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[腕を取られ]
[眼を見開き][振り返る]
…嫌だ、
[『人狼』]
[老婆の言葉][背後から聞く]
離せッ
[乱暴に振り解こうと]
[ウェンデルは、口火を切る]
その様子。
昨日ではなく、今日に証拠を現したこと。
貴方の先日の問答からしても、白を切っていたにしては、
……今まで隠れていた人狼とは、思えない。
[疑問は沸く。
しかしそれは無罪の証明には繋がらず]
御自覚が、なかったのですか?
[『正当』な理由を生み出す]
[肩に触れる掌。
縋るという程強くは無いが、寄り添うように身体を寄せる]
いた、そう。
…怪我。してないと、いいな。
[小さな呟きは、この状況にあっても、落ちた相手を気遣う態で。
揺れる眼差しが階段の先を見た。
緩く、緩く息を吐き、睫毛を伏せる]
今のって。アーベルさんが、そう、ってこと?
[自分に対してか、誰に対してか。
確認のように、抑揚に欠けた声が零れた]
……人狼。
[ヨハナの発した言葉。
アーベルの様子。
ただでさえ、人付き合いのなかった身。
彼の事は、余り知らない。
それ故に、口を出す事はできず。
何か、嫌な感覚を覚えながらも、ウェンデルとの問答を見守った]
アーベル先生。
貴方が、人狼ですか。
[問いではなく、宣告の如き台詞]
[語る間に、左の手は動く。
蓋が床に落ちた。
振り解こうとするアーベルの手を、逆に払って。
二度、伸ばす腕は左。
鮮血にも似た、朱の花を宿した手が、首を狙う]
……あらあらまあまあ。
ほんに、一体どうされたというのですか……。
[ウェンデルの手を振りほどこうと乱暴に暴れるアーベルに近づき―――そして「予定通り」に暴れたアーベルの体に当たって、老婆は吹き飛ばされて、廊下の上へと倒れこんだ]
……は……!
…かもしれない。だが、違うかもしれない。
[ゲルダの言葉に、返すこちらの声もいつもの精彩はない。]
…行こう、それを確かめないと。
[ゲルダの肩を抱いたまま、マテウスの問いにこくりとはっきり、頷いた。
顔色はまだ戻ってはいないが。]
神学生 ウェンデルは、講師補佐 アーベル を投票先に選びました。
[ゲルダの様子に]
やっぱりゲルダはやさしいんだな。
怪我もそうだが…、
[その先の言葉は飲み込み、
すぐに投げかけられた疑問に]
なんともいえないな。
とりあえず話を聞いて、状況を確認してみないことにはな。
[ナターリエの返答に頷き]
ナタリー、ゲルダを頼む。
階段気をつけろ。
[先行して階段をおりていく、
すぐにも廊下の先広間の入り口あたりにひとだかりが見え、後ろの二人を気遣いながらそちらに向かう]
自覚、が… ?
[視線が彷徨う]
僕は、…僕は、
[口唇は震え]
[迫る手]
[掴まれていないもう片手で][その手首を掴もうと]
下。うん、降りる…。
[そろり、小さな一歩を階段に向ける。
行きたい気持ちと、行きたくない気持ちはほぼ均等]
…マテウス兄さん。
ありがとう。
[気遣う気持ちが伝わるのに、礼を述べて。
けれど、と言の葉を続ける]
でも。
もう、そういうのじゃないって分かるから。
あたしも、ずっと綺麗な子供のときのままではないから。
[酷く淋しげな呟きを、マテウスへと向ける]
[伸びるウェンデルの左の手。
鮮やかな──鮮やか過ぎる、朱の花]
あれは……。
[朱花、と。
声に出さずに呟く。
直後、廊下に倒れこむ老婆の様子に、ち、と舌打ち一つ]
あんたは、後ろに下がってた方がいい!
[倒れる仕種が演技と見抜く余裕はなく。
助け起こしながらも、視線はウェンデルたちを追って]
詩人 ライヒアルトは、講師補佐 アーベル を投票先に選びました。
人狼に対するあの嫌悪のしかた、
見ることができるものに、守る力のあるものだったか?
そうじゃないにしても、早めに始末するにこしたことはないな。
なんだかあれを見ていると…いらつく…。
[アーベルに向かうウェンデル。
出遅れたからもうそこまでは手が届かないか。
距離だけは縮め同居人の近くへ。
何かあれば動ける場所、何もなくばヨハナを助けるのを手伝おうと]
[ベアトリーチェの震えは止まらない]
[今起きている騒ぎが人狼を追い詰めているのだとしたら]
[そう考えると自分も恐ろしく思えて来る]
[追い詰められた人狼が本性を現し暴れ始めはしないかと]
[肩に置いていた手をベアトリーチェの頭へと移動させ]
[ゆっくりと、優しく、何度も何度も撫で続ける]
[反対の手は無意識に胸の辺りへと伸び]
[懐に隠した短剣を服の上から押さえた]
…大丈夫、大丈夫だから。
俺が、君を護るから。
[ベアトリーチェにだけ聞こえるよな声量で]
[何かあればの覚悟だけは決めながらそう囁いた]
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