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[暖炉の前まで行って薪を足し、横に積んである量を確かめる]
……裏手に、薪小屋があったよな。
後で、みとくか。
[どうやら、長丁場になりそうだし、と思いつつ。
一番いい場所で喉を鳴らす猫を撫で]
にしたって、夜に出向かんでも。
ま、夜の空気は、俺も嫌いじゃないが。
[家主にさっくりと切り返す]
ん、ああ。
睡眠不足は、身体によくないからな。
薬師がいるとはいえ、休んどくに越した事はないだろ。
[休む、というアーベルの言葉にそちらを見やり。
軽く手を振り返しつつ、その背を見送った]
ああ、長丁場になるかもしれないしな。
おやすみ。
[視線を上げると、去りゆくアーベルに手を振り返し見送って]
…気持ち良さそうだと思った。
それに普通、こんなん巻き込まれるとは思わない。
[わざと意味をずらして、ボソリ]
[取調べ、という言葉に、ほんの少しだけ思案するよな素振りを見せるも、それは一瞬で]
……問題が違うだろうに。
[ころん、と転がる猫を撫でながら呟き、立ち上がる表情はいつもと変わらぬ飄々としたもの]
取りあえず、自衛団連中の反応待ち、か。
長丁場になりそうだし、腹ごしらえでもしておくか。
……何か希望があるなら、可能な限り作るけど?
[テーブルに戻り、空いたカップを片付けながら軽く*問いかける*]
[ズッ、とわざと音を立てて紅茶を啜る。
一瞬見えた表情に片眉が僅か上がるが、やはり何も言わず]
ああ、ここまでやるからにはどうせ団長も来てからだろうしな。
食いたいもの?…チキンカツで。
[問いにはとりあえず好物を答えて。
場所を入れ替わるように暖炉の傍に移動してみたり。
同居人の猫が居れば抱いたりして時間を*潰していた*]
身内は疑いにくい、ね。
[真紅が細められる]
[如何に冬の間共に村で過ごすとは言え、自分は外部のものでしかないと]
[そう言いきられたも同然だった]
[記憶のどこかで、何かがちりりと痺れるような感覚を覚える]
『期待していたわけではないけれど』
[小さく呟かれたそれは誰かの耳に届いただろうか]
[「身内」と言うものを持たぬが故に]
[記憶にすら留めて居ないために]
[心のどこかでは求めていたのだろう]
あ、俺カレー食べたいなー。
[その後に耳に入ったライヒアルトの言葉に、ちゃっかりと自分の希望も挙げる]
[上目遣いでのおねだりは、長年旅して来て培われた*必殺技*]
/*
東京、初雪だったとか。
ある意味ないすしんくろ。
それにしても、何なんだこの天穹再来(しかもあっちよりすげぇ)状態は……!
と、それはさておき。
フルメンバーはあんまり期待してないんで、最小催行人数は8に下げるようかなー、それ以下だと役職調整が面倒すぎる。
8の時は、守護と聖痕-1でいいけど。
9の時の調整が面倒なんだよなあ……守護と朱聖痕、先にどっちを削るか……守護かな。
[身内は疑い難い。
その言葉に思う所あるよな薬師の様子には気づいても、何か言う事もなく]
わかった。
ただし、好みにあわなくても文句は言うなよ。
[二人からのリクエストに頷いて、厨房へ。
残された猫は、入れ替わるようにやってきた家主にゆらりと尾を振り、なぁ、と一鳴きしてじゃれついた]
―厨房―
……に、してもだ。
[一度落とした火を再び熾しながらぽつり、と呟く]
まさか……な。
[掠れた呟きは、薪のはぜる音に*飲み込まれた*]
言わない言わない。
用意してもらえるだけありがたい。
[ライヒアルトが残して行った言葉にはそう返して]
[カップの紅茶を飲み切るとソファーを立ち上がった]
そんじゃ出来上がるまでちょっと外出て来るわ。
まだ薬配り切ってないし、さっきの話も気になるしね。
[どんな死に様だったのか]
[もし人の手によるものではないと判じられるのであれば、直ぐに解放されるだろうとの考えからだった]
俺の分残しておいてくれよー!
[広間に残る形となったエーリッヒにそう投げかけると、仕事道具を肩にかけ]
[集会場の扉を開けて外に出るの*だった*]
[ゼルギウスの声は聞こえていたのかどうか。
唇の端が僅かに歪んだ]
両方合わせりゃカツカレー?
