情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
……っ……アーベル!
[よろめく魔から微かに感じた気配に、とっさにその名を呼ぶ。
真白もあわせるように、甲高く鳴く]
……完全に融合していないのであれば、切り離すのみ……。
盟約なき憑依は、仮初に過ぎぬ。
[低く呟くのは、果たしてどちらか]
うん、楽しんどく。
[そう微笑むと、その後の言葉に瞬きを一つ]
…そう?
うん、分かった…覚えてたら。
[さらりと危険なことを言うと、少女とは思えない妖艶な笑みに目を瞬かせた]
…そうだったの?
うーん、あたし、屋敷の中を探検してたからなぁ…よく、分からないや。
[イレーネに何ができるのか。その辺りは一切知らない。
ただ……そう、考えないことに決めたはず。
行ったところでなにができる。と。無力ではなく有力にするには、自分はそこには行くべきではない。
だから……]
無事でな
[そんな呟きだけ残して...は使用人達が庭園を見守る中一人、上へと]
[外より差し込む、煌めき。
照らし出される顔に浮かぶ微笑。
口唇が象りし三日月は、艶やかに。
細めた瞳もまた、月の形を描こうか]
お断りします。
[短く、拒否の言葉を発して、窓辺に立つ。
風もないのに、黒橡の髪が――
否、闇を溶かし込んだ漆黒が、尾のような裾が、靡いた]
もぉぅ…それくらい覚えてなさいよぉ…未だ若いんだからぁ。
[実は存在期間なら大して変わらない少女を、見下しつつ呆れ声]
…まぁ、どうなるかは彼等次第でしょうけどねぇ。
[その言葉と共に、視線は蒼と黒と金――そして灰と青へ順番に移っていく]
……あらぁ?
昨夜の薔薇…つけてないのねぇ…綺麗だったのにぃ……
[命短い人間の…強い負の感情を秘めた赤は、魔にはとても魅力的に見えたらしく。
紅い唇に指先を当てて、小さく「…残念だわぁ」と呟いた]
―――…ーリ、…っ
[呼ばれる名に、僅かに其の身体がびくりと揺れる。
金の青年へと向ける視線は、僅かに蒼が滲み。
しかしギリ、と奥歯を軋ませながら
右手の中へと形作られた紅い刃は、未だ消えることは無く]
[振り下ろすように放たれた赤の刃は、
真直ぐに、窓際へと佇む執事へと向かう]
[布に包んだ物をもち、妙な昂揚感を抱きながら、人気がない二階…三階。
そういえば三階までくるのは初めてだな。と誰に聞こえるわけもなく呟きつつ
庭園の……蒼い魔がいたところの位置と三階の部屋の位置とを把握して、そこに面している部屋へと足を向ける。
そこは他の場所より大仰な部屋。なんの因果か邸の主の部屋。
扉に鍵がかかっているのを確認すると、ポケットからクギを取り出し、カチャカチャと動かして、あっさりと開ける。
転職するなら泥棒だな。などと馬鹿なことを考えながら、明かりを灯すことなく部屋へと足を踏み入れる。
眠りにつくギュンターに部屋に入った失礼を。という意をこめて一礼し、部屋の奥へ。]
…まぁ、どのみち私には…もう触れられはしないのだけどぉ…
[赤と黒の薔薇。
この黒子がもっと侵食すれば近くなるのだろうかと、紅唇に当てた指先をそっとずらして撫でた]
[応えた。
なら起こせる。
それは半ば、確信か。
自分は、確かに真白の妖精との契約に救われてはいるが。
それでも、決して短くない時間を魔と共存しつつ、自身を失っていない。
だから]
そのまま、魔の依り代になるのは、お前の本意じゃなかろう!?
起きろ、アーベル!
