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−二階・自室−
[彼は、暗い部屋の中でうずくまっている。ユリアンに借りたシャツはベッドの上に置いたまま。部屋の中は冷え切っていたが、寒さはさほど感じていない]
怖い…こわい…コワイ…
[唇から漏れる声は単調で、どこか感情を伴っていない]
……ん、頼むよ。
[エルザの言葉にほっとしつつ。
ユリアンに支えられるイレーネをちら、と見やる。
ベアトリーチェが手当てをしてくれているようで、ひとまず大丈夫か、と思いながら、足元に擦り寄ってきた仔猫を拾い上げて肩に乗せた]
[ブリジットが首を振るのに少し溜息を付いて]
[着替えがない事は予想が出来ていたけれど]
…そう、それじゃ暖炉の前に行きましょう。
少しでも温めた方がいいわ。
[そういってブリジットの手をそっととって、暖炉の前にと促して]
多分、人狼ではないと
[ハインリヒに、一度、イレーネを傷つけ、すぐに退いた、と話して]
あなたも中に入っていたほうが良いと思います。
[多分人狼ではないとの言葉に多少ホッとしつつも警戒は解かず。]
…民間人の安全を確保してやるクセがついてるんでね。
お前さん一人外に残すわけにゃいかんよ。
[すぐ近くで狼の遠吠えが聞こえる。彼は立ち上がり、窓辺に近づいて外を覗く。月明かりの中、人影がひとつ、ふたつ…]
オトフリート…ハインリヒ?
[ああ、危ない、と思う。外には狼がいる…人狼もきっとすぐ側に]
行かなきゃ…僕が…
(僕は、そのために生まれた、はずだ…)
[けれど、足は動かなくて]
[ブリジットが落ち着きを取り戻して行く様子に、ほっとして。
ふと、戻ってこないオトフリートの事を案じるものの]
……く。
[気が緩んだためか、他に理由があるのか、僅かにふらついた]
……やれ、やれ。
[ため息、一つ。
取りあえず、空いている椅子に腰を下ろして、成り行きを見守る事にした]
[そっとブリジットの手を引いて暖炉の前に。
タオルを用意して少しでも早く乾かそうと]
[そして、少しでも安心させようと小声で歌って…]
Twinkle, twinkle, little star,
How I wonder what you are!
Up above the world so high,
Like a diamond in the sky.
When the blazing sun is gone,
When he nothing shines upon,
Then you show your little light,
Twinkle, twinkle, all the night……
[頭を撫でてくれたオトフリートの手を思い出す。以前に撫でてくれたのは、彼を村から逃がしてくれた若い牧師だった]
「あなたがホムンクルスだと言っているのは、あの錬金術師だけです。本当は記憶を無くした子供をただそう言って生贄にしようとしているだけかもしれない…それに、本当だったとしても、あなたのような子供が一人で犠牲になることはありません」
[牧師の言葉は一言一句残さずに覚えている]
「だから、いきなさい」
[生きなさい、と聞こえた]
>>626
『きらきら星』…有名どころしか出さない私。
Then the traveller in the dark,
Thanks you for your tiny spark,
He could not see which way to go,
If you did not twinkle so.
In the dark blue sky you keep,
And often through my curtains peep,
For you never shut your eye,
Till the sun is in the sky.
As your bright and tiny spark,
Lights the traveller in the dark, ---
Though I know not what you are,
Twinkle, twinkle, little star.
>>616
素人判断は危険だ。消毒は毎日かかさないように。
しかし……また狼か。人狼が狼を操ると聞くが。
なにか狼対策グッツでもないだろうか……。
『まあ、今の自衛団に我々に回す余裕があるとは思えないが』
[最後の一言は心の中だけでつぶやき]
[狼が。そう、言われて気付く。
集会場を取り巻く無数にも感じる気配]
…怪我だけで済んで良かったよ。
[ぽん、と背中を軽く叩いて。
ベアトリーチェが手当てをしていくのを見ている]
…どうして、気付かなかったんだ。
[彼女が襲われている間。
自分はのうのうと寝ていたのだ]
[自分は、誰かを護らないといけないのに]
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