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[ベアトリーチェが頷くのに満足そうに微笑みを返す]
[イレーナが少し言い淀む様子に首を傾げたが、馬の名が出なかったと気付いて小さく笑う]
ルートは…どうだろうね?
出てくるときに声をかけたのに何も返してくれなかったから、まだ機嫌は悪いかもしれない。
寝ていただけかもしれないけど。
[ミハエルの言葉に、子供は困った。
お礼、お礼……
貰ったほうがいいのかな? と、困った。]
僕は、ベアトリーチェ=ダルファーです。
よろしくお願いします。
[ぺこりと頭をさげる。
そしてイレーナの言葉に、こくこくと頷いた。]
イレーナさんも、楽しみです。
お店、楽しみです
[にこにこと笑った子供は、ふと、思い出す。
そろそろ、アーベルさんへのお礼の食べ物、
買いにいかないと、と。]
ええと、綿菓子、もう一本、買ってきます。
アーベルさん、どこにいるかなぁ……
[後半の言葉は、小さくて。
ペコっと頭を下げると、てとてと、とことこ、
*走っていった*]
[灰色の髪の女性に気付いて、ぺこ、と頭を下げる。
そして、ベアトリーチェの言葉に、概ね間違っていなかったかと安堵の笑み。
妖精である彼女が、理論破綻などに気付く訳もない。]
幸せ…そうですね。
そうだと…思います。
[自分の心に問いかけながら、ぽつ、ぽつと答える。
そういうものなのかと問う主には、にこ、と笑んで。]
食べてみれば…わかるかも……しれません…ね?
[そう言う彼女自身、食べ方なんて*知らないけれど。*]
…うん。
ランプは…光がともせれば、最後には、どんな形でも…良いけど。
細工は、そうも…行かないだろうし。
…頑張れ。
[苦笑混じりなその表情に小さく頷いて…
ミハエルの手に持つ物に小さく笑みを零した。
…綿菓子に向けているためか、少年の表情は確認できなかったが…]
…うーん…寝ている、だけだと、良いですね…
お馬さん、が、喜びそうな物…少し、思いつきませんから…
[何が喜ぶんでしょう。
ランプと馬はほとんど縁はなく…荷馬車で見るぐらいだった
軽く首を傾げるが、全然想像は付かなかった]
[ベアトリーチェの言葉に小さく頷いて…笑みを零す]
…ぇぇ。
去年より、数が多いから…見てて、楽しい…と、思うわ…
[綿菓子、と言う言葉に一つ瞬きをするが、ミハエルの手にある綿菓子を見て、小さく、ぁぁ、と呟いて]
うん。行ってらっしゃい…
[微かに聞こえたような声には一つ瞬きをした]
[指をちょっとずらして、鼠の頭を軽く撫でてみたり]
[掛けられた声には軽く笑って其方を見]
昔からね。
農場の手伝いをさせて頂いた事もあるし。
[主に小動物の世話だったけど、と]
[言いながら少女が去るのを見送り]
ベアトリーチェ=ダルファー。
覚えておこう。
[少女の名を繰り返し、走り去るのを見送って]
[食べてみれば、というユーディットの言葉に、再び綿菓子とにらめっこ。
手掴み、ましてや齧り付くなんて食べ方は、彼に思いつける筈もなく]
[イレーネの視線に気付いて、顔を上げる]
そうだね…彼女は本当に…
[言いかけて口を紡ぐ。彼女は妙に地獄耳で、聞こえない距離にいる筈なのに不機嫌になられたことが何度もあったから]
私も彼女の好みはわからないよ…
[何年も付き合っているんだけどね…と天を仰いだ]
[ミハエルが顔を上げるのを見ると、小さく笑んで]
…ベアトリーチェ、ちゃん、から…貰ったの?
お祭、の時、ぐらいしか…食べる機会無い、食べ物も、多いから…
[…貴族、と言うことは大体分かっていた。
しかし、食べ方が分からない、とは思っていなかった]
…そう、なのですか…
[天を仰ぐダーヴィットに一つ目を瞬かせる。
何年も付き合って好みが分からない、と言うより、雌だったことの方が驚いていたようだ]
[一方その頃]
『あーんこれ美味しいーっ』
[その彼女はわたあめにめろめろになっていた。
デーヴィッド、命を拾った模様]
ランプだって、装飾に凝ると大変なんじゃね?
