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─台所─
[クロエの表情は見ることが出来ず。
声色で判断するより他が無い。
けれどその声色は普段通りのものだったから、カルメンはクロエの笑いに合わせるように微笑むのだった]
うん、ありがと。
[撫でられたことにまた笑みを零す。
用意してくれると言う言葉に作業が終わるまでその場で待った。
ややあって再びクロエに手を取られ、広間へと促される]
わか、った。
[クロエの手を握り返し、こくりと頷いて見せたのだった]
…ろー、とす?
[寛いだ姿勢は、そのままに、語尾上がりで名前を呼んで。
その後ろの人影に、眼差しを細めた]
…って、ことは。
ことは…?
/*
あああ、独り言が777だった。
やっぱりブリジットはなめさんかなぁ、と名前に綴りが無いのを見て思ったとか。
あと妊婦ってので、前回のヨハナさんが脳裏に浮かんだ。
……ブリジットをなんて呼ぼう。
そもそも接点無さそう、とか。
病気でも、事故でも?
じゃあ、どうしてでしょう…
[聞きながらますます泣きそうになっていたけれど。
ユリアンからはわからないと返ってきて、撫でられたので、涙をこらえるようにこくりとうなずいた]
…ふぇ。
[ロートスの羽ばたきにつられて、ロミルダもそちらを見る。
見覚えのない人の姿に、ぱちぱちとまばたきをした]
[ロミルダの方に集中していたためか、彼がいつ来たのかには気づいていなかった。
そのため、人がそこにいた事への驚きもちょっとはあったが、それよりも]
……ちょ、おま。
もしかしなくても……。
[鮮やかな髪の色は、記憶の中でも褪せる事はなくて]
……ダーヴ、かぁ?
[鸚鵡の名を呼ぶ男に、慣れ親しんだ呼び方でこう問いかけた]
/*
今までの分。
ユーラ:ユリアン
ローテュ:ロートス(鸚鵡)
ローミュ:ロミルダ
クーリェ:クロエ
ダーヴェ:ダーヴィッド
ブージェ:ブリジット
……ほぼ原形ありませんn
一応発音でそうなりそうなの選んでるけども。
おうともさ、親愛なる友よ?
こんな男前が、他にいるわけないだろ?
[ひらひら、軽い笑みとともに手を振った後、立ち上がり]
で、大事なのは、だ。
ユーリ、おまえいつの間に子持ちになってたんだ?
まさか、宗旨変えなんかだったりしたら、再会早々態度を悩むとこだが。
[よもや容疑者の一員とは思うまいか、少女に視線を落とし、こちらにも手を振る]
お嬢ちゃん、やっほー。
じゃ、行こう。
[左手は塞がっているから右手に軽く力を入れて頷きに返す。
カルメンと手を繋いだまま、ゆっくりと歩いて広間へ戻った]
あれ、人が増えてる…。
全部で何人呼ばれたんだろう。
[鮮やかな髪の青年にまず驚き、遅れて軽く頭を下げる。
ソファへとカルメンを誘導しながら小首を傾げた]
はい、お水。
お代わり欲しかったらまた取ってくるよ。
茶葉もあったから、淹れてみようかなとも思うし。
─台所→広間─
[クロエに手を引かれ、先程よりも早い時間で広間へと戻って来る。
聞こえる話声に一度首を傾げ、クロエの言葉で人が増えていることを確信した。
それが誰なのかを頭の中で照合しながら、ソファーへと誘導される。
手で座る場所を確認してから、ぽすりとソファーに収まった]
あり、がと、クーリェ。
[お代わりに対しても礼を言い、クロエからカップを受け取る。
ゆっくりと口へと運び、ようやく口の中を湿らせることが出来た。
はふ、と短く息が漏れる]
……その物言い、間違いなくお前だな。
[男前、という部分はさらっと流し]
って、おまーなっ!
どこをどう見れば、俺とロミっ子が親子に見えんだよ!
せめて、兄妹くらいにしとけっつーの。
この子は、公衆浴場の管理人とこの娘さん。
[代わりに、こっちに突っ込んだ]
お知り合いですか?
[ロミルダは名前を呼ばれていたロートスを見て、ダーヴと呼ばれた人を見て、ユリアンを見た。
ダーヴィッドが街を出た頃は、ロミルダが生まれていたとしても覚えてないくらいに小さかったはずだから]
ふぇ。
ユーリにぃ、子供いないですよ?
[よもや自分のこととは思わないで、ロミルダは手を振り返す。
涙はすっかり引っ込んだらしい]
[噎せるクロエと、首を傾げるカルメンの様子に。
ちょっと、いや、かなり。
表情が、渋くなった]
……お前らなー。
「ユーリィ、こもちとか、なれるわけ、ないー。
どんかんだからー」
……お前も。混ぜっ返すなっ……。
[鸚鵡に突っ込みを入れながら。
知り合いか、と問うロミルダには一つ頷いた]
8人目、流民 ゼルギウス がやってきました。
流民 ゼルギウスは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[こくりこくり…眠たそうに機嫌よく舟をこぐ
粗末が雨風がしのげればそれでよいという機能だけはしっかりと叶えている家の中に住む人は肩を揺らされたことで目を覚ます]
へぁ?…もう食えねー…?
