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ミハエル、今は泣いていいときだ。
[そっとミハエルの背を撫でる手]
ここであったことは誰にも、言わないでおく。
[親友にもそれで頼むと視線だけで、きっと親友からは了承の意が返るだろう。
ぽつりぽつりと、語られる言葉に]
ここで全部出して、後に残さない。
それもありじゃないか?
いっそ恨まれたほうが、楽なんだが。
難しいものだな。
[呟くコエ]
これでいいのか?
よくわからない。
ゲルダにもこうして、手を差し伸べてあげるべきだったのか。
[答えの返ることのない、コエは自問のように]
心を残してきたことは後悔しない。
残された心が支えになることも知っているから。
[それは死んだ母のことだったかもしれないし]
[気丈に振舞おうとしていた食堂の少女のことだったかもしれない]
けれど泣くくらいならという気持ちは分る。
幸せになってもらいたいというのも分る。
[息を吸って吐く]
ユリアンの所か。
ありがとう……いってみるよ。
[少し強張った微笑でゲルダに頷く]
[ウェンデルもまだ傍にいたなら片手をあげて背を向けた]
[距離も時間も曖昧な感覚に包まれて村の外れの茸畑へと向かう]
─道具屋─
うん?
………え…?
[いつもの飄々とした様子ではなく、言い難そうにしているエーリを怪訝に見て。
続いた言葉が、一瞬理解できなくて。
強張った笑みが浮かんだ。]
やだ、そんな冗だ…
[言いかけて、エーリがこんな冗談を言うわけがないと口をつぐんで。
俯いて、小さな声を絞り出し。]
…エーリとユーディが、側にいてくれたの?
[兄の最期を聞いた。]
─道具屋─
[イレーネの笑みが強張る。それを見て、軽く眉を顰めた]
俺は、直接見たわけじゃないんだ。
ここに来た時にはユーディットしか居なかった。
ユーディットから消えたと、聞いたんだ。
[自分が知り得る限りをイレーネに告げて。最後の言葉と共に視線は腕の中のユーディットへと*向けた*]
そう言えるレナーテが…少し、羨ましい。
[自分が残したものは、嘆くものにしかなっていないような気がして。
誰かの支えになったろうかと、どこか遠く思った。
分る気持ちもあるといわれれば、こくりと頷き。
礼には緩く首を振った。
去り行く背を見送り。
こちらもふらとその場を離れた。
ウェンデルがまだ居たなら、家に言ってみると告げて、一度パン屋の方へと戻った。]
─道具屋─
……そう。
ありがとう、ユーディ。
…レナの傍に居てくれて。
[エーリの言葉を黙って聞いた後、ユーディの頭を緩やかに撫でて。
ユーディに向けた微笑みをそのままエーリに向けた。]
…ごめん、エーリ。
ユーディ、送っていってあげてくれる?
[どのような返答が返ってきただろうか、それに対してはユーディのこと頼むね、とだけ返して。
二人が見えなくなるまで見送ると、店内に入って兄が作業していたらしい跡を見て、子供の頃母の狩りについていく兄が羨ましくて駄々をこねた時を何故か思い出した。]
…また、置いてかれちゃった。
─ユリアンの家─
ユリアン。
でも、
[でも。と、重ねかけて、黙り、]
─── ボクは、嫌な…子、だ、な。
[レナーテにも、エーリ兄にも。嫌われてしまう。と、自嘲のような泣き笑いを浮かべた。]
レナーテでなければ、
イレーネだったかもしれない。
…ユーディだったかもしれないんだ。
レナーテは。
覚悟を、していたはずなのに、
なのに。
…… 違っていたら、いいと、思ってしまったのだよ。
[ふる。と首を横にふる。]
…なでてもらえないのも、ふれてもらえないのも、
あの紅い目を、もう、みつけられないのも
いやで、いやで、さみしくて、
かなしくて、ひどく──くるしいが、でも
…っ、
[声が詰まり]
どう──して、レナーテだったんだ?
