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[投げられたタオルは反射的に受け取る]
[左手も、その時ばかりは顔から離れタオルを掴んだ]
…監視でもすれば良い。
人狼なのだとしたら、人を喰らう本性を現すはずだろう。
全員で一つの部屋に集まって。
お互いを監視すれば良い。
[それが最善とは思わないが]
[整理の終わらぬ頭で考えたことを口に出し、受け取ったタオルを頭から被った]
[タオルに隠れ、ゼルギウスの表情は見えなくなる]
…そんな恐ろしいものが居ると、どうして信じられる!
仮に本当に居たとしても、信じたくないじゃないか…。
[タオルを頭から被った状態のまま]
[両手は自身の両腕を掴み、自分の身体を抱くように力を込める]
[水の冷たさからなのか、はたまた怯えのせいなのか]
[身体が小刻みに震えた]
集団真理として誰かが耐え切れなくなって、殺しあって終わり。
そんな結末は俺は嫌だな。
疑いあうってのはそういうことさ。
…俺は、怖いんだ。
そんな状況から、思わぬ相手が殺されちまうってのが。
[即座に浮かぶ顔は、二つ]
信じなければ、そうなる。俺はそう思っているから。
それと…御伽噺じゃないということだけは、知っていたから。
俺は直接遭ったわけじゃないけどな。
……風邪引く前に戻れよ。
[踵を返し少し進んで。
人影に気付くと、息を呑んだ]
[しばらく話した後、
ヨハナと団長にもご飯のこと伝えないとと立ち上がるゲルダに]
わかった、おやすみ。
ポットとカップは俺の方で片付けておく。
[笑いかけて頭を撫でて見送り、
厨房へ片付けに向かった後広間にまだ残っていた者たちに自分はもう寝ると伝えて広間を後にした]
ゼルギウス…大丈夫かね…。
[なんだかんだいって心配でほうっておけないらしく、
また邪険に扱われるだけなのかもしれないのだが気づけばゼルギウスを探して集会場ないと歩いていた。]
―廊下―
…エーリ
[ぽつと、こちらに気づいた人影に声をかける。]
…向こうに居たのは薬師殿か?
だいぶ、荒れ気味だったが。
[大丈夫だろうかと思ったものの。
自分が向こうにまで顔を出してはそれこそ逆効果なので、足は止めたまま。
言った後で、ややバツが悪そうに。]
悪い。盗み聞きするつもりはなかったんだがな。
[殆ど全部聞こえたと暗に告げた。]
…それだったら。
信じようが信じまいが同じことが起きるんじゃないのか。
信じないのであれば、お前が言うようなことが起きるかもしれない。
けれど、信じたとしても、思わぬ相手が殺される可能性は消えない。
それが人の手に寄るものとは、限らない。
人狼は 人を 喰らう。
結果論で言えば、お前が危惧していることは、どちらも変わらない。
[今の自分に相手の言いたいことを理解出来ているかは怪しい]
[混乱している頭では理解出来ていない可能性の方が高いだろう]
[自分で言っていることを頭で整理出来ても居ないことだろう]
[ただ、思ったことが口をついて出る]
[風邪を引く前に戻れと言う言葉には]
[返答は出なかった]
[その夜は、綺麗なお月様が出てた。]
[わたしはベッドにもぐりこんでいたけれど、全然眠れずにいた。]
[胸が高鳴って、体が火照って、眠れない。]
[雪を踏む足音。自警団長が見回りに出てる。]
[人間の耳に聞こえるはずのない音を、わたしは確かに聞き取った。]
[したくて、したくて、たまらない。ねぇ、いいんだよね?ギュンターさんは、邪魔なんだよね?]
