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―住宅街―
だよなあ。
だからあんまし呼ばれたくもねーっつか。
[兄に一歩遅れて歩く。足取りはあまり軽くない]
自分が巻き込まれんのは、最高に面白くない。
ニュースなら遠い世界のこととも思えるのにな。
[ラッシュはきっと知らないだろう。別星系での事件の話だ。
それでも「事件に遭った」ことがあること位は伝わるだろうか。
指摘されて初めて手の動きを自覚する]
おっと。
そりゃなー。普段から慣れてるものでもねーし。
でもそうだな。もっと気をつける。
[気をつけただけでできるかどうかも分からないが素直に頷き]
心強くもあるけど、お守りにしちゃ物騒だよな。確かに。
使わずにすめばいいね。
[法を思う兄の心は知らず。ただ感想として告げた。
住宅街はどこか密やかに息を潜めているかのよう。普段殆ど訪れないだけに、常とどこまで違うのか判断のしようはなかった]
―― 集会場前 ――
あっ!
[振られる手。
気の抜けたような、あの顔。]
ノブ!!
[思わず大きな声をあげてしまった。
周りからの視線が向くも、本人は何処ふく風。]
―集会場前―
あ、やっぱりねーさんだ。
[相変わらず緊張感の欠片もなく、周囲の様子に気を配れるタイプでもなかった。
荷物を両手で持ち直し、隣人の並ぶ場所へと近付いた]
いまからなんだ、認証。
もうすんでるとおもってた。
―住宅街―
[話しているうちに住宅街に着く。
いつもとは違うどこか緊張した空気を感じるのは自分の心情ゆえか。
レッグのその足取りと言葉に]
過去にレッグに何があったのかは知らないし、無理に聞こうとも思わん。
レッグが話したくなったら話は別だけどな。
[そう言って少し間を空けてから]
今は俺がいるだろう。
俺はお前の兄だからな。
[少し先導する足取りはゆっくりとしたものに]
―― 集会場前 ――
全然。
[傍若無人、であったから。
緊張感の欠片も無く、何処かぽんやりした彼の
空気を相手にするのはとても楽で、
ふんわりと笑みを浮かべ]
列、凄かったじゃない?
人多いの、厭でさ。
漸く空き始めたから、ね。
ノブは終わったみたいだね。
[荷物に視線を遣って、頷いた]
―住宅街―
[気をつけるという言葉には頷いて]
それは人を殺すための武器ではなく、大切なものを守るためのものだ。
そう思えばいい。
[何を思うと物がもつ機能は変わらないのだが]
持つ者の使い方しだいだな。
[会話をしながらノブの家の前に着くと]
ここだな、そっちの隣があやめの家だな。
[中に人のいる気配は感じられなかったので、まだ戻ってはいないのだろうと思った]
―集会場前―
あー、そっか。
[納得して頷く。
向けられた笑みに返すように、なんとなく笑顔になりながら]
うん、さっきおわった。
まだ中はみてないけど。
[増えた包みに一度視線をやって]
……あ、そうだ。
しばらくうちにとまらない?
[ふと首を傾けながら問う。
言葉単体だけ聞けばかなり唐突だった]
―住宅街―
ん…。
伯母さんが一人、俺を庇って撃たれて死んでてさ。
随分平気になったつもりだったんだけど。
……詳しく話すのはもっと落ち着いてる時にする。
[早口に言うと少しの間沈黙が流れて]
…ああ。そだな。
頼りにしてるよ、兄さん。
[この兄がPSI能力者でない確信は?
浮かびかかった疑惑は心の底に沈めて、小さく笑うとそう応えた]
―― 集会場前 ――
え?
[唐突な言葉。
じっと相手の目を見つめ、数秒。]
……あー。
[納得したような声を上げて]
散らかって無い?
[逆に問い掛ける。]
―住宅地・ノブの家前―
そう使いたいと思うよ。
[深く考えた言葉ではなく返し]
ふーん。
そう悪くなさそな場所に住んでるのな、ノブ先輩も。
[隣があやめの家と聞いてちょっと覗くようにしたり。
それから教わったパスワードを入口の端末に打ち込んだ]
お邪魔しますっと。
ありがとう、ラッシュ。
そっちも大変なんだろうけど、あんま無理しねーようにな。
[荷物を持たない手をひらひらとさせて家主不在の家に*上がりこんだ*]
―集会場―
うん、だいじょうぶ。
[頷く。
多少散らかしても掃除用ロボットが活躍してくれるので、それは間違いない]
後輩もいっしょなんだけどね。
女の人ひとりはあぶないからって、ライ……なんとか星人のお兄さんがいってたからさ。
[遅れて補足がつく。
ただやっぱりパトラッシュの種族名は覚えきれていなかった]
―住宅街―
[レッグの告げる過去の事件についてはそうかと答えてしばしの沈黙、
こちらの言葉に、頼りにしてると小さい笑みを向けられれば]
俺は両親が死んでいる、らしい。
小さい時のことで知らないが大きな事件になっている28年前のことだ。
事件の記録によるとPSI犯罪、サイキッカーのものらしい。
[やさしい語調で]
レッグの気持ちがわかる、とまではいえないがな。
そのうちその日が来るのを気長に待つさ。
―住宅街―
[ノブの家に対する感想には頷いて。
パスワードを打ち込む様子のレッグをじっと見て待ち]
それじゃあ、俺は見回りにいってくる、部長に報告もしないといけないしな。
[レッグの言葉には頷いて]
レッグもあまり部屋のものやたらに弄るなよ?
