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[完全に意識を落とす前。オクタヴィアは指先でイヤリングを弾く。澄んだ音色と同時に、首元のネックレスが煌めき。リイィィンと甲高い音を奏でた]
─隔離エリア─
「失礼致します」
[陰鬱とした隔離エリアに、若い男性の声が響く。黒い執事服に身を包んだ、片眼鏡をかけた青年。恭しくエルザに頭を下げると、にこりと人の良い笑みを浮かべた]
「対戦お疲れ様でした。残念でしたね。
無念にも敗退なされた貴女は、この場所に隔離されることになります。
拒否権はございませんが……『遊戯』の終了までにこの場所で生存なされていたのならば、命の保障はする、と。
我が主様からのご伝達にございます」
[その宣言の最中、主たる『総帥』が青年の背後に現れ、含んだ笑みを湛える。伝えられる言葉が真実であるかどうか、その表情からは計り知れない]
「この隔離エリアの地下洞窟には実験で作られたクリーチャーも放たれておりますからね。
餌食にならぬよう、お気をつけ下さいませ」
「……では私はこれで。
ご武運、お祈りしておりますよ」
[終始人の良い笑みは変わらなかった。それがまた不遜な態度にも見えるだろうか。いつの間にか『総帥』も姿を消し、その場にはエルザだけとなる。遠くで、クリーチャーの叫び声が*響いた*]
/*
「拒否権はございませんが〜」
の部分を
「実のところ、このエリアは少々危険なものもございまして。もし『遊戯』の終了まで生存なさることが出来たのなら、命の保障はする、と。」
に置き換えて下さいまし。
大きなミス失礼致しましたわ。
―外・廃墟端―
[どれくらい眠っていたか。
気がついて顔をあげたら、すぐそこにサイもどきはいて。グリズが飾り紐をサイの背、接続部に伸ばし何やらやっていた。]
…何してるんだお前。
『んー微調整と色々ー。
ほら俺、遠隔操作とかは基本無理だから、カバディに俺らを探すなりしてもらわないと使えないしー。そのための細かーい調整。』
[つれて歩くわけにはいかないしネ、と言うグリズにはまぁ同意出来た、が。]
…………何だカバディって。
『こいつの名前。カバみたいだからカバディ。
可愛いでしょ?』
[カバじゃなくてサイだろうとか、ネーミングセンスに色々突っ込む所はあるものの、気力はなかった。]
[カバディはぺたんと腹をつけ、グリズにされる間まになっている。時折にゅーだかきゅーだか聞こえてくるのは鳴き声か。小さな尾は、ぴるぴる揺れていた。
剥き出しになっている機械部分を見なければ、本物のサイに見えなくもない。]
『にしても、もうあと2、3匹くらいは捕まえたかったんだけどなー。カバディの仲間、そんな数いないみたいネ。うっかり他のクリーチャーに出くわして面倒おこすくらいなら諦めた方がイイヤ。』
……また最中を狙われかねんしな。
『そうそ、それもあるし。
んー何だったんだろうねアレ。様子見?あわよくば?』
知るか。
……一つだけ分かってるのは、本気じゃねぇって事だけだ。殺しにかかる一撃はもっと重い。あわよくば、を狙ったとしてもな。
『うーん。誰がやったか判別つかないのは気持ち悪ーぃ。クリーチャーかもしんないし…。
まぁ今は考えなくていっかー…。
あ、それより聞いてよ旦那。カバディの受信機能使って回線繋いだんだけどさ、面白い映像があったよー。もうドンパチ始まったみたいネ。』
……頃合い的にはそろそろだろうしな。……ちっ。
で、どいつとどいつが殺り合ったんだ?
[えっとねと、グリズが語ると同時に、カバディの頭から小さなアンテナみたいなものが出てきてくるくると回り始め。
円らな瞳をモニターがわりに、戦闘の一部始終を知ることになる。
主人はそれを睨むように*眺めていた。*]
投票を委任します。
狂犬 ヴィリーは、蜂蝶 オクタヴィア に投票を委任しました。
狂犬 ヴィリーが「時間を進める」を選択しました。
/*
カバディはスポーツなのですわ。
カルメン用のこじ付けが頭に浮かんでいるのですけれど、勝手に補完しても良いかしら。
それとも本人に任せるべきかしらね。
[人のいない時間を見計らい、中央ビルの端末にアクセス]
(エルザが墜ちた。しかもあの子供相手に)
(…先に当たったのが俺でなくてよかったな。あの女が負けるような相手を、そうと知らず子供と侮ったまま戦っていれば、負けていたかも知れん)
…
(それはそれとして、意外とこの建物をそのまま拠点にしている参加者は多いようだ。出入りをよく見る)
(…少し、潜んでみるか…)
[そのまま屋内のどこかへ*消えた*]
投票を委任します。
青の死神 アーベルは、蜂蝶 オクタヴィア に投票を委任しました。
青の死神 アーベルが「時間を進める」を選択しました。
─中央ビル・二階個室─
[まどろみの時間は如何ほどか。
浅い眠りを彷徨う鴉は、不意に現に帰る]
……っと。
[ゆっくりと開いた常磐緑はしばしぼんやりと。
それから、ふる、と首を振ってベッドから起き上がる]
寝過ごし注意、と。
[軽い口調で言いつつ、個室に備え付けられたキッチンでコーヒーを淹れ、シリアルバーで簡単に熱量を補給する]
さってぇ、と。
お誘い、乗っていただけますかねぇ?
[どこか愉しげな口調で言いながら、窓を開け。
ばさり。
音を立てて開くのは、漆黒の片翼]
―中央ビル二階・自室―
[ソファーで休息を取るオクタヴィアの胸元でガーネットのネックレスが煌めく。それが起きていたのは休み始めた最初のうちだけ。煌めきが消えると、意識は闇へと落ち。再び鶸色が瞼から覗いたのは、日が変わりしばらくしてのことだった]
―――多少は戻ったかしら。
[呟いてソファーから立ち上がる。身嗜みを整えると、直ぐに自室を出て階下へと向かった]
/*
ブラック飲んだらふにふに感が消える辺り、色々とどうなんだ、とセルフ突っ込みたい。
まあ、今更だけど。
でもって、龍猫さんの箱は大丈夫なんじゃろか(汗。
安定してないっぽいなぁ……。
>>60
[そうしてしばらく見下ろしていたが]
……あっれぇ?
[『今』はやらないと言う雰囲気に、首を傾げる。]
おっかしぃなぁ。読み違えたかしらぁ。
…………面白くないなぁ。
[不満気にそう呟くと、視線を北に向ける。]
……仕方ないなぁ。あっちを見に行きますかぁ。
[よっ、と十字架を背負いなおすと、屋上をあとにした。
そうして、決着の少し前。舞台へとたどり着き>>75に至る。]
―中央エリア・ビル屋上―
[都市部のビル群の一つ、その屋上に娘は佇む。
傍には常の如くに虎がおり、頭上では開いた和傘がくるりと回る。
白と紅は遠くからでも映えるか]
あの子も気にはなるんけど。
[携帯端末を弄り呼び出すデータは、既に中央ビルにて情報を得ていた戦いの勝者のもの。
傍らの獣が片耳を動かしたことで、暫しの思考は中断される]
まぁ。
今は優先事項がありますさかい、その後でも。
[携帯端末をしまう。
遠くに見える片翼鴉に、蒼は細まる]
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