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そっか。おつかいか…
じゃあ、早く終わったらおいで。
それに、食べ終わったら、サーカスに行くよ。
そしたら、気になる大道芸を見れるかもしれない。
[リックの言葉を一通り聞き、苦笑しつつ]
ほう、そうですか。
私はその話を知らないので、詳しい事情がよくわからないのです。
昼食ついでに話していただけるとありがたいですね。
[そして少年にだけ聞こえるように]
――私は、見えますが。
え……、っと。
[買うものは調味料に果物に、
小物ばかりだけれど量は多くて、
やたらと時間がかかってしまう。
一応手提げ袋は持っているけれど、
熊を連れて来たのは失敗かもしれない。
いろいろな露店を巡った後に、
メモに書かれた最後の一文を見て。]
……うーん?
うん、早く。
頑張る。
サーカス、行くの?
……だいじょうぶ?
[昨日の会話が気になっているようで、そう尋ねて、
それからもうひとつ質問を]
毛糸って、雑貨屋さんかな。
[少し薬のせいでぼうっとしてきたのだろうか、ふたりの会話は頭の中を上滑りしていく。]
ね、マスター。
ニーナ、来てない?
[想像しつつももしや、と期待していたが、やはり想像通りの答えが返ってきて落胆しつつ、それでもきっちりオムライスを注文した
[いつものカウンターではなく向かい合わせの席へと移動し、先に二人を座らせてから自分も座る]
私は今日のランチを。
お二人は何にします?
[やはりニーナを知らないというマスターに、小さく頷く。
注文が来るまでの間、二人の話す昨日の出来事に興味深げに耳を傾けた]
大丈夫だよ。
こわいって思ってるから、逃げやすいようにしてくし。
ヘンリエッタもね。
[昨日のことは、よくはしらないけど]
[少女が扉を開いたのは雑貨屋で、
そこには店主はおらずに女性がひとり。
少女のことはきちんと覚えていたらしく、
にこやかに挨拶をされて慌ててお辞儀を返す。]
こんにち、は。
……えと、毛糸、ありますか?
[少女の質問に対して女性はひとつ頷いて、
レジを離れて店内をゆったり歩むのだけれど、
辺りの物を壊さないか、内心、はらはら。]
[無事に発掘された毛糸に安心して、
取り取りの色の中から赤を選んで。
袋に入れる女性の姿を見つめながら、
店主がいない事に首を傾げていれば、
診療所へと向かったことを告げられて、
昨日の様子を思い出して眉を顰める。
……とは言っても、実は少女も、
よくは覚えていないのだけれども。]
[買い物を済ませて帰ろうとしたけれど、
ふと、
店内を彩るさまざまの品物に視線が移り、]
……あげるなら、食べ物より、
こういうのの方が、いいのかな。
[ぽつんと落とされた呟き。
聞き留めた女性にいろいろと尋ねられて、
*帰るのは大分遅れてしまったのだとか。*]
[大きなオムライスをペロリと平らげ、昨日の話をしたり聞いたりしながらふあぁ、とあくびをひとつこぼした]
あら、ごめんなさい。
お薬が効いてきたのか、眠たくなってきたわ。
ふむ…コーネリアスさんが占い師で、町の人からアーヴァインさんの記憶が消えたのは彼を占ったためだと。
そしてニーナさんが自分を占えば本物か偽物か見極められる、と。
[ザクリ、とフォークでフライを差して口に運ぶ。
それを思考ごと噛み砕くように咀嚼し、飲み込んでから]
それがどういう意味かはニーナさんがいなくてはわかりませんね。
…まずは彼女を占ったのかどうか確かめるのが先でしょうか。
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