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[それは彼女にとって"よいこと"。
やらなきゃいけない大切なこと。
ころん、とベッドから転げ落ちて、じゅうたんの上をもそもそと這う。
折り紙を切ったときに使っていた、小さなハサミを見つけ出し、
細い細い糸をぱちん。
ぱちん。
ぱちん。
ぱちん。]
[…それにしても、だ。
此処最近、特に「神の箱庭」に来てから、
素早い動き、闇の動きを必要としなかったからといって、
そうそう身体が鈍るわけは無い。
彼は此処に来て強化された「記憶」に、それに関連する様々な「言葉」に「情報」に、やや心を乱されていたのかもしれない。
彼女、ベアトリーチェ…のみと言わず、誰を見ても何を見ても、強く物を思う。
それは「この場所」に掛けられた「魔法」がそうさせるのか?
それとも「彼自身」に掛けられた「魔法」がそれなのか?
それとも…?
彼にはまだ、分からない。]
ナターリエの眸を見たかい。王たる金色をしていただろう。
私は毒を意味する銀色をしているらしい。
チェスに喩えれば、さながら僧兵(ビショップ)であり砦(ルーク)として王を守る女王(クイーン)の駒だろう。
(クイーンはビショップとルークの能力を合わせ持つ)
君は上空より襲いかかり奇襲をかける事が出来る、騎士(ナイト)だろうか。
人でありながら私達の味方であるという事は、トリッキーな動きが出来るという事だ。
つまり、君は私達が正攻法では入っていけない陣地にも入る事が出来る。
(八方向に、直線二つと横一つの位置に動けるナイトは駒の中でも重要な駒だ…もっともチェスで一番重要なのはただ一つの駒しかない……)
「占い師」は、私達(人狼)を見破る事が出来るらしい。
だが、狂人が誰なのかまでは分からないそうだ。
[クレメンスはわらっている]
…。
[さだめを示す言葉には無言で]
[まさか、との声に反応してふっと笑い声が響く]
私にも知らない事はありますが…
集う者達は、それだけで強い力を持つ事を意味する。呼ばれ合って集うはずですから。
私が貴方の…いや彼女の元に訪れたのも、彼女の、「言葉ではないコエ」に呼ばれていたのかも知れません。
そしてそれは単純に「知っている者の数」として現れる…
貴方が彼女を引き取った時の事で、何か心当たりはありませんか?
例え心当たりが無かったとしても、私はほぼ確信していますがね…
[小さく付け加えた。]
「知っている者の数」…?
昨晩も話したが、私には心あたりは……
[言い淀むように感じられたのは気のせいか]
君は何を知っているのだい?
「知っている者の数」…
彼女は恐らく、この箱庭に連れて来られた人たちの中で、此処に来る前から、一番多くの繋がりを多く持っていた。
[私の事は少しずるい事をしましたので除外して下さい――と苦笑して]
それに…その、
…彼女の…はとても…とても甘くて熱かった…ものですから…
[やや恥ずかしそうに]
[チェスの話にはほうと呟いて]
なるほど、面白い例えですね。
[奇襲…と口の中だけで呟く]
そう…私はもうきっと、貴方がたなしでは…
[コエの向こうで顔を悲しく歪ませる]
金と銀と、そしてあか。
比べるまでも無い。
貴方は昨晩からずっと熱心に、調べ物をなさっていたようですが。
何か私に望む事がありますか?
[「占い師」の名を出すクレメンスに、口の片方を吊り上げて尋ねる]
[兎に角、彼にとって一番分からないのは彼女だった。
昨晩アーベルに「知っているのは名前だけだ」と言ったが、彼の情報網を持ってしても彼女の事は此処、箱庭で得た物以外何一つ無いといってもいいほどしか分からなかった。
アーベルに、彼女の事を頼んだが。今はどうなっているだろうか。
目を覚ましているなら話を聞きたいところだが、私を見て彼女はどうするだろう?
