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[扉の前で逡巡する。
気配はあるのに、返事がない。
僅かに不安を感じでもう二つ扉をたたく]
…マスター?
[微かに声量を落としたそれは静かに主へと]
[扉の叩かれる音に、僅か思案に暮れていた意識を払い
白猫へと向けていた視線を上げる。]
――ああ、申し訳有りません。
…どうぞ、鍵は開いておりますので。
[呼び名に、扉の向こうの人物を悟ったのか警戒を見せること無く
薄らと笑みを湛えたまま、扉向こうへと声を投げて]
ああ…いえ、何でも有りませんよ。
申し訳有りません。
[直接投げられた声に、ふると首を振り。
何処か苦笑めいた響きで言葉を返し]
/中/
す、すみませ…!箱が凍っt(おぉい
[ふと気が付くと、少年は氷の中に閉ざされていた。
最早言葉を発する事も叶わない。
今までの彼に、冷感など殆ど無かったにも等しいのだが―今は。
全身を刺すような痛みが身体を駆け抜ける。
そして、下腹部には更に強烈な痛みが。頭の中では言い知れぬ不安が襲い掛かる。――それは今にも狂ってしまいそうな程の。
―あぁ、そうか。
皆、僕が殺したんだから。
やがて氷像の周りを無数の氷柱が取り囲む。
氷柱は氷を貫いて、少年の体内深くへと潜り込んで行く。
――そして「罰」は続いていく。
まさに「この世の物とは思えない」程の痛み。悲鳴を上げる事すらままならず、少年はただその痛みに耐え続けていた]
[返事があれば少しだけほっとした様子に微かに微笑む]
失礼致します。
[ゆるりと扉を開けて瀟洒な一礼を。
あげた表情は穏やかさに満ち]
失礼、うちのお猫様が…ああ、やはり。
[彼の足元に留まる白い猫に気付いて苦笑する。
迎えに来ましたよ、と]
…いえ、何もなかったのでしたら。
[安心しました、と小さく呟く。
ここ数日のせいで若干自分に落ち着きがないのは認めているようだ]
/中/
あわわ、すみません。
お気になさらずー。
/なか/
ちょwwwwww オーフェン君何をっwwwwwwwwwww
氷はあかんよ氷は!wwwwwwwwwwwwwwwwwwww
SMだよwwwwwww
ええ、僕が勝手に連れて来てしまいました。
[申し訳有りません、と苦笑交じりに短く謝罪を述べて。
白猫の小さな身体を腕へ抱え上げ、腰掛けていた寝台からゆるりと立ち上がる。]
…さあ、ご主人の下にお戻り。
[扉近くに佇む彼へと歩み寄りながら
擽る様に指先で鼻先を一撫でして。そのまま差し出そうと]
[――それからどれ位の時間が経っただろうか。
恐らくは、経過した時間の中に「人の一生」等軽く納まってしまう程の長い時間。
痛みを受け続ける少年にとっては、それは当に「無限」にも等しかった。
「時間」など、此処には在りもしない事も又、事実では有るが。
丁度、少年の身体が無数の氷柱と、鎌鼬のような刃に切り裂かれ。
背後には灼熱なる炎が煌々とその光を放ち、少年の背中を焦がしていく。
氷は、溶ける事もなく。
痛みと狂気の中で少年は、一筋の光を見た――気がした。
「――ゲレフト?」
嗚呼、それは一番愛しい人の声。今までずっと待ち望んでいた、漸く再会できた母の声。]
――ご心配、お掛けしました。
[小さく返る呟きに、僅か苦笑を浮かべ。]
/中/
いえいえ此方こそすみませんすみませんorz
ノートの癖に、ちょっと色々起動させ過ぎた…orz
[男の首には黒の手が巻きつく。
狂っていると云われただろうか。
其んな事はとうに知っている]
[白の細い手は男の腰に絡みつき、名前を囁く。然しその腰には深々と銀が突き刺さっている。
快楽に堕として仕舞えば、簡単だった。]
[ゆる、と首を横に振って]
いえ、構いません。
むしろ…有難うございました。
私は、彼女にまで気を回していられませんでしたから…助かりました。
[苦笑とともに微笑み、レギーナを受け取る。
すみません、と猫に小さく謝罪を一言]
─自室─
[まどろみから目覚め、一つ、瞬き。
傍らから、規則正しい寝息が聞こえるのを確かめると、一つ、息を吐いて]
……ミライ、カコ、イマ。
刻の流れを司りしモノ。
オレにしばし、その力を。
[小さく呟き、す、と目を閉じる。
それは内なるモノ──Chronosの力を動かす、キーワード]
[大丈夫ですよ、と小さく首を横に振る]
…今のこの状況では…どうしても疲れも出てしまいますでしょう。
落ち着いて、という言葉はとてもではありませんが…。
助かったのなら、良かったのですが。
本来ならば僕からお返しに行くべきでした。
[主人の下へ戻った白猫に小さく笑みを零し。
その表情を、ゆるり相手へとそのまま向ける]
――大丈夫ですか。
[白で覆われた指先へ、ちらりと視線を向けながら
何がとは問わず、そのまま昨夜と同じ問いを]
[しばし、訪れる静寂。
それを経て。
閉じた目が開くのと同時に、ため息を一つ]
……ハズレ……か。
良かったんだか、悪かったんだか……。
[小さく、独りごちて。
碧の瞳で、しばし、天井を睨むように見つめる]
とはいえ……直接的にその痕跡が「ない」としても。
何らかの形で協力なり同調してない……とも、言い切れん訳で。
……結果的には、油断できん……な。
[やれやれ、困ったもんだ、と。零れ落ちるのは、嘆息]
…そうですね。
緊迫した状況下に置かれるのは、慣れては居ますが。
[また其れとは勝手が違って来ますね。
緩く瞳を伏せながら、ぽつりと言葉を返し。]
――貴方も、無理は為さらずに。
[ふと、目が覚める。氷は解けて、炎も消えていた。
それでも痛みは果てしなく。ティナの身体をその腕に抱いても、消える事は無かった。]
『――あぁ、皆、同じような苦しみを味わっているのだろうか。』
[思うと同時に、強烈に胸が締め付けられる。だが、それによって少年が悪夢より目覚めた事も恐らくは事実であろう。]
・・・言ったろう?僕はもうGerechtなんかじゃ無い。
僕の名はオーフェン。オーフェン・ツァーハイト。
「そう、だったわね。・・・オーフェン。大丈夫だった?」
あぁ、今もとても痛いけど。僕は大丈夫。それより、彼女を――
[そっと目をやると、其処には死んだように倒れる銀髪の女。
意識は在るのか無いのか定かではないが、恐らくは自分と同じ責め苦を味わっているのだろう。]
いえ、うちのお猫様を預かっていただいたのに、そのようなことは──
[レギーナを抱き上げたまま、呟きかけ。
そして向けられる視線に僅かに逡巡する]
え、ええ。
[指先は密かにまだ痛んだけれど、それほど問題があるわけではなくて]
[ともあれ、こうしていても仕方ない、と起き出して。
シャワーを浴びて汗を流し。
上はシャツを引っ掛けただけのスタイルで、窓辺に向かい、空を見上げる]
やれやれ……だいぶ、『飛んで』ない……な……。
[小さな声で呟いた直後に。
ばさり、と音が響いて、空間に大きく漆黒が開く。
そのままぼんやりと、空を見上げて物思い]
/なか/
だいじょーぶですよー
ちょっと退席ですので。ええ、勝手に其のうち解放されますんで(戻ってきたら)何も考えて無いんで大丈夫っす
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