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やぁだ、ひどーい。
この間お相手願うって言ってくれたじゃなぁい。
[両手を頬に当て、おどけるような物言い。
しかしその間に影から刃が伸びてきて、廃墟の壁をすぱっと切り刻む。
壁はばらりと崩れ去り、窓の代わりに出入り口が出来た]
戦いと言う名の『デート』に、誘ってくれたでしょ?
[にぃ、と唇の両端を吊り上げると、アーベルを外へ誘うかのようにバックステップ。
余裕染みた笑みを向けた]
―中央・廃墟街―
[ガラリと、何処かで、都の残骸が崩れる音が届く。
老化して、骨組みの剥き出しになった建物の上に佇んだまま、
廃墟の海を見下ろす。吹き上げる風が、煽る様に金を揺らした。
遥か高く昇る月が、蒼い。]
[再び標準を向けられたあの時。
恐らく、回避しようとすれば――
完全にとまでは行かなくとも、出来た筈だ。
なのに、動かなかったのは。
――突然降って来た少女に驚いた所為か、それとも。]
[…答えなんて、理解っている。
その理由がまだ見えていない、知らない振りをして居たいだけだ。
“其の事”にすらも、気付いているのに。]
…大丈夫?
[勢い良く立ち上がるもしゃがみこむ様子に溜息を一つ。
イレーネとも顔を見合わせて苦笑する]
僕らも可能な限り回復しておかないと話にならないね。
有難いことに最低限の医療設備と休む為の個室があるのだから。せいぜい利用させてもらうとしよう。
[自分だって最初の混乱でそれを無駄にしたのはコッソリと流しつつ。軽く胸に手を当ててみれば僅かに湿っている。こちらの止血も完全とは言い難いようだ]
…もう一つ確認しておきたいことがあった。
個室に引きこんで相談したのはあなた個人の思いつき?
[まだ座り込んだままユーディットに尋ねた]
研究生 エーリッヒが「時間を進める」を選択しました。
ん?
[左足を左手でさすりながら、ティルを見上げるように見て]
うぅん。
さっきねぇ、ブリジットさんとお話してて、出てきた話。
外じゃなくてなるだけ室内で、ってのはブリジットさんが言ってくれたよ。
……喧嘩は売った。だけど、誘ってねぇ!
[そこだけは譲れない、と言わんばかりにきっぱりと言い切り]
……Reine Luft……Anfang.
[糸へ向け、念を凝らす。零れる、煌めき]
ま、どっちにしろ、あんたは俺にとっちゃ、障害。
ぶち破る必要があるのは、確かだしな……。
Ein Faden geworden die Klinge!
[糸を刃へと変えつつ、走り出す。
距離を詰め、下から掬い上げるような、しなる刃の一閃]
…………。
[そこは、見慣れない天井。]
―メディカルルーム―
[きょとんしながら、身を起こす。
ぼんやりする頭。記憶に霞。
自分はどうやら寝台で寝ていたようだが
寝台に移動した記憶はない。]
そうか…となると。
[トントン、と指を軽く弾く]
相談する時は誰かの部屋で。これは徹底しよう。
少なくとも外には監視装置の類がしっかりあるということだと思う。
与えてしまう情報はできるだけ少なく。そこが鍵になるだろうし。
[ね?というように、二人に軽く首を傾げて見せた]
−中央廃墟街・旧華街−
[がらん、と遠く響く瓦礫の歌で空気が揺れて目が覚める。
もそり、と動けば白い塊が解けてひらりとバンダナに戻る。
ちょうど見上げた空に月は輝き]
……月がー…出た出ーたー……月がー出たーァよいよい、と。
[ふわり欠伸混じる歌声と共に起き上がり、ぐっと伸びをひとつ]
つれないわぁ。
そこもまたカ・ワ・イ・イんだけど♪
[どこまでも調子は崩さず。
きゃー、なんて言いながら詰め寄るアーベルと対峙した]
[月明かりに照らされ光る相手の糸。
下からの動きを感じると、その動きに合わせるかのようにバク転し、その矛先をギリギリでかわす。
チッと言う音と共に真紅の髪が少し散った]
アタシとアナタは敵同士。
いかに恋焦がれていようとぶつかるのは避けられぬ運命。
ああ、なんて悲劇的なのかしら!
[着地後、片膝をついた体勢のまま、両手で自分の身体を抱きしめて。
陶酔するかのように声を上げる。
しかしすぐに手を解き、ばん!と地面を叩いた。
叩いた場所から影がせり上がり、5つの刃となって地を駆け、アーベルと向かって行く]
[少女は腕の中におともだちの姿を見ると
いつものように抱きかかえ。
……そういえば、球体は何処に?]
…………。
[少しずつ、頭の中にあった霞が晴れていく。]
/中/
ああ、表も始まったっ!
ダメです、オトさん素敵すぎるから(笑)
このカードは色々な意味で素晴らしすぎますよ、うん。
/*
うーむ、乱数に持ち込むかカウンター負けでもかますか。
乱数やって勝った場合の行動をどうするかなんだよねぇ。
元々狼に対して仕掛けちゃならんってルールは無いから、残ってもどうにかなるっちゃあなるんだけど。
*/
ああ。
ちなみに、僕が運ばれていたのは、この隣だ。
他はどうなってる?
[そうした情報はまだ集めていなかったので二人に尋ねて]
では、一度戻らせて貰うよ。
本当に、もう少し休まないと…。
[意識から追い出していた痛みに、僅か顔を顰めた]
...ateraergan amias.
urusisuokowukayies etioinan ononomurussir owagni.
[左腕を前へと突き出して。ゆるりと翠を伏せる。
静かに、薄く開いた口唇から紡がれるのは、――異国の言葉。]
――oyeatok inekakiboy.
[―――シャン、
静寂を割いて、白金が鳴り響く。空へと現れた、――朱の組紐。
根付の鈴が結ばれた其れは、差し出された手首へと
しゅるりと、意思を持つかの様に絡みつく。
垂れ下がる白金が、月光を受けて、鈍く輝いた。]
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