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[横合いから投げかけられる、主の声。
執事は顔を上げて、柔らかな微笑を向ける]
はい。
なんでしょう、ヘル・オストワルト。
[聞けば、オルゴールは自分に任せて欲しいとの事。
使用人は宴の後片付けが大変だろうからとは言うものの、
やはり、今宵ばかりは浸りたい思い出があるからだろうか]
わかりました、お任せ致します。
ですが、……くれぐれもお気をつけて。
[――予感めいたものは、あったのかもしれない。
けれど主の意思を尊重し、敢えてそれを口にする事はなく。
敬礼をすると、執事は一足先に、小ホールを後にする。
白いテーブルの前に佇む、老齢の主人を置いて]
/中/
戻った!何とか繋がった!(ぜは)
安定はして無いけど、あとで調節しなおせば行けるかも。
気遣いサンキュ!
まぁ、とりあえず能力者臭だけは出してるつもりなんで
簡単に票は集まらない…と思う。発言数も一応あるしね。
もし厳しそうなら、一言断ってCOも考えるよ。
マジサンキューな。
[やがて後始末を終えた執事は、宛がわれた部屋へと戻る。
室内には最低限の物しか置かれておらず、そこに生活感はない。
寝台の傍らに置かれたローテーブルの上、
花瓶に挿された白薔薇すら、何処か造り物めいて。
その花弁に触れ、一枚を千切り――否、抜き取り、
白の手袋を嵌めた掌の上に、白の欠片を乗せる。
窓から注ぐ月の光を宿した孔雀石は、*色を違えて見えた*]
―昨夜:小ホール―
[声をかけられ、彼女はオルゴォルから目を離す。
少し、 色を弾いた瞳はまた風景に、舞い戻り]
えぇ、好き。力ある古きものは、特に。
……でもほしいわけではないわ。
私が触れられるとも思わないのだもの。
[ユリアンへ微笑みかける]
私の仕事は絵を描くこと。
だから私にはここから眺めるだけでいい。
触れるのも、そばに置くのも、おそろしいわ
[見る目は、記憶するように。
部屋に戻るというユリアンの声に、どこかちがう場所にいるかのように]
私も、戻りましょう。
ギュンターさん。
素敵なものを見せていただいて、ありがとうございました。
少し、部屋を……
いえ、たぶん、おわかりですよね?
ふふ、描きあがったらギュンターさんにも、もちろん。
お礼です
―→客室―
おやすみなさい
[先に行く人の姿にそうかけて、部屋に入った彼女は、ドレスのままに紙を取り出す。]
……違うわ
[幾度も鉛筆をすべらせる音。
紙を千切る音。]
もっと
[幾度も形を描いて、やがてなんとか定めた時には、陽光を認めるか。
しかしまだ仕上がりではなく。]
もどかしいわ。
でも描いてしまえばお始末。
強すぎるのも、困りも、の……
─回想:小ホール─
自身の仕事、それを終えた後もしばし、銀に見とれていた。
それは自分自身の意思なのか、それ以外の何かに囚われての事なのかは、定かではなく。
……それでも、お開きを告げる声が聞こえれば、ぼんやりとしていた翠の瞳は力を取り戻し]
……ありがとう、御大。
予想以上に……凄いものだね。
ん……しっかり、書かせてもらうよ、研究論文。
[微笑みながらこう告げるも、ホールを辞する様子は、どこか慌しかっただろうか。
まるで何かに急かされるように、もしくは逃げるように。
小ホールを出て、客室へと急ぐ]
─2階・客室─
[部屋に戻れば、ペンとノートをベッドに放り出し、ベッドに身を投げ出す。
心拍が、異様に上がっているがわかった。
それを押さえ込むように、右手を胸に当てて]
……『お前』にとって、あれがなんだろうと……。
俺には…………関わり、ない……。
[夜闇に閉ざされた部屋の中、掠れた呟きがこぼれる]
……取り戻さなきゃならないとかなんとか……知った事か。
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