ん、まあ……何となく、造りたい物のイメージはあるんだけど……こう……巧く、それを、形にできないっつーか。
まあ、あせらねーで、やってくよ。
焦って、去年の二の舞にはなりたくねーし、な。
[後から散々な目にあった去年の祭りを思い返しつつ、肩をすくめ]
あ、なるほどー。
それで、ヴィントもあんま警戒しないわけね、何か納得。
[撫でられて、嬉しげな相棒を見やりつつ、こんな事を言って]
……と、さて、俺もそろそろ本来の目的果たしに行くかぁ……。
あ、騎士さん。近道聞きたい時はいつでも声かけてくれなー。
俺、ここの通りにある、『ハロルド宝石細工工房』に住み込んでるから。
[ふと思い出してダーヴィッドに声をかけ。イレーネとノーラにじゃ、と手を振りつつ、*通りをふらりと歩いて行った*]
[馬の性別の点で驚かれていたなど気付かずに]
そうなんだよ…
今のところわかっているのは、彼女は自然を駆けるのが好きだと云うことだけでね。
[やはり村の外を走ってこようかなどと呟いた]
……ああ。
綿菓子、と言うらしいな。初めて見た。
甘くて、幸せになれるのだと言っていた。
[よく解らないが、と付け足して。イレーネに答える]
……………
[それから。尋ねるのは、非常に躊躇われたのだが]
これは、何かにかけるものなのか?
[そのまま食べるだなんて、思いもしていない]
[騎士さん、と呼ばれて振り返る]
『ハロルド宝石細工工房』…成程。
わかった、そのときには寄らせてもらうよ。
[其処まで無事に辿り着けるかも問題だが。
ひらと手を振りユリアンを見送った]
[ユリアンとその相棒をまた、と見送って]
[それからふと空を見、口許に手を当てて]
嗚呼、いけない。一度家に戻らないと。
…と、紅茶も買って。
[呟けば、未だ話しているらしい人々に頭を下げ。大通りを抜ける]
[此処に来る前に気にしていたこと等、既に*忘却の彼方*]
…そう?
確かに…作って欲しい、って言われたら…大変、だけど…
あたしの、好きなように…作るなら、楽しい…と、思う…
[焦らず、と言う言葉には小さく頷いて]
…頑張って。
[その背中に軽く手を振った。
…ダーヴィットの言葉には一つ目を瞬かせ]
自然…を、駆ける…ですか…
綺麗な、馬、でしたし…走ってる、姿も…映えるんでしょうね…
[青の毛並みを持つ馬を少し思い浮かべ…もそもそ]
[そして、少年の言葉に小さく頷いて]
ん…甘い物、食べると…幸せ、になる…ね。
ベアトリーチェ、ちゃん…甘い物、好きだから…
[そして、一つ瞬き]
…かける?
うぅん、これは…
[微かに首を振ると、ぽす、と綿菓子からひとつまみ取って]
このまま、食べるんだよ?
[はい、とミハエルに差し出した]
[不意に少年から言葉を投げられて思わず失笑する]
私もそう思いますよ。
けれど…彼女の好みはころころと変わるので、なかなか掴めず。
昨日喜んでいたものに今日は見向きもしないことがよくありまして。
何時でも彼女が好きなのが駆けることなのですよ。
そのまま?
[目を瞬かせる。]
手が、汚れるではないか。
[ひとつまみ、千切られた綿をまじまじと見詰める]
[革の手袋を嵌めた、その下にある彼の手は、穢れ等知らないと言ったふうで]
[去り行くノーラに会釈と共に「気をつけて」と]
ああ、彼女の走る姿は綺麗だよ。
今は自分が騎乗しているばかりだからあまり見れないが…
其処の森で一度離そうかな。
自由に走るところをもう一度見たい気になってきた。
[明日にでも行こう、と心に決めたらしい]
気紛れ、なのだな。
[失笑する騎士に、ふむと頷きを返して]
まるで、君が、試されているかのようだ。
好きな事が一つ解っているだけでも、僥倖と考えるべきなのか。
[独り言のような言葉。
頭を下げて立ち去るノーラを見、彼も時間の経過に気付いたようで]
……ん、夕餉の時間か。
[少年の言葉に一つ目を瞬かせて…]
…まぁ、手が汚れるのが、嫌だったら…
囓る、って言うのも…有るけど…
千切って、食べた方が…汚れない、と、思う。
…パンだって、千切って、食べるんだし。
[確かにそうかも知れないけど…
小さく思いながらも、他の食べ物を引き合いに出してみる]
[ダーヴィットの言葉に小さく笑んで]
…へぇ…やっぱり、綺麗、なんですか…
確かに、乗っていたら…見れませんよね。
…あまり、遠くまで、行かないと…良いですね。
[馬の体力と人の体力はかなり違う、と言うことは流石に分かっているので、小さく笑いながら言った]
[試されていると言われれば頷くしかなく]
ええ、私もそう思っています。
…気長に構えるつもりではありますよ。
[闇に変わる空を見上げ、冷たくなった風に目蓋を伏せて]
…そうですね、もうそんな時間でしょうか。
お帰りになられますか?
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