[声が尋ねて、ぱた。と、翠から滴が溢れて頬を伝う。]
どうして。
[答えの返らない問いを重ねて]
─道具屋 店内─
[思わず零れた呟きは、誰も居ない店内に思いのほか響いて。
堪えていた涙が、耐え切れずに流れ落ちた。]
兄さ…にい、さん…っ…
……おにい、ちゃ…んっ…!!
[名を呼んで、子供のように泣きじゃくって。
その場にしゃがみこんで、*泣き続けた。*]
どう、して、ボクは。
こんなに、未熟、なの…、だろう。
ボクだけが、悲しいわけじゃ、ないのだよ。
こんな、……
ボクの元には、確かに、
遺して──もらった、大事なものが、あるのに。
[ぎゅう、と服を掴む指が震える。]
どう、して、こんなに、
胸に…、穴が、あいたような、
気持ちが。するの、だか───…っ
[泣くを恥じるように顔を隠す様に、腕に顔を押し付けて]
う、ぁ、
[──その。]
ふ…、ぁっ、ぅ、ぁあ、…っ
[押し殺したような泣き声が続くのは、感情に振り回されることに疲れて、そのまま。──子どもの様に、糸が切れたように*眠りについてしまうまでの、間の事*]
/*
お兄ちゃんのばかああああああ!!!!
っていうかラ神のバカーーーーー!!!!!
ミハエル泣かすなよぅ…(めそめそ
語り部見習い ミハエルが時計を進めました。
[ユリアンの家にいたのは感情の波に耐えるミハエルだった]
[口にされる言葉一つ一つに抱く感情の重さが窺える]
[そうしてしまったのが自分かと思うと胸が酷く痛かった]
すまない…すまない。
苦しませるようなことにしてしまって。
何もしてあげられなくて…。
[ゲルダの気持ちが特によくわかる気がした]
[それでもと思う自分はなんて我侭なのだろうか]
[ユリアンに縋り泣く姿を見つめながら身体を震わせた]
/*
レナーテ追悼に600pt近く使うこのひどさ。
本当に付き合ってくれたユリアンはありがとうだった…
[でも、占ったら対立フラグは残しておく。]
ミハエルは何も悪いことをしていない。
嫌な子だとは思わない。
他の皆も同じはずだ。
[選び、かける言葉は、正しいものか、間違っているのか。
それでも気遣う心は、伝わってくれるだろうかと。
慣れない行動をする自分に、ずいぶんと変わったものだと思いながら、
ただ今目の前の少女は、あの時のことを思い起こさせて放っておくことはできなかった。
そのまま落ち着くまでの間は、ミハエルを撫で、その感情を受け止めるように。
やがて、抑えるように上がる泣き声も聞こえなくなり、眠りについたミハエルはベッドに寝かせた]
慣れないことは、難しい。
[椅子に座り、親友と顔を見合わせて、向こうの表情はどうだったか]
ゼルは、大丈夫か?
後悔の無い様に動かなくて。
[そう聞き、親友の答えを待ち、ゲルダがくれた最後のパンを*べていた*]
/*
あ、回想とかは本当に適当でよくて、
ゼルギウスとかユリアンは、
実際、他のところに行ってやるといいと思うのだよ。うむ。
引き止めてすまんとしかいいようがない。
[ほんとう好き勝手やっている と 思う。もうしわけない。]
…独りだったけど。
[声だけは繋がっていた。]
あの時は寂しくは、なかったよ。
ただ、死ぬ事より、怖い事に気を取られていたから。
あの時は悲しくもなかったよ。
ただ、嫌だって怯えて、我侭言ってただけ…。
[そうやって残した言葉は傷を作ったんだと思っている。
罪悪感に捕らわれている、もう一人の死神憑きを想い目を伏せて。]
…しるし?
[刈られる花達の事は知らない。だからそう告げられても、首を傾げるばかりだった。
立ち去る背を見送って。]
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