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[僕は主の傍らに、静かに拝して目覚めを待つ。
次に目が覚めたときに、何がどう変わっていくのか。
内に渦巻くものは、大切な主を失ってしまうかもしれない事への恐怖しかない。]
我等は、盾であり、欺き、殺し、生かすもの…。
[ぽつりと口に呟くのは、口伝の一説。
だが盾になりきれなかった。
脈々と受け継がれてきた一族の血は、主を傷つけさせてしまった自分を激しく攻め立てる。]
ユリアンから告げられた事象。
イレーネが襲われかけた。喰われたのは同じ娼館に居た別の娼婦。イレーネと間違われて襲われた…という。それに対してエーリッヒが突きつけた疑問。
まさしくそれが、人狼がイレーネを疑惑から外す為の準備だったとしたら…。
逆の可能性も勿論ある。
ユーディットが人狼の可能性。
ただ、その場合、今の自分の頭の中で鳴っている警鐘は元より的外れなのだから、それについては問題無い。少なくとも、自分の予想している最悪のシナリオとは違う方向なのだから。
─最悪のシナリオ。
─今、ユーディットが押さえつけたのは。
─餌として罠に使っているつもりの其れは。
─ユリアンこそが正しく人狼なのでは無いか。
凄まじい勢いで頭の中を巡った思考が不意に途切れた。目の前で起こった事柄が引き金として。
飛び交う怒声。鈍い光を放って円を描く刃。
その円を縁取る色は。ああ、あれは血の色だ。
横たわり動かなくなったユーディット。
ティルに襲いかかるユリアンだったモノ。
エーリッヒとユリアンの刹那の対峙。
その全てが自分の座っている席からは魚眼レンズで覗いたドアの向こうの景色のように遠のいていて。
─動く事が出来なかった。
─そうだ、これは御伽話の世界なのだから。
─自分は。ただの人である自分は。
─そこでは傍観者にしかなれないのだから。
─母親の顔が浮かんだ。背で泣くティルの温もりを思い出した。何時だったか、もう随分昔の事のように思える、窓から毀れる月明かりに映ったイレーネの透明な笑みを思い出した。小生意気な口ばかり叩くミリィを思い出した。母を何度も往診してくれたオトフリートを思い出した。村の中で、触れてきた人々の顔が、言葉がフラッシュバックのようにグルグルと回る。
ユーディットが言っていた。
─じゃあ、また今度。
─ティルも一緒に、是非来てください。
─……ちゃんと食べないと元気も出ませんよ?
ああ、そういえば。そんな約束もしたっけか。
─そう。だからこれは。
─御伽噺なんかじゃけして無いのだ。
うん、私も…。
エウリノに会えて、幸せだよ。
父さんが死んでから、誰からもそんなに必要とされなかったから。
ミリィは友達だったけど…それだけだし。
[父親は死んだ。母親には捨てられた。
ミリィには彼女の道があり、友ではあったがそれ以上のものには成りえなかった。
女将や客は論外だ。共に居るのは金で縛られているからでしかない。それでも、他の人よりは少しだけマシだったけれど。
だからずっと、父が教えてくれた全てを捧げる主に会いたかった。その時だけを、ただひたすら待ち続けて。]
ずっと、人狼様に会いたかったの。それだけが、私を支えていてくれた。
それがユリアンで、優しくしてくれて、こんなに傍に居てくれて、抱きしめてくれて。
…だから、幸せ。
[エウリノの腕の中で目を閉じた。時折、まだ疼くだろう傷口を撫でながら。]
一連の騒ぎが終わった後も。
椅子に座ったまま動けないでいた。
自警団達が慌しく来て、慌しく去って行った後。
彼はエーリッヒ宅の書斎にふらふらとたどり着き。
固くドアを閉じて、人狼に関する書物を山と積み上げて読み漁り始めた。
─この世界で、自分が立つ位置を決める為に。
─そのために必要な、自分に足りないものを補う為に。
詩人 ハインリヒが「時間を進める」を選択しました。
[ゲイトの言葉に抱き締める腕に力が籠る。
他との関わりを極力避けていた己が唯一心を許し傍に居たいと思えた相手に、まだ知らぬ時だったとは言えこれ程までに求め願われていたことを嬉しく思う。
人狼である己が求められることは無いと、ずっと思っていたがために]
……ありがとう、イレーネ。
[ただ一言感謝の言葉を述べて、その隻眼を一度閉じた。
腕の中の少女の感触を、ずっと忘れないように*抱き締め続ける*]
/*
Σおぅあ、ちょこっと覗いたら。
ハインに今日でエピの予定伝えて、それでも死亡で良いなら今のうちに襲っておくか?
