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─元宿屋・前─
[どうやら執事も中から聞こえた声が他の容疑者のものと思ったらしく。
主をそんな中に入れるわけにはいかない、という一点張りにどうしたものかと溜息をついた。]
あのね、ヴァルター。
容疑者と言ったって、本当に犯人がいる確証は無いのよ?
私のように誤解で此処に来させられた方かもしれないのにそんな風に騒いでは失礼でしょう。
私なら大丈夫です。
だからほら、荷物を渡して屋敷に戻りなさい。
貴方が留守を守ってくれなくては、私は安心して家を空けられません。
─元宿屋前─
何人集めたんだ、自衛団。
[もう使われていないはずの宿屋に向かう道には多数の足跡が残っていて。今も入口の前には一組の男女。
何かもめているらしいので、少し手前で立ち止まった]
―→ ドルージュ家屋敷 ―
はいはいはい、分ってます、分ってますって。
すぐ行きますからちょーっと待っててよ。
ご審議に暫くかかるって言うんだったら、俺も軽く荷物くらい持ってかないと。
[先ほどの皮肉気な笑みはなりを潜め、身一つは勘弁と笑みながら軽く言う。
自衛団の一人にそのまま見張られながらも、のんびりした足取りで屋敷へと戻ってきたら、何やら屋敷が騒然としており、常日頃との様子の違いに瞬いた。]
何だぁ?何かあった…って。ちょっとアンタ、何顔背けてんのさ。
[ふと見れば見張りの自衛団員が、あまり話したくなさそうな顔して向こうを向いていたので、怪訝な顔を向け尋ねるが返事はなく顔は背けたままだった。
ふーん?と首をかしげて言いながらも、勝手知ったる裏口に自衛団員を置いたまま屋敷へ入り、宛がわれた自分の部屋へと入る。
背負いの古い斜め掛けのリュックに着替えやらをいくつか入れて、ふと思いついたように棚の一番奥に仕舞っておいた小箱を取り出した。
ナイフと同じくく古びた小箱を開けると、中からはコルクで栓をされた小瓶が出てくる。黒く塗られてある為外からは何が入っているかは見ることが出来ない。]
─元宿屋・広間 カウンター内─
さいでっか。
[にやりと笑うゲルダ>>92を見て糸目になった。
まぁ受け取っちまった以上、断るわけにもいかないだろう。
断ったら後が怖そうとも言う]
部屋か?
オレはまだ見に行ってねーから分かんねぇけど…。
崖から遠いっつーと、階段から見て一番奥側の部屋だな。
見て来た方が早いんじゃねぇ?
[軽く首を傾げてゲルダに言う。
それに合わせて後ろで結った長い髪が小さく揺れた]
─元宿屋前─
……通していただいても良いですか。
そこの元宿屋に用事があるのです。
荷物を運ぶ手が必要なのでしたら、こちらもお貸ししますよ。
[このまま立って会話を聞いているのも失礼な気がして、礼拝の時や来客に使う丁寧な言葉遣いで声を掛けた。
日用品の鞄は腕に回し、空けた片手を軽く広げる]
─元宿屋・前─
あ、入り口を塞いでしまっていたのですね…失礼しました。
って、あ、そ、その…お見苦しいところを。
これくらいの荷物でしたら、私一人で大丈夫ですから。
どうぞ、お先に。
[ライヒアルトからの申し出に、執事とのやり取りを見られていたと気付いて色素の薄い頬が赤くなり。
荷物を頼もうとする執事を制して、やんわりと申し出を辞退した。]
―元宿屋・広間―
[ゲルダの声には言葉の代わりに首を横に振った]
[見えたかは分からないが]
あ、……あ、えっと……
[エーリッヒから声がかかり、また固まって]
