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[背を撫でる手に気付けば、その温もりに涙腺が余計緩み。
ふ、と息を吸って掠れた声で呟いた。]
ライ兄…ありがと。
ごめん、ね。甘えて。
[そう、小さく礼を言うも語尾は泣き声に歪み。
顔を伏せ、泣き顔は見せぬまましばらくそうしているも。
気がつけば、泣き疲れたか*眠ってしまった。*]
――…覚悟はわかった。
でも、さ。
自衛団長殿は止める為に寄越したんだろ。
あの、銀の短剣。
話し合うより、自分の命を大事にしろよ。
[クロエの言葉を聞けば
僅かに困ったように青年の眸が伏せられる]
…うん、好いのかな、僕…
[何処か迷う素振りの娘は、未だ戻らぬ二人を想って紡がれる。]
そう、だね…お祈りしておこうかな
クロエとライヒ君になにも無かったら好い…
[そっと両手を重ねて指をからめて祈る仕種。
如何か好きな人たちが無事でありますようにと囁かれる。
ゼルギウスに有難うと伝えて微笑み。
そうして、二人が部屋に戻るなら御休みなさいと手を振って。]
…ちゃんと帰ってきて呉れると好い、な
ん…分ってるの。
ごめんなさい。
[しょげたのが見えれば言い過ぎたかと、隣に座って手を握る。
流石に人前で、それ以上のことはしなかったが。]
でも貴方が心配なのも、解って。
[夫の顔は見ずに、ぽつりと呟いた。
表にある不安は演技でも何でもない。
子を、同胞を、夫を失うかもしれないというこの原状は、
想うだけで顔色を変えるには十分な事柄だった。
それから部屋に戻ろうと立つまで、握った手を離そうとはしなかった。]
――…甘えたうちにも入らねぇよ。
[感謝の言葉に照れたような声をクロエに向けた。
伏せたまま泣く彼女の背を撫で続けていれば
やがてその声も止み傾ぐ身体]
………なんだ、寝ちまったか。
[暫く肩を貸していたが
外で過ごし彼女が風邪をひいてはかなわない。
青年はクロエを抱き上げ宿屋へと歩み出す。
洗濯小屋の方が近いのだが勝手に入るのは躊躇われる。
それにゲルダには連れて返ると約束していた]
―宿屋の玄関先―
[宿屋に辿りつくのは間もなくの事。
クロエを抱き抱えたままでは
両手が塞がり扉を開けるのも一苦労だった。
起こさぬようにと思うからこそ大きな声は出せない]
――……。
[さて、どうするかな、と辺りを見回すのは人を探しての事]
……本気で村から出るんだ。
[渋い顔で言ってもブリジットの決意は変わらなかった。
父親の方は、そうと決めたならと受け入れる姿勢だ]
はあ。いやそんなに待ってないけど。
この後どうするの。
[麓の村でというなら、まだ行き来もしやすいだろう。
納得して大きな旅行鞄を引き受けようと手を伸ばした]
意地でもね。下りるペース落としたくないからそれは貸して。
[父親も苦笑しながら言い分を了承し頷いていた]
甘くなくっていうなら、以後ラヴクラフトさんと呼ぶね。
商人と作家。対等な関係の証ってことで。
[だからそれ以来ずっと、村で会ってもラヴクラフトさんと呼んだ。
年々変わってく彼女に何とも言えないものを感じながら。ずっと]
―夜・宿屋自室―
[そんな記憶の底に沈めていた話を思い出したりして。
振り払うように、苦蓬の酒を昨晩より多く口にした。
それでもまだ古い革箱を開ける事が出来ずにいたのだが]
……?
[室内なのに風を感じて、窓の方を振り返ろうとする。
その前に口を塞がれ、まともに動けもしない内に喉を裂かれた。
焼けるような痛みと熱。
声も奪われ抵抗の余地なく引き倒される。
視界は紅く滲んでいて朧な影しか見えず、それも点々と広がり始めた黒が塗り潰して*いった*]
/*
なんか、らぶっぽくも見えるけど。
申し訳なくもそういうことではないのです(ぁ
アーベルとは別の意味での腐れ縁みたいな。
どうしてそうなるんだよお前は、とかそんなん。
ユリアン自身は村のようなあったかい生活に憧れているから。
それも行商やめて骨埋めようとまでは思えていないけど。
ま、今度の展開で変わる可能性も皆無じゃないですけども。
今はまだゲルダとかクロエをいいなーと思ってしまうユーリなのです。こんな奴でごめんね、ジットちゃん…!
