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[そして夜半過ぎ、恐らくはエーリッヒの遠吠えが響く頃、館の一室で閃いた剣から青い光の矢が放たれて、影輝の力を切り裂き、その力の源を飲み込んで夜空へと消える]
[光の矢がその身を掠めた時に、僅かに散った、クー・シーの毛を、館の裏手にばらまいたのは、意図あってのこと**]
中
あ、でもエーリ死んだから(死んでねぇ)
あたい襲撃もあるのか。
それはそれでおいしい。
…結局どこ飛ぶかは分んねぇんだよなー。ねよねよ。
[立ち去るマテウスを見送った後も、その場から動く事はせず。
出来る限り、自分の中の力の均衡をとろうと試みるものの]
……うーん……。
厳しい、かも。
[夜半過ぎに感じたもの。
三対の一角が崩れる感触に、苦笑が浮かんだ]
……逆に言えば、結界の均衡も揺らぎやすくなる、か。
もう少し、大きく崩すのもあり、かな。
[全ての属に作用する影輝の欠落は、こういう閉ざされた場では乱れを生じさせる事が多い。
そこで更に均衡を乱す動きをすれば、王の意識はそらせるだろう。
……まして、王は自分に封印を施したものの一方なわけで。
気づいて放置するとか、ちょっと考えられない]
抜けてるようで、見てるからなあ……。
[呟く言葉は、やっぱり褒めているのか貶しているのか。
わかるのはそこにある、楽しげな響きのみ。
内心がどうなっているのかは、誰も知らないわけだけど**]
思い出したッ!!!
[がばっと体を起こしたのは急。
随分と長い間眠っていたようで、体力も戻って居るようで
ばね仕掛けのように体は起き上がった]
ひとりじゃないかもしれない、だ。
ゼルギウスの話――っ!
[疲れもあって、少しばかり呆としていた昨日、
意識を手放す前に 言わなければ、と思ったこと]
[ベッドから立ち上がると、くらり、眩暈。
はと自身の手を見ると、鱗に覆われた、それ。]
…――く、
[自身の中で力のバランスが取れない。
肩口からチロリと炎が噴出し ズボンと上着の隙間から伸びた炎の先、
ゆらゆらと熱無き炎が灯るのを見て]
バランスが…崩れた、せいか…?
[ゼルギウスがいなくなったせいだと思った。
実際には、均衡を保つものが居なくなったせいもあるのだが]
[バターン!と派手な音を立てて扉を開き部屋を出た。
誰かの姿を見つけようと廊下を見渡してから、
すぐ隣のエーリッヒの部屋の扉をノックする]
おい、居るか?
[内からは気配は感じない。
扉をあけると 中には空っぽの犬小屋が ポツンとあった]
おい…
[部屋に入ると、彼の匂いがした。
胸騒ぎ。
嫌な、予感。
窓に駆け寄ると、外を見る]
……オレが、呼んでるのに。
[呟いて、ぐ、と拳を握ると。
扉を開け放ったまま駆け出し 館を飛び出した。]
[ゆらり 背で尾が揺れる。
鱗で覆われた2m半もある体は細かく震え、
男の足元からは 目に色すら見える程の熱気が ごぉう と噴き上がり]
――誰だ……?
[ちりちりと 足元で草が灰になった*]
─館内二階・自室─
[『秘宝』盗難騒ぎは終わったと思い込み、気ままに過ごして夜となり。
部屋で恒例の遠吠えを上げた時だった]
アオオォォオオォォオオオォォォオン!!!
わふん。
………!?
[力を載せず上げたそれを切り裂くが如く迫る青い光の矢。
咄嗟、「ガウッ!」と吠えて力を向けようとするも、下準備無しの力では到底敵うはずもなく。
ましてや自分に親和し過ぎるために塊として形を為さない。
力は矢に切り裂かれ、己が身に届き。
それを無理矢理均衡化しようとした後に、暗緑色の身は消えた。
身体から離れた暗緑色の毛を残して]
─反省房─
[ぼとりと反省房に暗緑色の毛玉が落ちて来たのは夜半のこと。
その大きさはいつもの雄牛サイズではなく、子犬サイズにまで落ちていた]
…ご、しゅ…じ、ん…。
[無理矢理均衡化しようと使った力は、効果を為さずただ消費だけされていて。
その時の消耗が激しく、本来の姿を維持出来ない。
子犬は片隅に丸まったまま、意識を*手放した*]
/*
占い師・狩人→半ばで墓落ち。
霊能者→生存率高し。
人狼→LW。
村人→RPの仕方による。傾向として1か9か10。
自分の墓落ちの仕方ってこんな感じか。
まぁ村人以外はまだ回数少ないけど。
―個室―
[何だかんだで、水飲んだりした後部屋に戻ったのさ。
その前に騎士のおっさんが、アイツが結界がまだ解かないって言ってたって言いにきたから、あたいはアイツんとこ行こうとしたけど止められた。うん?