[鳴き声には気づかなかった]
[ろくに言葉も紡げず、目が揺れる]
―元宿屋・階段に近い客室―
[使われていなかった筈の客室はきちんと掃除され
寝台のシーツもほのかに石鹸の香りがする清潔なものだった。
一人になると少しだけ気が抜けた。
寝台に腰を下ろし小さく小さく吐息を零す]
皆、容疑者として此処に集められてるのかな。
――…エーファさんも、居た。
まだ年端のいかない子なのに、どうして……
[考えれば考えると気が重くなってくる。
重くなる空気を振り払うように頸を振るいすっと立ち上がる]
/*
別に拘らなくてもいいと思うのですが。
折角なのでヴァルターと絡んでおきたい…!!(
ということでヴァルター待ちなのでした。
─元宿屋・広間 カウンター―
不満そうだな。
僕が人を頼るのなんて珍しいのに。
[特別なんだからいいじゃないかとでもいうような口調だが、自分勝手もいいところの暴論だ]
それじゃちょっと行ってくるかな。
茶器は置いておいて、あとは茶葉とケーキも置いておけば、嗜好品としてはいいか。残り少ないが。
[売り物でなく消費するものと決めれば、動きは早い。
とりあえず厨房へと並べると、他の荷物をしっかりと鞄にしまいこんだ]
階段が崖に近いってのもなんというか。
まぁ、仕方ないね。
行ってくるよ。エルザの希望はどの部屋? 優しい僕が張り紙でもしておいてあげるよ
[自分で優しいとか言い放った。エーファの首を振るのは見えていたよう。だけれど、なんとなく邪魔はしないことにした]
─元宿屋前─
こんにちは、ドルージュさん。
私に「様」はいりませんよ。
[正式な見習いでもない身分だからと、苦笑して首を振る。
見苦しいというのへの否定も兼ねていた]
残念ながら不徳の至りで自衛団に呼ばれてしまいました。
ですので、中までご一緒しましょうか。
[荷物を頼もうとする執事に頷きかけたが、当人から否定が入ったので。>>101
急ぐ用事ではないと、小説家の隣に並ぶ所まで進んだ。
この位置ならば何かあってからでも支えたりできるだろう。執事にこれで良いかと尋ねるように僅か首を傾けた]
―元宿屋・階段に近い客室―
しっかりしなきゃ。
きっと自衛団の方達の勘違い。
だから、……直ぐに皆解放される、はず。
[ぎゅっと拳を握り気合をいれた。
先ほどよりはマシな顔が出来るだろう。
胸元で輝く銀を片方の手で握り十字をきる]
主よ、我らを見守り給え。
[菫の眸を閉じて静かに神に祈りを捧げた]
─元宿屋・広間 カウンター内─
いーえ、べっつにー。
不満なんてこれっぽっちも。
[>>104 ゲルダに返すオレの顔はどこか達観したものだったかも知れない。
頼られてはいるが、素直には喜べないんだよ、うん]
そうやって建てられちまったんだから仕方ないさ。
オレはどこでも良いけど…。
……いや、オレも行く。
荷物あのままにしとくわけにもいかねーし。
[尤もな理由をつけはしたが、本当の理由は何か嫌な予感がしたからだ。
張り紙って何書く気だよ]
[カウンターから出て自分の荷物を拾って。
ゲルダの傍まで行って、オレは徐に手を差し出した。
オレの視線はゲルダの荷物に向いている]
─元宿屋・前─
え、ですが……いえ、解りました。
では、ライヒアルトさん、と。
私のことも、ブリジットと呼んでくださいますか?
[>>105様はいらないと苦笑されたので無理に言い募ることはせず。
代わりに自分も苗字よりも名前で呼ばれる方が、と頼んだ。]
まぁ…ライヒアルトさんも、ですか。
えぇ、それではご一緒していただけますか?
