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私は、もう一つ持っているから。
[それは作業用のだったりするけれど、嘘ではない]
大丈夫だから、使って。
ね?
[ニコリと笑うとユリアンに向けて更に差し出した]
てか、結局、13なの?
[混じり合う会話の中から、その単語を拾う。
確かに、朝に見た身上書は12枚。それに加えてミハエルの存在。
嫌な数。
その言葉は飲み込んだものの、頭の中に巡った]
[クレメンス自身から語りだしたことにただ]
そうか。よい村でよかったな
[あまり深く立ち入る気は起きないためそれだけ返して]
誰も取り調べなの受けてはいない…か。何もする気がないならさっさと解放して欲しいものだ。窮屈で仕方ない…とはいえ。心配されない身といえば俺も似たようなものだがな
[そうこうしているうちに食事は終えたようだ]
[キッチンでは既に片付けは終わり。
だけど、アーベルの姿はなく]
…手際がよろしい、ということなのでしょうか。
[もう少し機敏に、とはいつも言われている事なので、
素直に感心しながら広間に戻りもとの椅子へ]
はい、どういたしまして。
また作る機会があれば、どうぞ。
[マテウスの柔らかな笑みに、エーリッヒとはまた違う気安さを覚え。]
[大きな男の人だけれど、怖くないなと思いながら。]
[お礼には年齢より幼げな笑みを浮かべ返した。]
まあ、そうねえ。
でも私なんかは駆け出しの職人で、お金もないからね。
ここの薪であったまれて、おいしいご飯が食べられるのは、
ちょっといいかな、なんて、不謹慎だけど思ってるわ。
[ミハエルの言葉に、ああおいしい、
と満足げに息を洩らしながらそう続けて。]
ミートローフ……。
ミートソースじゃないんだ?これ?
……どこがちがうのかしら。
[ブリジットの訂正に、真剣にスプーンに載せた肉を眺め]
ローフってなんだろ。おいしいからなんでもいいけど。
[そのまま食べた]
いやぁ、楽なようでさびしくもありますねえ。
心配する人がいないというのは。
[マテウスに笑いかける]
[周りが片づけへと動くのを見て]
…俺はやめておきましょうか、片付けるのは。
[先程言われたことを思い出してか、渋い顔]
[自己紹介を聞きながら]
[自分も名前を告げていない人がいることに気づく]
容疑者その・・・いくつになるのかしら。
ノーラ・テッパーですわ。
村の外れで仕立て屋をしておりますの。
[ハインリヒのお世辞に笑って]
それはよかったですわ。
人間、生きる希望が薄くなったら、何をするにもつまらなくなりますから。
[近くの空いていた席に腰を下ろす。
ハインリヒから受け取った上着は膝の上へ。
ミートローフを一口食べて]
うん、美味しい。
ジットも料理が上手なんだね。
[ブリジットに小さく微笑む。
文字のこととかはあったけれど、実は多才な人なんだなと思った]
いえいえ、そうではなくて豚肉をゆでると脂と違うプルプルとした物質が出てくるけれど、それを冷やすと薄い膜を作れますので、それを使えば……という事です。
[コラーゲンと言うのだが、さすがにミハエルもその名は知らなかったので、使い方についてはブリジットに説明してみた]
[ユリアンとハインリヒには、どういたしましてと、マテウスに返したのと同じように返す。]
[こんなに褒められた事は今まで無く。]
[そもそも、こんなに一度に沢山の人と会う事なあど少なかったから。]
[どこか心が浮いたような、高揚したような、そんな気分を覚えた。]
[嫁、には曖昧な笑みしか浮かべられなかったが。]
……何事も起こらなければいい。
悪い事など何も……。
こんな数字は、良くある数字だもの。
[だけど、気休めさえ浮かばない自分に僅かに気は沈む]
でも…大丈夫。
えぇ、きっと……。
ふう……少し、落ち着いた。
[小さく、呟いて。
またしばし、風の感触を楽しむ。
程なく、その風にのり、人の声が聞こえてきた]
……ん?
「そろそろ団長が……」
「警戒網を……」
「誰一人として……」
……って……。
[聞こえてきたのは、恐らく自衛団員の声だが。
その内容は、穏やかとは言い難く。
理由を聞きに行こうか、とも思うものの、「そろそろ団長が」という言葉に、今は中にいるべきか、と。
そう、判断して、広間へと戻っていく]
[もう一つ。
……普通、手袋嫌いなんていないから、複数持っているものなのだろうか。
僅かながら違和感を覚えたけれど、その時には、納得してしまっていた]
んー。
[せっかくの好意を無碍にするのも、失礼だろう。
淡い色をした毛糸の手袋と、イレーネの深い色の瞳を交互に見て、僅かに首を傾けて、眼を細め、笑みを返した]
そう言うなら、使わせてもらおうかな。
ありがと。
[貰うとは言わずに、そう答えて]
ああ、世話になってばかりというのも所在無いものだが、そのときはよろしく。
[微笑み幼く見えるブリジットにそう返し、木箱を肩に背負うようにして立ちながら自分の食べた皿を手に取りつつ、笑いかけるクレメンスに]
ま、どちらかを選べる立場じゃないんで仕方ないさ。
[といって片付けにキッチンへ]
……てか、貰ったりしてばっかりだな。
お礼、考えないとだ。
[独りごちる。
受け取った手袋は、汚さないように大切に仕舞いこんで、椅子に腰を下ろす。
いただきますと手を合わせて、シルバーを手に取る。
今は余計な事は考えず、*食事を楽しもうと思った*]
[食事を終える]
[目に付いた空いた食器を集めて]
[キッチンへと片付けていく]
[キッチンで何か飲み物でも作ろうかと思ったが]
[何かぴりっとした空気を感じて]
[広間へと戻っていく]
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