[わたしは静かに身を起こし、窓から屋根の上へ登る。病気でこの村に来てたのが信じられないくらい、静かに軽やかに動くことができた。]
[そっと屋根を伝い、足音の真上から覗いてみる。自警団長が、真下を歩いてる。]
[わたしはすぐ手元にあるつららを一本、音も無く折り取ると。]
[思い切り、投げ下ろした。]
[しばらく歩き回っていると洗面所にゼルギウスの姿と立ち去るエーリッヒの姿が見えて、
座り込むゼルギウスに挨拶はせずに洗面所にいくと手を洗いながら]
最近、独り言がふえてな。
[そう言ってから]
ああ、ゲルダには後で落ちつたら謝っておいた方がいいかもしれないな。
あとでウェンデルがゼルギウスに食事をもっていくっていってたな。
きちんと食べてくれればいいんだが。
[独り言にしては明らかに大きくどう考えてもそれはゼルギウスを意識しての言葉なのだが]
[ゼルギウスの言葉に反論は出来なかった。
だからその前に、とは。つまり同じことをするわけだから]
ナタリー。
[少しばかり情けない顔をしていたかもしれない
聞かれていたと知れば、溜息を吐いて]
ああ、ゼルギウスだよ。
何か色々間違えすぎた。
落ち着いてくれって言いに行ったはずなのにな。
[虚勢を張って、感情で話して。
広間まで戻らず階段の端に座る]
─自分はどうしたい?
─人狼の存在を認め立ち向かう?
─そんな強さは持ち合わせていない
─ならば信じず周囲から孤立して過ごす?
─そんな強さも持ち合わせては居ない
─じゃあどうすれば良いんだ─
[ぼんやりと、床に座り込んだままに思考を巡らす]
[マテウスに問いかけた覚悟の話も]
[ウェンデルに語った支え合う話も]
[今のゼルギウスには思考の外にあった]
[あの言葉は、そっくりそのまま今の自分に投げかけられるものだと言うのに]
/*
…PLが色々間違えました。
ゼルにタオル投げて、疑われるようなことするなら殺すよって言うつもりが。
遅くなってまでやることじゃなかったですね。すみません。
でもって頭冷やすのに纏めページ見に行って。
初回吊りの話を思い出しました。…そうでした。
単なる空回りです。本当にごめんなさい。
[思考が宙を彷徨って居る時]
[洗面所に入って来る別の気配を感じた]
[ゆるりと、首だけが動き]
[頭から顔にかけてを覆うタオルの影からその人物を盗み見た]
…………。
[そこに居たのは村の外で良く共に仕事をした傭兵]
[歳が近いこともあってか、気兼ねなく話せた相手]
[彼はこちらを見ること無く、声をかけること無く]
[”独り言”を大声で紡いでいた]
『…………ばぁか』
[掠れた呟きが唇から零れ出た]
[わざとらしいと、口端が小さく持ち上がる]
[尤もそれはタオルに隠れて周りからは見えぬのだけれど]
[毒気を抜かれたような気分]
[けれど心配してくれていると言うのが良く分った]
[漣立っていた胸中が、少しずつ穏やかになるのを感じた]
[歳の近い友人の様に、もう一度悪いと言った後、ふぅと小さく息をつき。]
…皆不安なんだろう。
ゲルダもそうだった。ウェンも、イヴァンも。
[マテウスの名を出さなかったのは、一番年上で、いつも後ろをついて行った経緯もあり、心配よりは信頼が大きいというのもあったからだ。]
…まぁ、居る居ないなんて、当人が実際に見ていないと、水掛け論になって当たり前だからな。
結局、このまま何も起こらなければ全てが杞憂だ。後になって笑い話で済むから心配ない。
問題は、何か起こった場合の事だから。
エーリは間違ってないと、思う。
…出来る事があるなら、やる事が正しい。
[それは自分に言い聞かせているようにも見え。]
[だがその為に出来る手段の事を考えると―――
緩く首を振る。
やりたくなかった。
でもやらなければいけなかった。
その為の一歩が欲しくて。
真っ直ぐにエーリッヒの目を見て尋ねた。]
…エーリ。聞きたいことがある。
お前へは、人狼は、本当に存在すると思うか?