ヴァルター、あまり心配しないでね。
私も子供じゃないんだから。それじゃ、留守をお願いします。
[ライヒアルトの用を聞けば、どうして神に仕える方まで容疑をと驚きに目を丸くしたものの、同行の申し出には断る理由も無いので頷いた。
執事も、彼の意図に気付いたか頷きを見せた後ようやく屋敷へと戻っていって。
その背を見送ってから、建物の中へと。]
─ →元宿屋・玄関─
―元宿屋・広間―
え、えっと……
遊ん、で……という、か……
[相手は勿論知らない人ではないけれど]
[焦れば焦るほど言葉に詰まった]
その、ごめんなさ、い、
[謝った理由は多分エーファ自身も分かっていない]
/*
丁寧口調がどうにも浮いている。
というかメモ見落としてたの痛いなっ。それならもっと普通の話し方してそうなのに。
執事の人の前だったからか。うん、そうしようかな。
さて。ダッシュで行水いてこよう。
― ドルージュ家屋敷・自室→ ―
[相変わらず部屋の外が騒々しいが、戻ってきてから使用人仲間とは顔を合わせなかった為、この屋敷の主が自分と同じように容疑者として連れて行かれた…やや語弊があるが、その事はまだ知らない。
部屋の中だがそれでも周囲を確認し、こっそりとコルクの栓をあけて小瓶の中にあるものを確認すると、ほっとした安堵の笑みが零れた。
そして固く蓋を閉めなおすと、繋げてある細い銀の鎖を首に巻き、小瓶をシャツの中へと隠した。
外から見れば、何か首にかけてある程度にしか見えないだろう。
嫌味のようにたっぷり時間をかけてから支度を整え、ようやく部屋を出るとヴァルターと出くわした。]
おんや…旦那ぁ、そんなトコで何悲観に暮れてんスかい?
[ブリジットを宿へと送り届け戻ってきてから、途方に暮れたようにしていた執事に気がつくと軽い調子で尋ねた。
常であれば、「旦那と呼ぶのは止めろ」と小言が入るのだが今日はそれがない。
心なしか、普段は立派すぎるくらいに立派だと感心している顎の髭も萎れているように見えた。
怪訝そうな顔をしていると、事の経緯をようやく聞かされ、群青の瞳は何度か瞬いた。]
―元宿屋・前→玄関―
分かりました。ブリジットさん。
[主従のやり取りにはこっそり笑いを噛み殺した。
執事の方を過保護だと笑いたくなってきたのだった]
身上書ですか。はい。
[自衛団に言われるままに書いて提出する。頑丈そうなケースの中身も聞かれたので、来歴に軽く書き足しておいた]
─元宿屋・広間 → 階段─
[素直な反応>>108に、捻くれ者はおかしそうに笑ったけれど]
高い景色の良いところが好きって人が多いんだろうね。
僕にはどうも考えたくないことだけれど。
……そう?
[自分も行く、というのには、少し残念そうな顔になった。
それを見れば嫌な予感が当たりなのはよくわかるはず。
行くのならと階段の方へ行っていたら差し出された手。
幾度か瞬いて、それから荷物を差し出した。
物は、さすがに商品もあるから、結構な量が詰められている。とはいえ、一人で持てないほどでもないけれど、それは口にはしなかった]
半分。
片方は僕が持つ。
――ありがとう。
―元宿屋・階段に近い客室―
[取り調べが始まるまで部屋で少し休もうと思うも
孤児院の子供達のことが頭を過り落ち着かない。
弟のように思う彼がいれば大丈夫だろうか。
その彼までも呼ばれた事を知らずそんな事を思う。
つ、と窓へ目を向けると教会ではなく灯台が映り込んだ]
優しい方だったのに……。
[ふ、と老灯台守の顔が思い出され哀しげな表情が過る]
私に出来るのはただ祈ることのみ……。
[老灯台守の冥福を祈り小さく聖句を紡いだ]
/*
男キャラにすれば良かったかな。
いや、男キャラ多そうだったからこっちにしたんだけど。
結構女性が多いうえに肉体労働できそうなのが少ない。
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