[自室のベッドでふと瞳を開ける]
……足りぬ。
傷を癒すには、血が、肉が、まだまだ足りぬ…!
[ゆらりと上体を起こし、ベッドから降りる。
傍らに控えていたイレーネを見ることなく部屋を出、とある部屋へと入り込む]
………ちっ、時間が経ちすぎたか。
本当に、最期まで役に立たぬ奴だ。
[入った部屋のベッドの傍、そこにしゃがみ込み舌打ちする。
立ち上がると何かを踏み躙ってから、その部屋を後にした。
部屋は床が赤黒く染まっており、ベッドの脇には乾いた紅を身に纏う男性の姿。
それは既に事切れた技師だったもの]
[イレーネの制止も聞かぬまま、工房から外へ出る。
走りながら感覚を研ぎ澄まし、人の集まる場所を探る。
気配を感じた一つの家。
そこは昨日己の邪魔をした忌まわしき人物が住まう場所。
複数の気配を感じると、その一つ、ただ一人である気配がある部屋の窓を見定め。
そこに居るのは家主ではないと察知し、にぃ、と口端を持ち上げると、大きく跳躍し、窓ぶち破った]
[恐らくは書斎にあった人狼関連の全ての書物を読み終えてパタリと本を閉じた、まさにその瞬間だった。突如窓が大きく音を立てて割れ。飛び散った破片と共に部屋に現れたのは・・・]
よぉ。
[口から毀れたのはいつもとかわらぬ挨拶で]
こっちに来たのかよ。ユリアン。
いや、人狼さんよ。
っ、ユリアン!
[主の急な動きに静止が間に合わず。
慌てて後を追ったが、無論狼の後についていくのは難しかった。
それでも行き先は容易に知れて。
もう殆ど人の居ない村を走り出す。
途中で自衛団に見つかりそうになり、かわしながら走ればたどり着くのは随分遅れた。
中には複数人がいる。すぐに中には入れない。
そっと、外から様子を伺う。]
[飛び込んで着地した低い態勢のまま、首を擡げて隻眼を投げかける]
…ああ、おっさんか。
筋張ってそうだがまぁいい。
──……お前の血、肉……俺に寄越せぇ!
[しゃがんだ態勢から鋭角に、床を蹴り出し真っ直ぐハインリヒへと飛び、異形と化した右腕を突き出す]
[ピクリ、と耳が動く。顔を上げて意識を澄ませる]
『…エウリノ』
[近寄るのは危険だと分かっていた。それだけ影響を受けやすくなることも。それでも一度決めたのだからと]
ru.
[現れたのは未だ人の子である少女の近く。その向こうにあるのは、同胞と人の気配]
[飛びかかってはこられたが。不意をつかれたわけでは無く。手近にあった本を一冊引っ張りだして自分と異形の腕の間へとかざす]
…へへっ。そうガツガツすんなって。
仰せのとおり、年寄りなんでな。
肉も筋張って美味くもねえが。
喰ったら腹にもたれんぜ?
[覚悟を決めたのか、それとも恐怖が一回りしてしまったのか。口から出るのはいつも以上の軽口で]
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