[最後に残すのは常の小言だったり]
ライ……なんとか?
[はて、と首を傾いだ。
流石に其れだけではパトラッシュに辿り着けず。]
ん。
ノブが大丈夫って謂うなら
まぁ、大丈夫かな
[緩く頷いて]
行く。
[確かな言葉で、返した。]
―住宅街→交番―
[レッグと分かれてからまずは報告にと交番へと向かう。
途中くしゃみをして]
誰か俺の話をしてるのか…
[呟きながら、静かな住宅街の様子に周囲を見回したり。
時折耳をぴくぴくと動かしながら、あたりの物音等に耳を傾けて]
ここは…大丈夫そうだな。
[サイキッカー以前に、こういう混乱に乗じた犯罪等も結構無視できない問題ではあった]
―集会場前―
んーとね、犬みたいだけど、犬じゃないんだって。
[その説明もどうなのか]
わかった。
じゃ、おわったらきてよ。
[頷きを返す。
列の様子に一度目を向けて]
……あ、そうだ。
ナタさんみてない?
あの人もいるってきいたから、ひとりだったらあぶないかなとおもって。
[ついでに尋ねもした]
―― 集会場前 ――
犬みたいだけど、犬じゃない?
………それ。
[まさか、と。
頭の中で立派な彼が、わん、と一吠えした。
実際、吠えられた事なんて無いのだが。]
パトラッシュ、っていう警察官じゃない?
[ほぼ其れで間違いないだろうとは思いつつも]
あー、うん。
司書さんならあっちに。
本人が行くっていうなら、一緒に連れて行くね。
[尋ねられた事には、頷きながら返答。]
―集会場前―
うん、たぶんその人……人?うん。
パトラッシュっていうんだ。
[若干何か引っ掛かりながら頷いた。
名前は知らなかったので、記憶するかのように何度か呟いて]
あ、よかった。
それじゃよろしくー。
[返事に安堵した]
じゃ、おれ先にかえってるね。
―― 集会場前 ――
うん。
可愛かったでしょ、ラッシィ。
[へにゃ、と微かにだらしない笑みを浮かべるが
宜しく、と続く声に]
はいはーい。
寄り道しないのよー。
真っ直ぐ帰りなさい?
[冗談交じりに、送り出す言葉を投げた。
再び進む列に乗って、手を振って一時の別れ。]
―集会場前―
うん、かわいいよね。
でもお兄さんなんだって。
[パトラッシュの評価については心からの同意を返した]
もう、だいじょうぶだって。
またあとでねー。
[口を尖らせながらも手を振った。
だが冗談混じりとはいえ、その忠告は間違ってはいない]
― →住宅街―
[帰る道すがら、ふと立ち止まる。
荷物を一度地面に置いてから、携帯端末を取り出す]
えーと……よし。
[先程メールを送ったアドレスのうち一つを呼び出して、聞いた名前と共に登録した]
こんどからラッシィさんってよぼう。
……うん、こっちならおぼえられる。
[端末をしまいながら、隣人が言っていた呼び方を真似る。
基準がいまいち分からないことを呟く様は、やっぱり*呑気だった*]
―交番―
[交番に着くと待っていた部長に敬礼をし、集会場の様子と道中の区画内の様子を報告した]
交代しますので部長も認証の方を。
[頷いて任せたぞと自分と入れ替えに交番を出て行くのを見送る。
集会場の方で受け取った袋の中身を改めて確認する。
非常時のマニュアルと取り扱いのマニュアル、リボルバーは取り出してホルスターにかけてあるので中にはなく。
もうひとつ別のマニュアルと小型の機械がひとつ]
―― 集会場 ――
そう。
……あれで私より年上なんだよねぇ。
[ノブと別れてもなお、独りごち。
進む列はやがて、自身が最前へと至り]
どうも。
[受付へ軽く頭を下げれば、
認証手続きを済ませ、一式の支給を受ける。
袋に詰められた、其れを。]
……重っ。
[想像よりもずうっと重く、思わず声にしてしまう。]
―交番―
[マニュアルには小型の機械の説明がかかれており、それに目を通しながら]
警察官は信用されてるってことか…?
個人認証…、俺しか使えないってことか。
[見慣れない機械のこと、説明書の内容を今のうちに読んでおくことにした]
すぐにまた忙しくなる可能性もあるしな。
[独り言を呟いてから、マイルズと話した"ことだま"のことを思い出す]
このまま無事に解決してくれるのが一番か。
[もっとも、それは穏やかじゃない結果を伴うことは、避けられないことを胸中に*しまい*]
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