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―パン屋―
まあ、うーん。でも傷薬くらいつけたほうがいいとおもうけどな。
水に濡れるとしみるし。
[よく本でやる、とか言って。]
うーん、まあ確かに見た目が悪すぎると食べる気にはならないけどさ。
緑はまたベツだと思うんだ…。
まあ、いなくても入っていいから。
探すのは大変だとおもうけど…。
[ちょととだけ目をそらしたりした]
─パン屋─
うん、約束なんだよ。
[忘れない、という言葉に、嬉しそうに頷いて。
それから、パンの包みを、籠の中にそう、と入れ、入れ代わりに出した財布からパンの代金を出す]
じゃあ、ディは帰るんだよ。
……じいちゃに頼まれた事もあるしね。
[じいちゃに、という部分はやや小声。
それから、何かを振り払うように首を振って、顔を上げ]
ウェルも、またね。
[ウェンデルにも手を振ると、パン屋の外へ]
[恥ずかしそうにするイレーネには、先ほどのことには触れないように。
時が経てばそんなものはすぐに忘れることで、触れなければいいとそう思ったりしながら]
気にしなくていい。
可愛い妹に心配かけるレナーテが悪い。
[頭を下げるイレーネにはそう言って]
親友と愛を語りあっていたわけでもないから、邪魔ということもない。
[そんな冗談とかも付け加えたら、親友からの視線が痛かったかもしれない]
[店を出ると、籠を両手で抱えるように持ち、小さく、ちいさくため息をつく]
……大丈夫、うん。
……大丈夫。
じいちゃに頼まれた細工作って、糸紡いで。
やる事、がんばるんだ。
[小さな小さな声で呟くと、とてとて、家へと歩き出す**]
それは、そうだけど…。
ねえ、ユリアン、何か変だよ。大丈夫?
[何だか居なくなる前の身辺整理のようにも聞こえる。
続いた言葉を聞く限り、早々にどこかに行ってしまう事はないんだろうかと思いながらも。]
うん…何か悩み事できたら、その時は相談する、けど。
ユリアンも言ってよね?何か悩んでるような事があるんだったら。
[離れていても会話が出来るココは、他者の介入はないようで都合がよく、相談するには丁度いい場所ではあったし。
ただ相手が今自分の事で悩んでいる、という事は知らないままだったが。]
─村の通り─
痛くなかったと言うと嘘になるね。
でも大丈夫。
[肘の辺りに違和感を感じて動きが鈍った]
[物理的なものか精神的なものかは分らない]
[痛みは無いと証明するように左手を伸ばす]
[頭を下げるミハエルの髪を優しく撫でた]
引き受けたからには確りと守るよ。
ミハエルが見たいものを見られるように。
─パン屋─
うん、ユーディット。
無理しないでちゃんと足元見て歩いてね。
しばらく怒られないように頑張ろう。
でももし転んでも、ちゃんと僕が手を貸すから、気を張りすぎもしないようにね。
[一足先に出て行ったユーディットにはそんな言葉を投げて、手を振った。]
変なのは、いつものこと。
[自分でも、他の人よりは変なことは自覚があるらしい]
悩みか…
[ゲルダのことをゲルダに相談してもしかたがない、
何か思いつくことといえば]
後継者、作る相手とか?
[ミハエルが聞いていたら、また誤解を招くと窘められかねない言葉を返したり]
─ゼルの家─
[先程のことに触れないでいてくれるユリアンには内心感謝しながら、続いた言葉に思わず噴出して。
くすくす笑いながら、そっか、と。]
それじゃ、遠慮なく。
あの、さ。
兄さんの怪我、ひどくなかった?
[聞きにくそうにしているのは、心配半分、心配しすぎと思われるのが恥ずかしいの半分で。]
―自宅―
俺は仕事だからな。
[礼にはやはり常と同じような返事。
赤い頬の理由は分からなかったが、触れることはなく。
親友の方をあまり見ようとしないのは気付かれただろうか]
……気持ち悪ぃこと言うな。
[彼が冗談を言った際には一度睨んだが、それもすぐに逸らしてしまった]
―パン屋―
あー。紙で切ると痛いんだよね。
ん、平気。
店を閉めてからちゃんと治療する。
[痛くないのもだが、食物を扱っている最中にあまり手先に薬の類を付けたくないのもあり。]
うん、ありがとう…って。
どんな部屋になってるの…?