作って貰えるならありがたい、ってね。
[家事一般に関しては自分がやると無茶苦茶になる、らしい。
同居人に指摘されるまでは気にしていなかった辺りが救えない。
修行中はそれでも何とかなっていたはずなのだが]
ああ、いってらっしゃい。…気をつけて。
分かった、一人分は確保しておこう。
[微妙な肯定と共にゼルギウスを見送った暖炉の傍。
視線は右手に落ちて、小さな溜息が*漏れた*]
[一通り動き回り、支度を終える。
作った量は、いる人数よりはやや多め。
これからまた、人が来ないとも限らないのだから、と]
何事もなく解放されるなら、持ち帰ればいいんだしな。
[そんな、ちゃっかりとした考えもあるのだが。
ともあれ、リクエストされた品に、サラダもつけて広間へと。
人の分の支度が済んだら、猫の分の用意に一度、厨房へ戻る]
……良く、降るな。
[窓の向こう、はらはらと舞う白に、ぽつりと呟いた]
[ひらり、はらり]
[舞う白の中を歩き集会場を離れて行く]
[定期的に薬を差し入れている家族の下へ行き、薬を渡した]
それじゃあいつものように分量守って使ってね。
………?
[承諾の返事は聞こえたが、その声色はいつもと違った]
[視線を上げるとそこにはどこか脅えるような視線]
[最初は何故だか分らなかった]
[けれど、”あのこと”が原因であると理解してしまう]
…それじゃ、俺はこれで。
お大事に。
[いつもの人懐っこい笑みを浮かべて頭を下げて]
[何でも無いような素振りで玄関を出た]
……話、広まってるんだなぁ。
小さい村だし、無理もないか。
[憤りよりも、悲しみを覚えた]
[故郷を] [家族を] [記憶を]
[それらを無くしてから、命を救われたこの村は自分の拠り所だった]
[それが今、崩れかけてきているように思えて]
[白の舞う小さな広場の真ん中で、天を見上げしばし立ち尽くす]
[やや色の翳る雲が、真紅の瞳に映った]
[猫の食事と、自分の食事と。
双方済ませてから、一度二階の個室へ向かう]
……おっと。
仕事道具、忘れた。
[開いた鞄の中、羽ペンとインク壺はあるものの。
構想を書き付けるノートはどこにも見えなくて]
……取ってくる、か。
[小さく呟き、壁に掛けたコートを手に取る。
黒を纏う姿は、神職の者のそれとも似て。
とはいえ、そうかと問われたなら、返すのは否定なのだけれど。
階下に降り、家主がまだいるならば、一度戻る旨を伝えて。
猫を肩に乗せ、真白散る中へと歩き出した]
/*
身も蓋もなく言うと。
『元』修道士なんだよな。
教会絡みの過去設定があると、役職がどうなっても対応できるから、というのもあったりするのだが。
……これで、狂信者希望と思われていたら笑おう。
いや、確かに好きだけどね、狂信者!
……それにしても、まあ。
[道を歩きつつ、零すのは苦笑]
わかりやすい事だ。
[すれ違う人々の態度は、微妙に変化している。
元より、深い付き合いをしている者はそう多くはないため、余り気にする事でもないのだが]
……いきなり叩き出されていないだけ、マシと見るべきか。
[自嘲的な呟きと共に、居候する家へと戻る。
正直、家主まで連行されるとは思っていなかったので、戸締りの再確認をしておかなくては、という思いもあった]
[天より舞い落つる白]
[何かを思い出しそうで][何も思い出せなくて]
[長らく空を見つめ続け]
………ふぇっぷち!
[大きなくしゃみが出た]
うぅ、俺が風邪を引きそうだ。
[冷えて来た身体を両手で包むようにし、掌で擦る]
[寒さに身体を震わせながら、もう一つの目的のために自衛団員を探すべく歩き始めた]
[忘れ物と、それ以外の小物を幾つか纏める。
愛用品のカップはどうするか、悩んで結局荷物に加えた。
元々、物持ちは多くないので、それでも大した量にはならない]
全く……面倒なことだな。
[文句を言いながら、戸締りを確認し、再び外へ。
白に染まりゆく世界の中、黒を翻しつつ、再び集会場へと向かい歩き出す]
お、ありがと。
これだけあればそうは無くならないだろう。
[それでも律儀に「一人分予約」などと書いてみたり。
後は静かに食事をする。わけもわからずに近く連れてこられたこの状況で、弾む会話もそうあるわけはなく。
好物なのにいつもより食べるのが遅いのは、やはり気分の問題か]
ん、ああ。
[戻るという同居人にも生返事。ひらり手を振り見送って。
暖炉の前で沈黙したまま、時だけが流れてゆく]
─村の通り─
[歩く道、ふと足を止める。
視線の先に見えるのは]
団長殿、か。
[自衛団を束ねる人物。
五年前、行き倒れかけていた自分を拾ってくれた恩人の一人ではあるが。
その信心深さ故に、苦手とする筆頭でもある]
…………。
[数人の自衛団員と話す姿をしばし、遠巻きに見つめ。
団員たちが散った所で、そちらへと近づいた]
御機嫌よう、とでもいうべきか。
お伺いしたい事があるんだが、団長殿。
[無愛想な挨拶と共に切り出すものの。
返されるのは、『事件』に関しての事なら、後から話す、という言葉]
その、『後』というのはいつになるのか。
……俺は、浮き草稼業だから、さほど気にはせんが。
職によっては、色々と差し障りもあるだろうに。
[それでも、と団長は譲る様子なく。
嘆息]
まったく……。
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