何かちょっと引っ掛かったけど、ホントは王と会いたくねーのもあって、あたいは結局また寝ちまったのさ。頭痛かったしな。
次の日目が覚めたあたいは、やっぱり雪色――白だけど白じゃねぇ、『まだ染まらぬ色』って誰かに言われた色の嫌なあたいになってた。
頭痛いのは少し楽になってんな。格好がこっちだからじゃろか。
今は″まだ″あたいは氷破だけど……ってなんか外うるせーな。何だ?]
お、っ……イヴァン?
[こっそりすこーし、部屋から顔出して見たら、おっさんが誰か探してる感じだ。すげぇ必死になっ……、まさか。]
エーリ…?
[おっさんが探してんの、エーリッヒか!?
って思った察しがいいあたいは、部屋から出てどっか出てったおっさんの後を追ったのさ。
格好?や気になったけど、それどころじゃねーからな。エーリッヒに何かあったかもしんねーし。
でも……なんでだ?終わったなら何でエーリッヒが?]
―館裏手―
[火炎の気配は手繰りやすいんだ、今はおっさんが何か色々撒き散らしてるせいで特にな。だからあたいはすぐおっさんを見つられた。
…ぶは、すげー熱気。厨房ん時よか熱ぃ!こわくてちかよれない!
ブチギレ5秒前なおっさんの様子に少し離れてたあたいは、落ちてる毛には気づかなかったけど何となく悟ったのさ。]
……エーリッヒ、居なくなった、の?
[あたいは雪色の格好のまま、おそるおそるおっさんにそう聞いたのさ。**]
あぁ?!
[人の声が聞こえ、ただ熱気噴出すままに口を開けると
乱暴な自分の声が自分の耳に届き、はっとした態で]
あ、すまん、そうエーリッヒが
[自己嫌悪の色を滲ませながら、振り返る。
氷の気配は、水無き今より強く感じて ベッティかと思うも
その白い姿にぱちりと目を瞬き 少しばかり熱気が減った]
……お前、誰だ?
[視覚に頼るうちはまだまだ半人前、と 昔言ったのは
姉だったろうか*]
[うぉっ!(びくっ)こえー!
あたいはおっさんの声にびくびくしながらも、やっぱエーリッヒが居なくなったことを知ったのさ。
雪色のあたいは脅えたかおしておっさんを見てた。
うぁーもっとこう、頑張れよ!いっそ睨んでやる勢いで!]
……わ、たしは、ベッティだ、よ。
[てなあたいの声が表情に反映されることはなく。あたいは少し震えた声で自分のことをばらしたのさ。
ここで黙ってたら話進まねーし腹は昨日痛いくらいにくくりつけて固結びしたからな…。
女王につけられた薔薇の印は、まだハンカチで隠したままだけど。でもゲルダは何か気付いてた臭いし、おっさんにもばれるか?まぁそんときはそんときだ。]
エーリッヒ、どうし、て?
[おっさんあたいがあたいだって信じたかな?信じてもらえなかったら、あたいはそこから逃げるかもしんね。おっさん怖ぇし。
そうでなかったら、あたいはちょっぴり逃げ腰になりながらも、エーリッヒがなんで連れてかれたかが分かんなくてぽつぽつ口にしてたのさ。**]
ベッティ?
…何言ってんだ、全然別人じゃないか。
――って言っても、オレも人の事言えないか…
[熱気纏うまま 体ごと振り返る。
雪色の女は、どうみても悪戯好きな少女には見えなかったが
男は蜥蜴の顔の眉(らしき盛り上がり)を中央へと寄せて]
なんでそんな姿になってんだ?
エーリッヒは、いなくなった。
ここに毛が落ちてる…――きっと、危害を加えられたんだ。
[下を指差してから唇を噛み、視線を自身の手の中へと落とした。
薔薇色の杖を握っていた筈の手の中 それは形を変え
大工が木に切り傷でしるしをつけるときに使う、白引となっていた。
手に馴染むそれは 鋭い刃を持つも 酷く優しく感じる。
ベッティの薔薇の印は、隠されて居る侭男は気づかない。]
何故か、なんてオレは知らない。
聞く前に、多分殴る。
[ぐ、と白引を握った手を鱗のこぶし
もう片方の手で包むように 握り締めた**]
犯人は――まだ、居る。
―→二階・ゲルダの部屋―
[その日はそのまま水を飲んでゆっくりしたりして、ベッティとはそこで別れることになるだろうか。
ゲルダが今日の内に蔓環を作っておきたいと言うのなら、それの手伝いをしてから、ゲルダの部屋で一緒に眠りに]
んーー…
[ふいに目を覚ましたのは、自己の属性のバランスが大きく崩れたためか、
目をこすり上体を起こしながら48%程の覚醒をしていた]
―二階・ゲルダの部屋→―
[ゲルダは眠っており、その頬をそっと撫でて、
窓の外を眺めるといまだ空は薔薇色に包まれるようにして、結界はとかれていないらしい]
あれ〜?
[イヴァンがまだ王様に秘宝を返してないからなと、イヴァンを探しに行こうと]
『イヴァンを探してきます 榛名』
[丁寧な文字と文調の置手紙を部屋に残して、部屋を*後にした*]
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