まだ、彼の好奇心の対象である彼女を、殺してしまいたくは無い。
だからといってこちらから行かずに放置しておけば、もし安全だった場合彼女の暴走を見た人にやられてしまうかもしれない。
早い方がいい。
彼はそう判断した。
身体に仕込んだ武具防具を確かめると、グリューワインを一気に煽り、部屋を後にする。]
つまり、ナターリエが知っている人物達がここに呼ばれたという事かい?この──神が作りし箱庭(Eden)に。
[クレメンスは、「ずるい事」には何も言及をしなかったが、続いた言葉には複雑な思いを抱いた。]
ふ…人狼達が戦ってきた歴史だよ。
人狼達が存在する一つの村(集団)には、必ず「占い師」が存在し、場合によって「霊能者」や「守護者」といったイレギュラーが混じる。場合によっては、もっと別の第三者、第四者がね…。
その中では、「占い師」に対抗するために、私達も「占い師」だと名乗り上げる事もあったそうだ。正しく、死をかけたゲームだね。
だが、私は君にそれをお願いしようとは思っていない。
君は、私達より情報に通じていて、賢い。
私達や狂人が偽った占い師の末路は、死に満ちているよ。非常に、高確率でね。
君を失いたくない。
そもそも、私達はアーベルか君かを殺そうと考えていた。”厄介”だ──とね。
[クレメンスは、まだ自分の言葉にどこか慄きを感じている]
君が味方なら──とても心強い。
[アーベル。
母親を亡くし、手を払い除けて裏の世界の飛び込んでいってしまった少年。]
[ぱちん。
ぱちん。
きらきら光る糸を一本一本切り落とす。
ぱんぱんっと払えば、窓から差し込む春の日差しに、糸がきらきら舞い落ちた。
立ち上がり、ドアへと歩こうとして。
ぺてりとこけた。]
…あれぇ?
[まだまだ沢山絡み付いていたみたい。]
[ふと、昨晩のナターリエの言葉を思い出した。
どれだけ愛しても、死は必然。願うは安息。
足を止め、目を瞑り眉を顰める。]
…。
[…今、考える事ではない。
目を開くと昨日まであかき模様のあった場所の近くを通り、ある部屋の前へ――]
[彼は堪えきれずに笑った。
銀糸が幾つか床にある事は気になるが、この少女の顔と自分の顔は、あまりにもアンバランス。
転がっているベアトリーチェの近くに腰を下ろした。――ある程度の距離は置いて。]
こんにちは、姫君ベアトリーチェ。
少しお話を聞いても宜しいかな?
──自室──
[クレメンスは自室で、書斎から持ち出してきた本を読んでいる。まだ熱が残っているのか、溜息を零す。]
うむむ…。
[洗面所に行き、水を張ると顔をざばりと洗う。
顔を上から手で拭いながら、タオルをとり…ふと鏡を見る。]
異能か…。
[人狼が居らずとも御伽噺となろうとも、人は違和を感じる人間を迫害する。
教会の異端審問局は、異教徒を。
人間達は、異能を。
己に違和を感じる人間は、自分から身を引く。世界に受け入れられないと。
それでも、この世界は美しい。クレメンスは信じている。]
アーベル…。
[何故裏通り暮らしを選んだのかを、クレメンスはまだ聞いていない]
君のその名前、「Beatice=Leer=Wiederholung」。
「Beatice」は幸運をもたらす女を。
「Leer」は空っぽを。
「Wiederholung」は繰り返しを。それぞれ意味するね。
…君が歌う歌に、とても近い物を感じる。
君はその事を如何思う?何処でその歌を?
[途中、口調に緊張が走るが。
彼の出来る限りの力で、優しく言う。]
おはなし?
[何とか体を起こして、じゅうたんの上にぺたんと座る。
その翠の大きな目が、じーっと眼鏡の奥を見つめた。]
わたしは、わたし。
ずーっと、わたし。
いろいろかわるけど、わたしは、わたし。
たりなかったらよばれるの。
たりないぶんに、わたしはなるの。
なんどもなんども、くりかえすの。
ずーっと、ずーっと、ずっとずっとずっと。
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