うわ、こんな時間だったのか。おやすみなさい。
―宿屋の玄関先―
[確認する声はゲルダのもの。
眠るクロエを気にしてか潜めた声で応じる]
ああ、そうだ。
[開けられる扉。
ゲルダにゆると笑みを向ける]
ただいま。
ちゃんと連れて帰ってきたぜ。
ただし、疲れて寝ちまってるがな。
中
しかし妊婦ってキャラは使いやすい
演じやすいかどうかは別だけど
そも狼弾かれた時に狼の栄養になりやすそうなキャラ選定したわけですが(
あと別の村に夫婦役で入りたかったけど駄目だったからここで解消、と言う名残。
でもってキャラ。
最初ノーラにしようかと思って、何となくやめて
クロエにしようと思ったらクロエ使われてたから
結局前村のリベンジという決意入りでまたイレーネ使ったのでした。
ちなみに妊婦がボツらなければライヒ使いたかったので神父やろうと思ってた人。
速攻使われたので先にボツになりました(
…好かった、よ
二人がちゃんと戻ってきて呉れて、嬉しい
[ライヒアルトの腕の中に居るクロエを一目見て、
何処か安堵する素振りを娘は見せた。]
泣いてたんだ…
[幼馴染の目許が濡れていた事に気がつくと、
娘は案ずるようにそっと髪を撫ぜた。]
ゆっくり休ませてあげて
お部屋に運ぶなら、部屋の戸を開けておくのだよ?
[こてりと頸を傾ぎ青年に問う。]
中
使いやすい、っていうか利便性が高い、かしら。
襲撃理由=おなかの子の栄養の為って大義名分付くからねー。
喰ってよし喰われてよし(
問題は口調が安定しないこt…(それは妊婦が理由じゃない
…流石に寝ようか。
にして手も相変わらずそこ二人はよっぱりですな!体大事にね!
[ユリアンの言葉(>>+19)に、黙ってこくりと頷く。この決意は揺るがないもの。
とはいえ、愛しきこの村と永遠のさよならをするつもりは更々なく。
この村に籠もっていては見えないものを見に行く。
それが、この決意の根底。それは今も変わらず。]
うん、わかった。………中のもの取っちゃやだよ?
[荷物を渡す時そんなことしないと分かりつつも、敢えてそう言ったのは、やはりこの先の不安を少しでも紛らわしたかったのかもしれない。]
うん、分かった。じゃあ、私もこれからはリヒターさんとユリアンと。
…………ありがと。
[そうして、俺は村の外という新たな人生の一歩を踏み出すこととなる。]
約束したろ? 連れて帰るって。
[ゲルダに小さく頷く。
撫ぜる様を眺めていたが問われた事には]
そうだな。
部屋に寝かせたいから頼めるか?
[ゲルダが先に歩き始めれば
クロエを抱いたままそのすぐ後をついてゆく]
…覚えてて呉れたのだね、有難うなのだよ
[幼馴染の泪の理由は其れ以上聞かずに。
クロエの割り当てられた部屋へ案内し、
ベットの中へと寝かせる為にライヒアルトが寝かせて呉れたのなら、
毛布をそっと掛けて、ぽふぽふと撫ぜた。]
―――…無理もないかな
もし明日…誰か死んでしまっていたら、
クロエはまた力を使うことに成る…
[優しい彼女が重責をまた背負わぬか娘は案じていて。
部屋に留まるのも悪いかと想い、出るかい?と訊ねただろう。]
[そうして始まった新たな生活は決して楽なものではなかった。
舐められないように改めた口調は、不可逆のものとなり。
煙草も、咽ていた初めの頃から、今では重度の中毒状態に。
売れない頃は、生活の為に身体を売ったことすらある。]
ああ、でも……
[そう。でも、俺は諦めなかった。
リヒターさんもユリアンもたまに訪れた時はよくしてくれたし、何度か折れかけ、村に帰った時には幼馴染たちも楽しみにしてるよ、と励ましてくれた。
だから今の自分がいる。だからこそ、もっと恩返しがしたかったのだが]
ああ、くそ。もっと生きていたかったな。
[俯き、ポツリそう呟いた頬を一筋の涙がこぼれていった。**]
ついさっきの言葉を忘れるほどボケちゃいねぇよ。
そんなことくらいで礼なんて言わんでも良いさ。
[ゲルダに案内された部屋の寝台に歩み寄ると
そっとクロエを其処に寝かせて]
――…そう、だな。
その時はお前さんが慰めてやれ。
さっきだって気になって仕方なかったンだろ?
[訊ねに頷きはするが――]
なぁ、クロエの涙の跡、濡れた布ででも
拭っといてやって呉れねぇか?
あんまべたべた男に触れられるのもイヤだろうし。
頼まれて呉れないか、ゲルダ。
[部屋を出て、その扉の前でそう頼む]
――…そうだな。
俺も怖いよ、明日が来るのが。
[ポツ、と紡ぎゲルダの頭へと手を伸ばす。
軽く撫でれば微かな笑みを向けて
青年は宛がわれた部屋へと戻ってゆく**]
ン、でも無理やり連れてきてしまったのかと想ってたのだよ
そうじゃなければ好かったのだけど
[クロエを起こさない様に一旦部屋を出ようと。]
……うん、でも僕に云えない事かもしれなくって
僕だって話せない事は有るんだよ…
だから、クロエが話して呉れるまで僕からは聞かないのだよ
[こてんと頸を傾ぎ、そうなのだと云う。
泪の後を拭って置いてほしいと云われれば、こくりと頷き。
直ぐに持っていたハンカチを濡らした物を持ってくると、
もう一度部屋へ入りクロエの目許を拭って置いた。
程なくして戻ると待ってて呉れたらしき青年に、]
…そうかな、僕は目許を拭って貰ったり、
お部屋まで運んで貰えると嬉しくて感謝しきりなのだよ?
[厭と決めつける青年の声に娘はふるふる頸を振り。]
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