[目を覚ますと同時に飛び込んできたのは怒りとあきれを含んだ顔の中年女性。軽く頭を振りながら見下ろせば、敷物の上に倒れている男]
あー…顔色よくなってますね。もういいでっしょ。あんま怒らせちゃ駄目ですよー。頭に血が上ったらまた倒れるかもしれないですしねー。仲良く仲良く。
[気楽にいいながら男に刺していた極細の針を一本づつ抜き取る]
[手を繋ぎ、広間に入る二人に向かっては、ひら、とまた手を振る。
その片方に見えていないとは気付かず]
…仲良しさん、かね。
[軽く噎せた様子や、こもちと反復する声に、してやったりの表情]
ロミちゃんくらいな年の娘がいるとしたら。
…なかなか凄いんじゃないかな。
[当のユリアンも当然否定した。
ふぅ、と息を吐いてカルメンの声に苦笑する]
っと、あ。
いけない、これのこと忘れてた。
[ポケットに突っ込まれたままだった身上書の用紙を取り出した]
[年齢の所で一度筆が止まるが、どうにか埋め終わる]
──────
■名前:クロエ=ノイマン Chloe=Newmann
■年齢:20前後
■職業:漁師(淡水の海人)
■経歴:数年前、筏に引っかかったのを婆に救助され、そのまま居ついた。
過去は殆ど覚えていないという。
生業は貝を採ったり甲殻類を採ったり。時に河底から何かを拾ってきたり。
婆の手解きを受けてそれなりの腕になった。
──────
あれれ。
カルねぇ、どこか行ってたですか?
[ソファーに座る2人を見た。
一連の騒動で、今の今までカルメンがいなくなっていたことに気付いていなかったらしい]
物言いで判断するか。
これでも、商人用の言葉遣いも頑張ってきたんですけどね。
[口調はともかく、喋る内容は、以前に近かったかもしれず]
…いや、だって兄妹じゃ、俺が楽しくないし。
あー、なるほどね。
俺が出てった時に、たしか、こんくらいちんまいのがいた気がする。
[人差し指と親指で示すサイズは明らかに小さい]
そ、知り合い。
昔馴染みに子供が本当に居たら驚きだな。
ユーリにぃ、変な顔です。
[目を戻して、近くで見えた渋い顔にくすくすと笑ってから]
あっ。
えっと、初めましてです。
ロミっていうです。
[ユリアンの紹介に気がついて、ダーヴィッドに向かって頭を下げた]
―広間―
や、斬新な考え方だなと。
[渋い顔のユリアンにひらひらと手を振る]
そうか、ユーリには無理か。
[ロートスの突っ込みに口元を押さえる。
見た目も隠せていなければ、声も当然笑っていた]
ダーヴさんは、はじめまして…かな?
[ダーヴィッドの表情には軽く肩を竦める。
疑問系になったのは過去の記憶にはあるかもしれないからだった]
あっはははは。
いいぞー、ロートス、もっと言えーっ。
つーか、未だに鈍感なのは変わってないのか。
いやいやいや、おにーさんはユーリが変わってなくて一安心ですよ。
[けたけたと明るく笑って、ユリアンの左肩を、ぱしぱし叩こうと]
―コミュニティの隅の筏―
[それからしばらくして目を覚ました中年の男と中年女性の夫婦にお礼の言葉とお礼に食べ物をもらった。
再三お礼をいう夫婦の姿には遠慮がちな態度を返す。それを謙遜とみたのかもしれないが]
(言えない…単に倒れてるおっちゃんを見たとき新しく聞いた技術の練習がしたかっただけなんていえない)
[笑みが乾いたものへと変化することを押し殺し見送った。
ぽつりと都市より飛び出るようにして繋がっていた筏が揺れ動くのはどこか淋しげに移るかもしれない。
最も。二ヶ月ほど前に水の向くまま流れてきてこのコミュニティにしばらく住むことにした流民にはその感傷は人よりも薄いだろう]
[ユリアン達が誰と話しているのか。
それを判断しようとして聞こえる声を頭の中で反芻し]
んー……。
………んー?
[どうにも思い当たらないらしく、カップを両手で抱えたまま首を傾げている。
余程接点が無かったか、新たに都市に来た人かの二択なのだが、ユリアンは面識があるらしい。
尤も、15年前から居ても活動範囲は狭かったために仕方の無いことではあるが]
んー?
だい、どころ。
おみず、さがしてた。
[ロミルダの問いにはカップを声のする方へと突き出すように見せて答える]
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