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[光の中、目を閉じていると、一瞬、押し出されるような、引き込まれるような、弱い衝撃を感じた。
そして光が収まるとほぼ同時に、聴こえる鈴の音。]
なんだか、今度は大きかったような……
[そんな気がした。
ひとまず見回すと、消えた姿は2名、イゾルデとルイ。]
私はまだ、あちらへは行けなかったみたいですね。
[言葉は残念そうだったが、声はそれほど気にはしてない風だった。]
[「しぜんのせつり」と聞いて、自問する。]
[妖精の力を用いて病に抗うのは、彼らの言う摂理に反する行為ではないか。]
(それでも、私はその力を求めるのでしょうか……)
[もしそうなったら妖精達はどうするだろう。
力を貸そうとしないことは、想像に難くない。]
(そればかりか、疎まれてしまえば、今日のこの日の思い出も――)
[頭の上に木の葉色をのせ、とてとて、とてとて、宴の中を歩き回る。
どこに行っても、妖精たちは陽気な様子で声をかけてきて。
森の中での、仲間たちとの『冒険行』の話もぽんぽんと出てきたり]
うん、そーそー。
あの滝のとこに行ったときはねー、滝つぼがすごく綺麗でねー。
『落ちかけてたっけねー』
それ、言うなよー!
[わりと平然と、無茶した時のことを話していたり。
……ここら、兄やヴェルナーが聞いたらどんな顔をするのやら]
[アナがどうやら眠そうな仕草になってくると]
こんな時間ですしね。
いつもならぐっすりと眠っているころでしょう。
[安易に子供扱いもできないので、ここはギールギース――騎士に任せておこうかな、と思いつつ。]
/*
そこそこ私のターン!
……てゆか私、絡みづらい言動すぎますね。
マルガレーテさんなんて全然絡めてない……orz
*/
ルイくんが妖精、かぁ…。
[以前、謎めいていると勘だけで突貫したわけだが。
あながち間違いではなかったよう。
辺りの妖精から伝わるのは「月の」という枕詞]
そういえば、そんなお伽の話もあったにぃ…。
[異国のそれを思い出すよう呟いて]
[ぐるり、宴の場を一巡りして、戻ってくるのは水鏡の近く]
さってと。
次、誰が呼ばれるのかなぁ?
『さて、どうなるかなぁ?』
[同じ方向に首を傾げつつ。
少年と木の葉色は、銀を映す水面を見やる]
…ほひゃ?
[くい、と服の引かれる感触。
視線を写したなら、薄紅帽子の妖精が]
おやん?
――…もしかして、今のお伽の話が聞きたかったのかい?
[是の答えに、嬉しそうに微笑んで、紡がれるのは月の精の*恋物語*]
[テュメルキスタに連れられ宴の中をゆっくりと歩く]
『ったくよー、あれ以来ぱったり来なくなりやがって。
俺ずーっと待っててやったのに』
ごめんってば。
あの後なかなか抜け出せなくなっちゃってさ。
やりたいことも見つけたからそっちに夢中になっちゃって。
『へーん、どうせ大したことないんだろ。
仕立て屋とか言ってたが、評判なんざたかが知れてるんだろー?』
そんなこと無いよ。
そりゃあ店を構えてるのが村だから大繁盛とはいかないけど。
特に女性にお得意様が多いかな。
『ホントかぁ〜?』
[テュメルキスタは疑わしげな目でイゾルデを見やる。
信じてもらえない様子に小さく肩を竦めた]
別に良いけどね、信じてもらえなくても。
僕は、必要だと言ってくれる人に作ってあげるだけだ。
『……お前変わったな。
昔はムキになって突っかかって来たのに』
大人になったと言ってくれない?
いつまでも子供じゃいられないんだよ。
『……あー、そーかい!
大人になったから、約束も忘れちまったんだな!
もう良いやいっ!!』
[ぶすくれ顔になるテュメルキスタ。
喚き散らすとイゾルデを置いてどこかに行ってしまった]
あ、ちょっとテュメルキスタ…!
……約束?
[手を伸ばしテュメルキスタを捕まえようとするも時既に遅し。
残された言葉に首を傾げることとなった]
[せがまれるまま、穏やかな声が異国のお伽話を紡ぎ出す]
――…そう。
そうして月の精は、焦がれ続けた花と、共に在り続けることになったのでした。
その花が今もなお、あなたの帽子のような薄紅色を保っているのは、月の精が未だ花とともにあるからだということです――
[語る間、閉じていたどんぐりまなこをぱちりと開けて]
めでたしめでたしとなー。
[水鏡の近くにぴょこり、と座る。近くにいた妖精たちは、ヒルダのお話に夢中なのか、周りは比較的静か]
そーいえばさぁ、ミステル。
『んー?』
妖精の宴って、いっつもこやって、人呼んでたりするの?
『ん、まあね。
今回は、あちらのおかげでひとがたくさん訪れてるから、ってのもあるけど。
……もっとも、そんなに頻繁に呼び込んじゃうわけにはいかないんだけどさ』
えーと……前に、話してた、「かじょーかんしょー」ってヤツ?
『そ、それ。
色々なもののバランスを取るには、大事なんだよー?』
へー。
[よくわかっていないっぽいです]
[約束の内容を思い出せぬまま、視線は周囲へと巡る。
何かの傍に座るマリオンを見つけ、そちらへと近付いた]
マリオン、何してんの?
[呼びかける声に、ふ、と視線をそちらに向ける]
あ、にーちゃん。
んー、次、誰が来るのかなー、って思って。
向こう、見てた。
[言いながら、水鏡を指で示す。
木の葉色は、青色の妖精の見えぬ事に不思議そう瞬くものの。
口出しすることでもない、と判じたのか、軽く翅を揺らすだけ]
って、ほのわっ!?
[驚きの声を上げるのは、]
い、いつの間に、こんなに集まっていたんだい…?
[語っている最中は目を閉じていた為に、辺りに妖精が集まっていたことに気付けず。
予想以上の妖精に囲まれ、あわあわばたばた]
向こう見てた?
[示された水鏡に視線をやり、覗き込む]
へぇ、こんなものもあるんだね。
流石は妖精と言ったところかな。
次、かぁ。
クルトが悔しがってそうだからなぁ、あいつが来れれば良いんだろうけど。
『るーい、行って来ていいかしら?』
好きにしろ。迷惑を掛けん程度にな。
『私は子供ー?』
[ぷ、と頬を膨らませ、青はふわりと舞い上がる。
ヒルダの真上で逆さまにふわふわり]
『素敵なお話をありがとう。
ね、色んな話を知ってるのねー』
[ばたばたしているのに、くすくすと笑うだけで]
うん、向こう側、映ってるんだ。
[こくり、と頷く]
兄貴かぁ。そーだねぇ。
一番いいのは、みんな来れること、だけどねっ。
『狙って呼べればいいんだけど、それもままならないからなぁ……。
ぼくも、狙いは外れたし。
王が誰を招くかは、さっぱりわからないし』
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