情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
誰、を……。
[知らず、頬にまた指先が触れる。
誰をだろう。
きっとあの時キスに驚かなかったら、ボクは恐らく、]
……っ
[息をつめる。本能の齎す熱とは別の、恐怖。
失うことへの恐れが、指の先を冷やしていく]
…ボクが。ボクが、あの人に言った。
あの人は、うんって言った。
────それなのに、
[そう。人狼などいないと、人狼のボクが言った。
人狼など知りたくないと、人のボクも言った。
どちらも正しくて、だからきっとあの人はそれを信じた]
ロランが食べたくないなら、食べずにいられるかも知れないよ。
ロランはまだ殺してないから。
だから平気かも知れないよ。
……でも狼は食べないと死んでしまう。
ボクらが森の鹿を殺して食べたみたいにね。
ボクは…、分かんない。
でも鹿もあの人も、今は…ここに。
[ボクは自分の胸元を手で押さえる。
親しく言葉交わした人を失い寂しいのは本当のこと、
けれど、より近しく大切に思うのも本当のこと]
…平気なものか。
[陽光の眩しさは、まるで責めて居るかのようにも感じて
視線を自身の膝へと落としてしまう。
長く息を吐いて、自嘲気味に囁き返し、頭を横に振った]
俺は、君が食べ残した屍肉を喰らった。
君よりも飢えてるのかもしれない。
[あの日の事は、覚えて居るけれど良く覚えてもいない。
本能に身を任せるのは、少し酔うに似て居る気がした]
…俺が、飢えに任せてイヴァンを喰ったらどうするの。
[彼女とは年の違いで、当初から親しくしていたわけではない。
けれど、兄がメーフィエと親しくしていたおかげで、
何となく姉さんと同じく呼ぶほどには馴染んでいった。
それでもどこか遠い存在であり続けたのは、気の持ちようか。
年上の彼女は女性らしい色香を漂わせていて、
それが、女の子らしからぬ自分とはかけ離れていた所為もある]
― 回想 ―
[昨夜、取り分けてくれていたことに気付けば、
カチューシャに笑顔でありがとうとお礼を言っていたりもした。
だけれど顔色に気付いて、お水を差しだしつつ、
仲良く話しているマクシームとユーリーの方に視線をやったりする。
気付いてやってくる少女の兄に、ちゃんと見ておかなきゃダメでしょうなんて叱ったりもした。
そのあとで、カチューシャを見て。]
それにカチューシャちゃんもね、
お酒、飲みすぎちゃだめよ。
[片付けの最中、ロランが見つめるのに気付けばにこりと笑い返していたりもした。
ロラン君も水飲む?とか、勧めたりもしたが、翌日の状態を想像できるはずもなく、カチューシャに渡すときよりもずっと押しは弱かった。]
…お参りまだしてないけど。
[本当は、この花の枝を持っていくべきはイヴァンのところ。
そうしてお墓へと向かうべきなのだろう。
けれども、今はまだちょっぴり彼の顔が見られない。
だから誤魔化すように、行き先を変更した]
─ 外 ─
[切り取った花の枝を抱えて、イライダの家へ通じる道を行く。
朝の陽は輝いていて、ボクは眩しさに目を細めた。
この狭い村のどこへ行くにしろ、ボクの家からは広場を抜ける。
だからきっと、ロランがこちらを見ていれば容易に目にもつくだろう]
[キィ、と高い音をさせて車椅子を操る。
広場は片付いて居たが、篝火炊く台が組まれた侭なのは
この噂が絶えるまでは毎晩炊く心算だからだろう]
マクシーム。
お早う。
[風に倒れたそれを組み直す姿を見つけ、声をかける。
出した声につきんと頭が痛み、微かに顔を顰め。
その向こうにキリルの姿が見え、小さく手をあげた]
[ボクはふと足を止めた。
傍目には空を仰いだようにしか見えないだろう。けれど]
……イヴァンを?
[ゆっくりと囁かれた名を繰り返す]
[キリルが、つまづくのが見える。
転んで擦りむいても、レイスのように薬を差し出すは出来ず
イヴァンのように、転ぶ前に駆け寄って手を差し伸べるも無い。
ただ、胡乱げな眸でそれを見て居る事しかない]
二日酔い?
[尋ねる横で、マクシームも顔をあげてキリルを見て居た]
― 朝 ―
[掃除して、整えて。
自分で今は手入れしている、ごく小さな家庭菜園的な場所を手入れして。
それから外に出る。
広場の片付けは昨夜したけれど、まだ何か散らばっていたりしないだろうか、と。
そこにマクシーム、それからロランとキリルの姿を認めると、小さく笑った。
転んだりするようなところは、ちょうど見ていなかったよう。
とりあえず近づいていき、誰か気付くようならひら、と手を振ったりもする]
…そう。
[動揺したのだろうか、と思うのは口にしなかった。
自分を食べる、と言われる事に対して感情は動かず。
衝動とそれを抑える理性と、今訪れるのは冷静。
自分の中で渦巻く大波が制御出来て居ない自覚がある]
そうしないと?
いた…っ、た……
[どうにか花は守りぬいた。けれどはらりと、薄紅が散る。
花の枝を抱えていたから、余計にバランスを取り難かったのだ。
ボクは情けない顔で、幼馴染とマクシームを見た]
ちがーう。ちょっとよろめいただけっ!
[口を尖らせて言い返し、膝の辺りを払う。
じとりと、車椅子の幼馴染を見た]
ロランこそ、随分飲んでいたくせに。
もう平気なの?
―自宅(昨夜)―
[採ってきた薬草を種類毎に仕分けて小瓶に詰める。
「あなたのせいではない」そうは言われたけれど、棚に並ぶ瓶の数は、5年前から格段に増えていた。
それに救えなかったのは彼だけではないのだ。]
嗚呼、なんだ。
朝帰りじゃなかったのか。
[小袋の中の草を瓶に移し、棚に置いたところで、妹が帰ってきた。迎えの言葉は軽口の心算。
常にない顔の赤さに内心驚くが、ユーリーの葡萄酒と聞けば納得もする。どうもそれだけではない気もするが。]
おやすみ。
[慌ただしく奥に向かうキリルを見送った。]
[姿が見えなくなってから、薬草の棚の下の引き出しを開けて、薬の量を確認する。
それから足りない分を補充する為に必要な瓶を取った。此処にある分はもう本を開かなくても分かる。
作業の合間には鹿肉を頂いた。]
……美味い。
[表情が如何なっていたか、残念ながら自分では分からないが。
調理に妹も加わっていたと聞く機会はあっただろうか。]
嗚呼、戸締まりをしないと。
[ふと思い出して玄関に向かう。
ほんの僅かに開いた扉の隙間からは、満ちる一つ手前の月が見えた。
鍵を閉めて、それから眠りについたのはもっと遅い時間だった。**]
もー…。あ、イライダ!
[土埃を払い終え、顔をあげると目指す人の姿があった。
手を振る様子に手を振り返す。
ついでに手にした花の枝を翳したら、また少し花弁が舞った]
行こうかなと思ってたとこ。
イライダに勧められた水、
飲んでおくべきだったと思っている所。
[丁度見えた姿へと視線を向けて、幼馴染のじとりを逸らす。
ひねていない幾分か素直な言葉が零れたのは、
暴力的なまでに眩しい陽光のせいなのかもしれない]]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新