[菫色の瞳の奥には、微かな焦りのようなものが揺らいでいたが、逸らす事はなかった。]
中:
ちなみにこの時点での『手段』は、知り合いを殺すってのではなく、救う人を選ぶという事だったり。
”命の選別”する事は苦手にしてるから。
何か書いててどっちにも取れるから一応メモってみt
[静かな廊下に流れる水の音にまじり、
かすかに聞こえるゼルギウスの呟きに]
ばかは余計だ…
[呟いて返してから]
あいにくと俺はゼルギウスをほうっておけないほどにおせっかいだ。
そして、俺はゼルギウスのことは一緒に戦場でる傭兵たちなんかとは段違いに、
気心のしれた、
信頼のおける仲間だと思っている。
[冷たい水につけられた手はかじかみ、顔をしかめる。
それはすでにゼルギウスに話してるのとなんらかわらない話し方になっており、
それでも手を洗い続けたままで話している]
異質なものは危ない、
それを俺はよく知っている。
俺はゼルギウスが…心配だ。
偽善…か?
けれども俺は…、たしかにうそはついてないつもりなんだがな。
[ギュンターに対して抱いていた殺人衝動、
それはギュンターに対してだけではとどまらなくなりそうで、
それと相反する思いが心にわき、苦しい…顔をしかめ、
冷水で手を洗うままに]
…本当に…。
[お節介な奴め]
[後半の言葉は口から紡がれず、押し殺すような形になった]
[信頼のおける仲間だと、そう言ってくれるのが嬉しかった]
[大きく息を吐き、また吸い込んで]
…悪ぃ、心配かけて。
……怖いんだ、人狼の存在を信じるのが。
認めてしまったら、何かが崩れそうな気がして。
お伽噺が事実になるのが、何故か怖いんだ……。
[呟きながら、タオルで隠れた目の部分に左手を当てる]
[それは眩暈を抑えるかのような仕草]
[座っているのに、上体がゆらりと揺れる]
ありがとう。
うん、出来ることはしておきたかった。
それは変わらない。
[言い聞かせるような言葉。互いに自分を納得させるよに]
…思ってる。
[躊躇いは一瞬。菫色を翠が正面から受け止める。
目の前の相手を信じていいのか。そう問う声は聞かない振りをして]
信じたくないことを否定しても、それは消えないことを、俺は知っているから。
逃げていたら最後は、後悔するようなことしか残らない。
[ゼルギウスの答えに]
俺も正直なところ、怖いさ。
大切な何もかもがくずれていってしまうかもしれないのがな。
御伽噺はどうあれ、今こうして俺達は容疑者としてあつめられて……、
殺気だった中にいる、そして殺された人がでている、これは事実だ。
いることを肯定する必要はないとは思うが、こういう状況に異質な存在は疑われ…、最悪な場合も考えられる。
俺の言いたいこと、わかるだろう?
[ゼルギウスに手を貸して立ち上がらせようとして]
風邪引くぞ。
部屋までおくっていく。
今日はもうゆっくり休め。
─人狼のお伽噺
─良い子にしてないと人狼が食べにきちゃうんだぞ
[幼い頃に聞いたお伽噺]
[人狼は人を食い殺してしまうと]
[そう聞かされてきた]
[だから]
[あの時のこともきっと人狼の仕業なんだろう]
[あれはお伽噺の中での出来事だったのだろう]
──現実では無いんだ──
[記憶を封じた時]
[無意識にそう思い込んだ]
[あれはお伽噺の中での出来事]
[そう、自分に言い聞かせた]
[そうすることによって記憶に強固な鍵をかけたのだ]
[それは自覚無き行動]
[無意識の処置]
[だから]
[その鍵が外されてしまうと]
[記された記憶のページが捲られてしまうかも知れない──]
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