[不在時の進入許可と、目的探索の困難さには、苦笑するしかなかった。]
その時は頑張って探すよ。
―ゼルギウス宅―
[噴出す様子のイレーネには、もう先ほどのことも忘れてるだろうと。
ゼルギウスからの言葉には、特に言葉を返すことはなく。
こちらを見ようとしないのは先ほどのこともあってだろうと思っていた。
レナーテの怪我の具合についてはゼルギウスに聞いた方がはやいだろうと、その返答を促すように視線をそちらへ]
―自宅―
腕に一つ大きな傷があったな。
痛み止めは渡しておいたが、何度か通って貰うことになると思う。
他にも小さなものは幾つかあったが、そちらは大体塞がっていた。
[聞きにくそうにするイレーネの内心を気に掛けるでもなく、淡々と怪我の状態を説明する。
治療の途中で見えた釣鐘草のことは口にしなかった]
─村の通り─
腕はいいのだから、
痛くないようにできそうなのにな?
──うん。
[撫ぜられ、擽ったそうに笑う。首の背に軽く手を当てて目を眇める]
きっと。見ないといけないものだ、とも、思うから。
レナーテに守って貰えるなら、安心だ。
でも。
レナーテは、怪我をする機会が多い。
大丈夫がボクの基準と違うことはありそうだ。
[ただ少し。動きの悪く見えた肘を注視した。
心配させないように、と伸ばしてくれたも理解はしていたけれど]
引き伸ばすなと怒る事はしないから、
不調や不安があれば、言ってくれたらいい。
[ユーディットからお代を受け取る際、少しだけ、ギュンターの事を言う時に、声が小さかった事に気づいた。
首を振る仕草は、何か決意のようなものに見えたが、頼まれ物と言っていたので、おそらくは細工物を作る事に対するそれなのかと思って。]
うん、ユーディ、またね。
[いつものように、手を振り少女を見送った。]
―パン屋―
そうそう、ひりひりしてねー。
ちょっと厚いのでやると最悪なことに。
…あ、ゼルギウスには内緒の方向で。
[細かなそういった怪我は、部屋に篭っている間に治るのが常である。]
いやぁ…その…。
ちょっと散らばってるだけだよ。うん、ちょっとね。
一応、袋に入れたりしてわかりやすくはしておく……つもり。
[つもりとか付け加えた。記憶力は自分でも断言できないらしい。]
─ゼルの家─
…そっか。
[仕事だから、というゼルの言葉にはそうだね、と頷いて。
ゼルからレナの怪我の説明を受け、大きな傷があるという言葉には眉を寄せて大丈夫なのか、という顔をしたものの、他にの怪我は大体塞がっていたと聞けば少し安堵の息をついて。]
ありがとう、ゼル。
またしばらく厄介になるけど、レナのことお願いね。
[もう何度となく繰り返したやり取りを、また言って。
彼が口にしなかったことなど、知る由もなく。]
あ、あと。
あたしの方でもお願いがあるんだけど。
蜥蜴に効く麻酔、用意してもらえないかな。
矢に塗って使うの。
それ、自分で言ったら…。
[世話ないし、とぼそっと呟いて。
暫く黙ったあとに聞いた悩みに対しては、少し間が空いた。]
…え。後継者作る。
相手?
[そういわれるまで、後継者はどこかから連れて来る、といったような想像をしていたので。
まさか作ると言われるとは思いもよらず。]
ええ…と。
[なんと返せばよいのやら。目が泳いだ。]
―ゼルギウスの家―
[レナーテの話については、嘘は無かったので自分からそのことについて口を挟むことはなく]
イレーネも大変だな。
[兄の心配をする様子に、そう呟いた]
─村の通り─
まったくだね。
[視線が緩まり相槌を打つ]
ああいやこれは。
怪我のせいじゃないから。
[気遣ってくれるミハエルに目を細める]
[隠し事にはとかく向いていない]
一人の時のような動きはしないつもりだよ。
しなくて良い場所のはずだしね。
動くのに問題は感じていないから、イレーネの準備も出来たら声をかけるよ。
─ゼルの家─
[ユリアンの呟きには、きょと、と瞬きしたもののすぐに苦笑して。]
たった一人の兄さんだからね。
…それに。
[その後呟いた言葉は、二人の耳に届いたろうか。
不思議なほど穏やかな表情で微笑みながら小さな声で呟いた。]
あたしが居なくなったら、もう兄さんのこと心配もできなくなるし。
―自宅―
おう。
釘は刺しておいたが、万一の時引っ張ってくるのは頼んだ。
[イレーネにも頼むことで更にダメ押し。
というのももう幾度目かも知れない]
トカゲ用?
[少しばかり首を傾げて]
……ミハエルがしつこく食い下がってたやつか。
いつまでに渡せばいい?
[顛末は聞こえていたらしい]
―パン屋―
紙なのに、なんであんなに切れるんだろうね。
あ、うんまぁ、そのくらいなら。
[痛いけど、紙が作る傷は軽傷もいいところなので、口止めは了承して。]
あはは、そうだね、お願い。
それか一番上に置いておいてもらえれば何とかなるかな。
[流石に埋まっているものを発掘する自信は無かったのでそう言ったが。
ウェンデルが付け加えた言葉に、これは埋もれる前に一度現物見ておいたほうがいいのかもしれない、と思った。]
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