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[そして、その機を狙って――
彼の手の内で、石に亀裂が入った。
炸裂する緑を帯びた眩い光。
ぱらぱらと粒子が舞いあがり、惚けた老婆に纏わりつく]
な、なんか思い出した様な。
[揺れる光球に、それに包まれ空を舞った記憶が蘇る。
あれは楽しかった……ような気がするが、その所為で今は一大事だ。]
あれは、良くないものだよ!
可愛い女の子を攫って閉じ込める人さらいの人魂だ!
[未だ戸惑いながらも、ヨハナの厳しい視線の先を追い。
が、声に釣られてその視線は上へ。
懲りない妖精さんの歓声は響くらしく、片耳塞ぎながら]
また――…
[何か言い掛けて。
ミリィの声に、その軌道に気付いて目を見開くが。
魔力のない彼に為す術があるわけもなかった]
なんでユリアンを…
[惚けていた婆に緑の光が纏わり付き、はっと鋭い目を光の元――エーリッヒの隠れた手元へ向ける]
――おやめ、エーリッヒ!
可愛い女の子は、いきなり可愛い猫に貝殻投げつけないと思うにゃ。
[リディの主張には目を細めて、すっぱりきっぱり突っ込んだ]
[ぽかーんとしていると、肩の鳥が甲高く鳴いて、ばささ、と羽ばたいた]
……リーリエ?
[只ならぬ様子に、はっと振り返る。
目に入ったのは、ヨハナに纏わりつく、光の粒子]
……Macht von der Verteidigung, Anfang!
[それを行ったのは、条件反射か、それとも、『言葉』を結んだ相方の鳴き声に動かされてか。
呪式の発動。それに重なる、澄んだ鳴き声。
ふわり、舞い散る青銀色の光が、老婆を護るようにその周囲を包み込んだ]
[で。
消えたように見えた、どう見ても可愛くはない十代後半の青年は、異空間の同じ場所に現れ。
…というより、落とされた。
べしゃっと]
可愛くない猫には投げても良いんだよ!
[抱きしめたままだった猫の耳を引っ張ると、光球を見上げた。
その視線が、老婆の厳しい声に引き戻される。]
誰が可愛くにゃいにゃ!てゆーか、耳を引っ張るにゃーー!
[じたばたしながら叫んだ所で、落っこちた青年を見る]
あ、落ちた。
[引き戻され地上に向いた視線を可愛い妖精ごと、可愛くない青年が遮って落ちて行く。
落下する迄しっかり見た。]
あ。
[痛そうだ。
もしかすると、自分がこうなった記憶が余り無いのは、あの落ち方をした所為ではなかろうか。]
[本気で叱る時くらいしか呼ばぬ名を呼んで、それはしてはいけない事だと伝えようとするも、ただの婆にはそれ以上は何も出来ない。
怒りながら哀しむ皺だらけの顔が、まっすぐに森番の青年を見る]
……なんじゃ、一体何が…?
[ミリィの声と羽ばたく音、包み込む青銀色に困惑が混じる]
[そして、ヨハナに纏い付いた光とそれに抗う青銀色の光を見る]
ふみゃ…やっぱりタダモノじゃなかったにゃ、箒の魔女。
[しぱしぱしぱと面白そうに尻尾がぶん回される]
……っと。
[制止の言葉にも動きは止まらず、引き落とそうと光を繰る。
されどそれは異なる色の光に阻まれて、ポケットに突っ込んだままだった手を、弾かれるように引き出した。手から砕けた緑が散り落ちた]
ちぇ。
やっぱり、そっちからやっておくべきだったかな。
[とん、と後ろに跳び、距離を取る]
《ゲームオーバー、にはまだ早いんだけどな。
……ねえ?》
[そっと呼びかける先は、繋がりを持った悪戯もの。
――此処ではない、自分のふるさとと親しい場所に棲むものたち。
本来の目的は全く異なれど、懐かしい存在ではあった]
可愛い妖精さんと、ユリアンさんいらっしゃい。
[痛いと呟く青年に、取りあえず歓迎の言葉をかけてみた。
こちらの世界に人が増えるのは何はともあれ嬉しかったから。
猫少年の呟きには、何が起こっているのかいまいち分かってない無い様子で目を瞬く。
けれどその向こうに、老婆の悲しげな顔が見えると顔を曇らせた。]
……弾、けた?
[はあ、と。
ため息と共に呟きを漏らす。
明らかに、自分だけの力では止められなかったと。
それだけは、理解できた]
……と、いうか。
エーリ?
[跳びずさり、距離を取る様子に困惑しつつ、名を呼んで]
[目の前の出来事に気を取られたらしい少女の腕から、するりと猫の動きで抜け出して、たった、とエーリッヒの傍に駆けて行く]
やーいやーい、失敗してやんの、極悪人ー!
[どうせ聞こえないと思って、言いたい放題囃し立てたり]
全く、さ。王サマも役に立たないよね。
もっと情報ばら撒いてくれたら、俺が動くこともなかったのにな。
[そしたら疑われなかったかも?なんて。
無邪気な子供に似た表情をつくり、少し熱を持った右腕を軽く振る]
そりゃ。
子供心忘れちゃ、終わりだろ。
[普段ならば反論の一つでも述べそうなものだが、今回ばかりは、肯定するような言葉を返した]
……嫌な想像ほど当たるもんさね。
[森番の青年に浮かんだままの笑みに哀しみを深くしたのは一瞬で、直に婆の顔には厳しい表情が戻る]
まったく、いい年してまァだ悪戯坊なのかい! いい加減におし!
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