[叫ぶように呼びかけつつ、赤い刃が執事に向けられる様子に、舌打ち一つ]
[部屋の奥の…最初は窓から。と思っていたが
張り出したバルコニー。そこに通じるドアを開ける。
夜気が肌に張り付くような冷気となって己が身を包むが、それを無視して、バルコニーから下をそっと覗く。
多分ここは、主がこのバルコニーから庭園を見渡せるように造られたのであろう、大層見晴らしがいい。
……なんとも御誂え向きだ。布を外し、弓と矢を取り出しながらそう思う。
さて、この矢が逸話通りで、しっかりと造れているのならば。これは人を傷つけるものではなく、魔を滅するものだという。
といっても、それは魔が既に同化していたりすると無意味らしいが、そのような御託はどうでもいい。
単純に起こりうるのはいくつかのこと。
アーベルは死なない。魔は死ぬ。
アーベルも魔も同一の存在であった場合はどっちも死ぬ。
逸話は逸話だったらすでに無意味。
自分の造り方がおかしくても無意味。
射れなかった場合は……まあいいや。]
[窓枠に手をかけ、身体を倒すようにして刃を躱すも、
完全に避ける事は叶わず、それは頬を掠め、髪を削ぐ。
鮮血が舞い、漆黒が散った。
しかし執事は臆する事なく、窓辺を蹴り、魔へと向かう]
……下手をすると、制御が利かなくなりますゆえ。
[紡いだ言葉は、この場には似つかわしくなかったか。
指を鳴らすと、髪を纏める金の輪が外れ、広がりゆく闇色]
んー。若いって言ってもねー…
もう死んじゃったし。
死んだらどうなるのかよく知らないんだけど、天国に行ったらみんな同じじゃない?
[実際の所は知らないのだが…少女は本当に気楽に考えているようで、覇気や危機感というモノを一切考えては居ないようだ]
うーん…みんな次第、かぁ。
頑張ってー。
[そんな気の抜けた声が届かないのは幸いか。
ふと、思いついたように少女は言った]
…劇とかでは、ここで…
あたしのために争わないでっ!
とか、言うところなのかしら?
[…激しくずれた知識を披露しながら、激しい戦いをぼんやりと見つめる]
[階上へ向かう青年が自らに向けた言葉など知る由もない。ただ蒼に視線を向けるのみ。]
[身体を離れた魂ならば、今なら多少の干渉は出来るかも知れないのだが。身の内にまだ残る魂へと触れるには及ばない。]
[傍らの金髪の青年の声に紅は暫し閉じられる。その声にせめてもの祈りを添わせるように。]
さぁぁ?
…私は人ではないからぁ、天国なんて知らないわぁ。
あってもなくても…消えるのみですものぉ…。
[手を翳せば、向こうの景色が揺らめいて見える。
それは静かな緊張から…緊迫した闘いへと移り変わる。
反して少女の感想は――限りなく魔とは違っていたらしい]
…言いたいなら止めなくてよぉ。
[呆れを越せば感心へと変わる。
そんな言葉を投げて、手の平越しでなく闘いに目を向けた]
[舞い散る鮮血に、深紅の瞳が甘く蕩ける。
甘い血の香り]
あぁ…
[美味しそう、と無意識に赤い舌がちろりと唇を舐めた]
[大きく造ってしまっている弓と、そして同じく大きく造ってしまっている矢を装填。
体格的には扱うのはぎりぎりといったところだろう。
ただ普段の自分にそれを引き絞る力はない。
ならばどうするか…それは簡単]
普段通りじゃなきゃいいだけ…あいつらと一緒
[ま、俺は人間だけどね。なんて続けながら。
定めた射場に立ち、軽く構え…変わる。
それはいつも自分が物を造っている時と似て非なる。
常ならば無心になって、物に考えていたものを吹き込むのだが…無心になって無心の自分に何かを吹き込むことも...にはできた。
それが人の域の芸当ならば。
ただ、それは酷く負荷が大きい。それが、己のキャパシティーを超えていれば尚更のこと。
そして...が吹き込むは本に載っていた守護者の姿。
筋肉が不自然に隆起し……負荷も当然かかる]
騙りは代償が大きいのは仕方ないか。
……、
[薄く開いた口唇から、僅かに音が零れる。
呼び声に応える様に、左眼が、僅か蒼へと染まり。
微かに身体を震わせて反応したのは魔か、それとも]
―――…っ、させるか、…!
[青年の物より聊か低いその声は、何処に向けられたのか。
中を呼び起こす声に、窓辺を越えて近づく足音に、ぎりと歯を噛み。
金と、真白の精霊を睨む右眼は紅く染まる。
僅かに後ずさるその魔が、弓矢を番える青年の存在に気付くことは無く]
[少女の本質は、薔薇は薔薇でも――吸血の薔薇。
穢れの黒を紅に染めようと、更なる紅を血に求める様は、ナターリエの言う美しきものではあり得ないだろう]
[紅は黒を駆逐しようとし――それでいながら、黒に惹かれる。
決して紅には染める事の出来ぬ、全てを優しく包み込む闇の黒に]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新