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[――やがて、彼女はぱたりと足を止めて。]
…だぁれ? いたずらをしてるのは…?
[きょろきょろ見回しても……わからなくて。
結局、森へ行くのは諦めて。
目立たない道はずれに咲く、小さな花をたくさん摘んで
*別荘へと戻ったのだった。*]
―工房・個室―
[さし込む日差しが目覚めを呼び込み、目が覚める。
青の瞳、しばしぼんやりと天井を見つめ]
…………。
[昨夜の事を思い返して、しばしぼんやりと]
つうか、なあ……。
『なに?』
なんかこー……。
『……何なのさー』
うん……。
[珍しくというか、その態度は歯切れ悪く]
なんか……違和感?
[父である妖精王と大喧嘩をやらかして飛び出してからは、こちらの存在を認識する者とは対立しかしていない訳で。
そういう意味、今の状況には、それが強い]
ま、悩んでても仕方ねーか。
……それより一度、結界を直接見て来とこうぜ。
上手くすりゃ、抜け道が見つかるかもしれねぇ。
『……あー、うん。そだね』
[青年の口調に、何か違和感らしいものを感じているようだが。
相棒は頷いて、同意の意を示した]
……ちょい、散歩にでも行くかぁ。
[呟きつつ、身支度を整えて。
作業台の上の、紫水晶をまた、見やる。
それに映すべきカタチは、まだ見えない]
…………。
[ぼんやりとする頬を、相棒がてち、と叩いた。
その感触に我に返り、苦笑を一つ。
自室を出て厨房に向かい、軽く胃に物を入れてから、外へ]
[外に出れば包む大気はひやりと冷たく。
……それに負けない熱気の余韻はさすがと言うべきか。
ふとこぼれる、笑み。
そして、その足は森へと向き]
……何だ、これ……。
[村と森との境界線。
そこに、違和感めいたものを覚え。
しばし、立ち尽くす]
なんにもない……よな?
[問うた所で、答えはなく。相棒もまた、首を傾げるのみ]
[相棒の呟きには、妙に納得できた。
結界の強度やら何やら、総合的に見ても、これまでとは、格が違う]
…………。
『フェーン……?』
あんのバカ親父……。
[ぽつり、こぼれる、かすれた呟き]
……ただの昼あんどんじゃねーんだから、普段からきっちりやる事やってみいってんだ、バカやろぉぉぉぉぉぉっ!
[絶叫。
ついでに結界に蹴りを入れたい衝動に駆られたが、*それはなんとか押さえ込み*]
[叫びとほぼ同時。男も結界の前に居た]
……今のは効いた…
[絶叫は意図せず意識を伝い頭に響く。
くらくらする頭を押さえてもう一度結界に目を落とした]
結界に付与できる要素全てを織り上げられてる…か?
[そんなことをすれば普通はどこかに綻びが起きそうなものだが]
一切そんな隙はないな。
さすがは妖精王といったところか。
[絶叫の言葉は解せなかったか、ぽつりと呟いて]
『こっちも駄目よ』
[ひらりとドレスの裾を舞わせて女が現れる。
祭りの中にあるならともかく、陽の光の許には異質だろうか]
『村に紛れてる妖精と、あと力のある人間。
調べようとしてもぼんやりとした気配しか読めないの。
多分これも妖精王が何かしらの力を用いてるわね』
周到なことだ…
[双方の視線は交わらず、互いに無関係を装い意識を交わす]
やはり再度相談が必要だな。
『そうね。向こうは何か見つけてるかしら?』
さぁ、どうだろうな。
あまり期待はできないだろう。
[これでは、な。と結界を見据える。
女は朝の早い出店でジュースをひとつ購入して]
『どうかしら。あの子ならもしかしたら…』
…昨日から何なんだ?
ユリアンがどうかしたのか?
『んー…自分で聞きなさいな』
お前は…
[泳ぐ視線を思い出せば、聞けるわけがないだろうと*息を吐いた*]
[遠き追想――ゆめ]
[陽のひかり][そよぐ風]
[露の零れる葉][咲き乱れる花]
[ひそひそと話し声][くすくすと笑い声]
[揺れる金糸][煌めく翠玉][震える薔薇色]
[流るる歌は鈴の音の如く][蒼穹に吸い込まれる]
……………
[瞼が緩と開かれ、緑の光が覗く]
[見えるのは天井。
彼を包むのは白の毛布。
青空も花々も、此処にはない。
ふわふわとした夢うつつの感覚。
差し込む陽射しが、漸く現実を知らせる]
[陽が、一番高く昇る時間。
きりりと澄んだ空気も緩み、日差しが優しく降り注ぐ。
はた、はた。はた、はた。
洗い上げられた真っ白なリネンが、風に撫でられて、
揺れる。]
[朝食の席に、母の姿は無かった。
イザベラに尋ねれば、まだ、寝所で休んでいるとの事で。
身体が強くないというのに、殆ど一日中出歩いていた所為だろう。矢張り、無理にでも連れ帰るべきだったろうか]
[食事を済ませ、毎日の日課――簡単な復習や運動を終えた後、母の寝所に向かう]
[コンコンと、規則正しく二度、ノックの音]
……ミハエルです。
母上、失礼致します。
[内からの返事を聞いて扉を開け、一礼。
半身を起こし、イザベラに髪を梳かれるフィリーネの姿があった。陽光を受けた金色は、宝石の如くに煌めく]
御身体の具合は如何ですか?
あれ程、無茶はなさらぬようにと申し上げたのに。
……医者に掛りたくないのでしたら、御自愛なさって下さい。
[何方が親だか解らない我が子の言葉に、母は楽しかったものだからと、困ったように笑みを浮かべた。侍女がそんな彼を宥める]
……母上に何かあれば、皆が……父上が哀しみます。
[無論 自分も、とは小さく。
それきり黙り込んだ彼を見、イザベラが退出する。
母は謝罪の言葉を述べ、細い腕を伸ばして、傍らに来た我が子の頭を撫ぜた]
[彼が口を開こうとした瞬間、フィリーネがくすりと笑う。
「そうね。
大事をとって――
明日には、温泉にでも行こうかしら」
無邪気に微笑みつつ、皆も一緒にと付け加える彼女は、*ちっとも反省していないようだった*]
[乾くまでには、まだまだ時間がかかりそう、と。
その間に、お使いに。
手籠の中には、買い物リストと言う名の地図が一枚。
そして――朝の一仕事を終えた後、与えられた部屋に戻って、小さな手で編み上げた、小さな花の小さな花冠が一つ。
渡すまでに萎れないよう、小さくおまじないを唱えてはあるけれど。ちゃんと遇えるかしら?]
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