鈴が鳴り、急激な運動に傷口が痛みを訴える。
灼かれたものはともかく、裂かれたものは開きすらして。
能面には、浮かびは――浮かばせはしないが。]
それは代償にも成らないだろう。
[引くのは容易かった。]
どうやら、私に貴様は殺せないらしい。
さて――何時の間に、設定されたのやら。
[そもそもにして、殺す意志があるのならば、
抜かぬ刃など突きつけるはずもないが。
その矛盾には気づかぬか、敢えて言わぬか。]
全く。
名は、楔だな。
[腕を下ろして、体勢を直す。
髪がばらりと散らばった。]
――必要だから失いたくない。
それだけの事。
それだけの、想い。
何が間違ってる――?
[何故、不要という言葉に目を向けるのだろう?
彼女には理解できないだろう]
あの人にはあの人を必要とする人がいるかもしれない。
なら、その人があの人を心配するのは当然。
私はそれを咎めない。
だから、私がアーベルを心配するのを咎められる理由もない。
心配って、そういうものでしょ。
[ただ真っ直ぐに、少女は言葉を紡ぐ]
…それ以外に、貴女の行動の起因が思い浮かびませんから。
殺したいのなら、“あの時”…放っておけば良かったでしょう。
そうしたら生死こそ判りませんが、無事で済むはずがなかった。
――…何故、出てきたんです。
[退いたそれに、小さく溜息を零して。
ゆるりと、白の巻かれた掌へ視線を落とす。
たった2発。しかしそれでも、この状態なのだから。]
…設定?
[何の話だと、訝しげに。]
間違いかどうかは、知らない。
[組織の人間は、駒。
代替の効く「必要」。
だから「不要」になれば棄てられる。
所有物を壊すのは、彼らの勝手だ。
そういう世界で、生きてきた。]
生憎と。
此の方、「心配」とは縁の無い生活を送って来た。
別段咎める気はないが、賛同する理由も無いな。
[彼女の中での「必要」は、「心配」とは繋がらない。]
なら、散々な扱いって言うのは何故?
散々、それって“酷い”って意味。
何が、散々。
貴女は何を思って酷いと思うの。
[ただ、不思議だ。
彼女の紡ぐ言葉が、その出所が。
少女には分かるはずもない。
不要と邪魔の使い分け方が恐らく、根本的に違うのだろう]
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